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住宅ローンアドバイザーとは?難易度や試験内容、活かせる業界を解説

投稿日 : 2023年09月25日
住宅ローンに関する知識を深めたい人は、住宅ローンアドバイザーの資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。 金融業界に限らず、不動産業界とも相性の良い資格です。 ここでは、住宅ローンアドバイザーになるまでの流れや試験概要、将来性まで幅広く解説します。 住宅ローンアドバイザーとは? 住宅ローンアドバイザーとは、お客様が最適な住宅ローンを選択できるように、商品の特性やリスクについてアドバイスする人です。民間資格として2005年に創設されました。 最近では、住宅ローン商品の多様化に加えて、ネット銀行の台頭で手続きのオンライン化が進んでいます。選択肢が複雑化する中で、個人が自分に適した住宅ローンを選択することが難しくなりました。 また、融資先の選定は、住宅購入を検討する初期段階(資金計画時)に行う方がほとんどです。住宅ローン契約時に金融機関が商品の特徴やリスクを説明する機会があるものの、そのタイミングではすでに融資先が絞られているケースが珍しくありません。 住宅ローンの契約は、一人の人生に大きな影響を与えます。 住宅ローンアドバイザーは、時代の変化や契約の特性に合わせて、個人が適切な判断をできるように創設された資格です。金融機関だけでなく、不動産会社が社員教育の一貫として受験を推奨しているケースもあります。 なお、住宅ローンアドバイザーの実施団体は以下2団体ですが、ここで解説するのは住宅金融普及協会の情報が中心です。金融検定協会が実施する試験内容とは異なる可能性があります。 一般社団法人 金融検定協会 一般財団法人 住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザーに向いている人や業界 住宅ローンアドバイザーは、金融業界や不動産業界(工務店、ハウスメーカー、売買仲介など)で働く人におすすめです。具体的には、以下のような人に向いています。 住宅ローンの基礎知識を身に付けたい人 →金融業界や不動産業界の若手、新入社員に人気です。 顧客との信頼関係を構築したい人 →住宅ローンアドバイザーとして登録すると、名刺へ記載できるようになります。 不動産取引の成約率を高めたい人 →知識の習得により、お客様に適した資金計画や融資先を提案できます。 継続的な学習意欲がある人 →資格を維持するには継続的な学習が必要です。 住宅ローンアドバイザーになるまでの流れ 住宅ローンアドバイザーの資格を取るには、指定の講座を受講後に効果測定(試験)を受験します。効果測定で一定基準を満たせば合格です。 申し込み 講座の受講 効果測定(試験) 合格・修了証書の受領 登録 注意が必要なのは、効果測定の合格後に登録が必要な点です。住宅ローンアドバイザーを名乗ることができるのは、登録後になります。 住宅ローンアドバイザーの講座内容 住宅ローンアドバイザーは、講座の受講後に試験を受ける仕組みです。講座は基礎編と応用編に分かれており、それぞれに効果測定(試験)が設けられています。 受験方法には、AコースとBコースの2種類があります。Aコースはオンラインが中心、Bコースは会場での実施です。 基礎編 応用編 映像学習 効果測定 映像学習 効果測定 Aコース オンライン 会場 Bコース 会場 ※Bコースの実施は、新型コロナウイルスの影響で見送られています(2023年度) 住宅ローンアドバイザーの講座では、カリキュラムに沿った映像を視聴します。基礎編と応用編の内容について順番に解説しましょう。 基礎編 基礎編では、以下のように住宅ローンアドバイザーや住宅ローンの基礎知識を学習します。 【具体的な内容】 住宅ローンアドバイザーの必要性 住宅ローンの基礎知識 住宅ローンの計算 借り入れ額決定までのプロセス など カリキュラムに沿った映像を視聴してから、効果測定を受験する仕組みです。 Aコース Bコース 映像視聴 オンライン(計4時間30分) 会場でDVDを視聴 効果測定 オンライン(目安45分) 会場で実施 応用編 応用編では、以下のようにお客様への提案に役立つ実務的な内容を学習します。 【具体的な内容】 住宅ローンのリスクと注意点 繰り上げ返済の仕組み 手続きの流れ 住宅ローンの選び方 など 応用編に進む条件は、基礎編の効果測定を終了することです。また、応用編の映像視聴を終了しなければ、効果測定を受験できません。応用編の映像視聴は受験日前日までとなっているため、早めに視聴することをおすすめします。 Aコース Bコース 映像視聴 オンライン(計4時間10分) 会場でDVDを視聴 効果測定 会場で実施(50分) 住宅ローンアドバイザーの試験日や試験概要 住宅ローンアドバイザーの試験は、年2回行われます。試験概要を以下にまとめました。 第1回 第2回 募集期間 4月下旬から6月下旬 9月中旬から11月中旬 効果測定(応用編試験日) 7月下旬ごろ 12月上旬ごろ 受講料(講座+試験) Aコース23,100円・Bコース27,500円 試験時間(応用編効果測定) 50分 試験内容(応用編効果測定) マークシート方式×40問 正誤問題(2択)×30問、計算問題(3択)×10問 合格発表 8月下旬 1月下旬 登録料 11,000円 ※受講料は税込み表記です ※受験する年度によって内容が異なる恐れがあるため、受験時は必ず実施団体の公式サイトをご確認ください 住宅ローンアドバイザーの難易度や合格率 住宅ローンアドバイザーは一般的な資格とは異なり、講座の受講と試験がセットになっています。 2022年12月に実施された講座の修了率は81.1%でした。同じ金融系のFP3級の合格率も80%を超えるため、同等の難易度と言えるでしょう。 2022年12月の合格基準は、全体の正答率が約70%以上かつ計算問題の正答率が60%以上でした。 【注意】住宅ローンアドバイザーには更新が必要 住宅ローンアドバイザーの資格を維持するには、更新が必要です。登録更新には費用がかかり、継続講習課題を終了しなければなりません。更新時期が近づくと実施団体からお知らせが届くため、忘れずに手続きしましょう。 登録更新料 11,000円(税込) 登録有効期限 登録日から3年 継続講習課題の合格基準 6割程度 ※上記は2023年7月時点の情報です。実施団体の公式サイトにて最新情報をご確認ください。 住宅ローンアドバイザーの勉強法 住宅ローンアドバイザーは、実施団体が提供するテキストと映像視聴を組み合わせて勉強します。受講料の入金が完了した人から順次、映像を視聴できるようになり、テキストが届きます。 住宅ローンアドバイザーの受験概要を見ると、募集期間が約2ヶ月あり、募集期間終了から応用編の効果測定日までの期間が約1ヶ月です。Aコースの映像は繰り返し視聴できるため、学習時間に余裕を持たせたい人は早めに決済をしておくとよいでしょう。 住宅ローンアドバイザーの将来性やキャリアパス 住宅ローンアドバイザーは、時代の流れに合わせて創設された資格です。住宅ローン商品の種類が多様化する日本では、将来性のある資格と言えるでしょう。 特に資格と相性の良い職種は、不動産業界の営業です。住宅購入の窓口として資金計画に関わる場合、ローンの知識を身に付けておくとお客様の安心につながります。 住宅ローンアドバイザーとして登録すると、実務に役立つ各種サービスを利用可能です。最新情報を効率良く入手できることで、購入や住み替えなど幅広いお客様の目的に応じたローンの提案も可能になるでしょう。 不動産取引に加えてローンの知識を深めて、お客様の満足度向上や社内での信頼構築を目指してはいかがでしょうか。 まとめ 住宅ローンアドバイザーは、金融業界や不動産業界で働く人と相性の良い資格です。講座と受験がセットになっているため、比較的、取得しやすいと言えます。 住宅ローンアドバイザーとして登録した後は、実務に役立つ各種サービスも利用できます。マイホーム購入を検討するお客様が最善の選択をできるように、知識の習得を検討してみてはいかがでしょうか。

敷地調査の重要ポイント5選!不動産事業者が知っておきたい事前調査の大切さ

投稿日 : 2023年09月19日
敷地調査は、建物の建築を具体的に検討する上で大切な調査です。 確認事項や注意点が多いため、頭の中を整理しておきましょう。ここでは、敷地調査の重要性や特にチェックしておきたい5つのポイントについて解説します。

賃貸管理はクレーム産業?発生率が高い6つのトラブルと対策

投稿日 : 2023年08月21日
賃貸管理業務の中でも、入居者からのクレーム対応に悩む事業者は少なくありません。適切に対処しないと入居者の満足度が下がるだけでなく、オーナー様からのクレームにもつながる恐れがあります。 オーナー様の大切な資産を預かる事業者として適切に対応するために、賃貸住宅で生じやすいクレームの事例や対策について把握しておきましょう。

【賃貸オーナー必見】大規模修繕に備える賃貸住宅修繕共済のメリットや注意点を解説!

投稿日 : 2023年08月07日
賃貸住宅修繕共済は、賃貸物件の大規模修繕や災害による損害に備えるための重要な制度です。 オーナーが共済金を受け取ることができるこの制度には、多くのメリットがありますが、その一方で共済の対象範囲や加入要件には注意が必要です。 本記事では、賃貸住宅修繕共済のメリットや注意点を詳しく解説し、計画的な修繕と安定的な運営を目指すための方法についてお伝えします。

不動産会社が知っておくべき広告のルール|不動産広告料についても徹底解説

投稿日 : 2023年07月31日
不動産広告には、各種法律や規約に則った細かい規制が設けられています。 法律に違反した広告を掲載した場合、悪意がなくても違法とみなされる可能性があるため、注意が必要です。 ここでは、不動産広告を掲載する際に知っておくべきことをまとめました。 不動産広告の表示規約のポイント 不動産広告を出す際の注意点 不動産賃貸募集の広告料とは何か 広告料の請求は違法なのか 不動産広告を掲載する前にルールを確認し、トラブルを防ぎましょう。

外国人との不動産売買契約はトラブル多発?今後の課題や注意点を解説

投稿日 : 2023年07月18日
外国人による日本の不動産購入の需要は増加傾向です。 多様化するニーズに応えるべく、自社での対応を検討している方もいるのではないでしょうか。しかし、言語や商慣習、法律の違いなどから、通常の不動産取引よりもトラブル発生のリスクが高くなります。 今回は、外国人の不動産購入時に生じやすいトラブルとその対策、取り引きの手順など不動産事業者として知っておきたい情報をまとめました。

抵当権抹消登記とは?費用から手順まで必要な知識を徹底解説

投稿日 : 2023年07月10日
抵当権抹消登記に関する知識は、不動産売却事業を行っている不動産会社が知っておくべき知識の一つです。 相談に来たお客さまが、売却予定の不動産の抵当権抹消登記について認識していなければ、後にトラブルになりかねません。事前に必要性や費用など、しっかり説明を行うことが大切です。 また、抵当権抹消登記の費用を抑えるために、司法書士に依頼せずに自分で手続きしたい人もいるでしょう。自分で抵当権抹消登記の手続きをしたいお客さまへ、不動産の専門家として適切に案内できると、お客さまも安心です。 ここでは、以下について解説します。 抵当権抹消登記とは何か 抵当権抹消登記が必要なタイミング、誰が手続きするのか 抵当権抹消登記の費用 抵当権抹消登記の手順と必要書類 抵当権抹消登記の注意点 抵当権抹消登記に関する幅広い知識を持ち、不動産売却の相談に来たお客さまへ適切な案内をできるようにしておきましょう。

不動産営業における紹介のメリットと成約率を上げるコツを解説!

投稿日 : 2023年06月19日
「紹介営業がほしいけれど、なかなか取れない」と感じる不動産業者の方も多いのではないでしょうか。 実は、営業成績トップの不動産営業は「紹介営業」で次の契約につなげているんです! そこで今回は、紹介営業のメリットやコツ、注意点を解説します。 今後売上アップを目指したい人は、紹介営業に力を入れてみてはいかがでしょうか。

【紹介営業の基本】不動産営業に重要な「紹介案件」を勝ち取る手段とポイント

投稿日 : 2023年06月19日
ブランド力があり反響を獲得しやすい大企業とは異なり、中小企業で契約を取り続けるには地道な見込み客作りが欠かせません。 そんな不動産営業で見込み客を作る手段の一つに「紹介営業」があります。 紹介営業が上手くいけば、他者のネットワークを活用した見込み客の形成が可能です。 「興味はあるけど難しそう」「やり方がわからない」とお悩みの人に向けて、紹介営業の基本を解説します。

マンション管理士とは?仕事内容や試験概要、合格率などを解説!

投稿日 : 2023年06月05日
不動産や工務店に勤められている方の中には、「マンション管理士」の資格を取得しようか迷ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 マンション管理士は、不動産業界やマンション管理に興味がある人に向いている資格です。 ここでは、「マンション管理士とは何か」を知りたい人に向けて仕事内容や試験概要、将来性について解説します。