【不動産の売買仲介】来店率がUPする追客メールのポイント・事例別テンプレート

投稿日 : 2023年10月30日

不動産の売買仲介においては、いかに効率的に追客できるかが成約率を左右します。

そのために重要な手段の一つがメールです。とはいえ、「メールを送っても来店につながらない…」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

ここでは、メールによる追客でお悩みの不動産事業者に向けて、購入検討者へ送る追客メールのポイントやテンプレートを紹介します。

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不動産仲介の追客に「メール」はマスト!その理由は?

「不動産仲介の追客にメールがマスト」といえる最大の理由は、お客様の行動パターンが変化しつつあるためです。

不動産購入者のうち、インターネット経由で情報収集した方の割合を以下の表にまとめました。

分譲戸建て住宅 53.0%
分譲マンション 58.6%
中古戸建て住宅 47.2%
中古マンション 54.6%

参考元:国土交通省 令和3年度 住宅市場動向調査報告書

上記の調査結果は複数回答であるものの、インターネットと回答した方がどの物件種別においても多数派です。

一昔前は、お客様が店舗へ直接来店し、営業担当者が物件を紹介するという商流が一般的でした。昨今は、インターネットで物件情報を収集し、気に入った物件があれば不動産会社に問い合わせるという流れに変化しつつあります。

不動産営業の在り方が転換期を迎えているため、メール追客の重要性について理解を深めることが大切です。

営業感が少なく、お客様の負担にならない

お客様から反響をいただいた際、電話での連絡も選択肢の一つです。

しかし、電話には「相手の時間を奪う」「やり取りの履歴が残らない」といったデメリットがあり、相手によってはストレスを与えかねません。

メールはお客様のタイミングで確認できるため、負担をかけずに情報をお届けできるでしょう。

必要に応じて、十分な情報量を伝えられる

メールは長文でも作成できるため、お客様に多くの情報を伝える際に便利です。

物件の概要、メリット、自社のアピールポイントなど、お客様に興味を持っていただける内容を検討してみてください。

費用が抑えられる

利用するツールやプランによって異なりますが、メールは無料または低価格で利用できるものがほとんどです。上手に活用すると、高いコストパフォーマンスを期待できるでしょう。見込み度の低いお客様から、成約していただけそうなお客様まで、幅広く活用できて便利です。

追客メールの返信率を上げるポイント8選!

売買仲介の営業担当者にとって一番の悩みは「メールを送っても返信がないこと」です。

それなりの労力や時間をかけても来店につながらない場合、「時間の無駄なのでは?」と感じる方もいるのではないでしょうか。メールによる追客で成果を出すには、戦略的にお客様目線の情報をお届けすることが大切です。

初回アポ後のファーストメールは1時間以内に!

不動産の購入検討者の多くは、複数の物件を並行して検討します。

自社へ問い合わせがあった場合、同時に競合他社へも問い合わせている可能性が高いでしょう。他社よりも早く返信すると、お客様の印象に強く残りやすく、「相談してみようかな」と検討していただける可能性があります。

興味を引く件名、キャッチーな文言を意識して開封率をあげる

追客メールは、開封してもらえなければ意味がありません。お客様がメールを受信した際、最初に目に付く「件名」は重要な役割を担います。

「おすすめ」「イチオシ」「非公開」といったキーワードがあると、中身が気になる方も多いのではないでしょうか。

  • 〇〇様におすすめの非公開物件
  • 当社イチオシの物件情報をご紹介

上記のように、開封を促す工夫を凝らしましょう。

ネットには掲載していない物件情報も伝える

基本的な内容にとどまらず、問い合わせがあった物件以外のおすすめ物件や、お客様に合わせた追加情報も送りましょう。

「追加の物件情報が必要なのか」と疑問を抱く方もいるかもしれません。選択肢が1つしかない場合、お客様は「買うか・買わないか」で悩みます。

しかし、複数の選択肢があれば「どれにするか」という思考に切り替わる可能性があります。

見込み度の高いお客様であれば、選択肢を用意することで、より真剣に検討していただけるかもしれません。ただし、選択肢が多いと購入意欲が下がる恐れがあるため、おすすめを3件程度に絞るとよいでしょう。

「期間限定」「あなただけ!」など限定感をアピール

行動経済学には「現状維持バイアス」という言葉があります。これは「リスクを避けるために、過去と同じ選択肢を選ぶ傾向にある」という人の心理を表したものです。

この心理が働くと、お客様に「不動産を購入したい」という気持ちがあっても、行動に移せないケースがあります。お客様の中に「いつでも購入できる」という考えがある限り、アポイントにつながりにくいでしょう。

そこで、「期間限定」など限定感をアピールし、お客様の背中を押してあげましょう。

また、「〇〇様だけ!」「◯◯様のため」など、特別感の演出も効果的です。

自社の強みも載せる

昨今は、インターネットで検索すれば手軽に各社を比較できます。

その中で反響を獲得するには、自社へ問い合わせてもらえるように工夫しなければなりません。追客メールでは自社の強みもアピールしましょう。

自社の強みが不明確な場合、来店いただいたお客様にアンケートを取ることも手段の一つです。お客様の回答に隠れた「自社の強み」を探してみてください。

メールは一度ではなく、複数回送ってもOK

お客様にとって、不動産の購入は人生に一度の大イベントです。

それゆえ、購入の検討は長期化する傾向にあります。初回の問い合わせ段階で購入意欲が低くても、後に成約いただけることが珍しくありません。「購入しよう」と決意したタイミングで自社を思い出していただくために、複数回にわたって情報をお届けするのも手です。

お客様に寄り添った返信しやすい内容になっているかチェックする

追客メールから来店につなげるには、以下2点のハードルを超える必要があります。

  • メールを最後まで読んでいただく
  • 問い合わせていただく

上記を達成するには、お客様に寄り添った内容がどうかが重要です。

メールを読み進めていただくために、専門用語の使用を控えましょう。

また、誤字脱字があると読み手の意欲低下を招きます。メール作成時は以下6つのポイントに注意してみてください。

  1. 適度に改行する
  2. 一文は短く(内容を詰め込み過ぎない)
  3. 専門用語を控える
  4. 強調したい部分は太字などフォントを使い分ける
  5. 【】や「」、箇条書きなどを活用して視認性を高める
  6. 最後に読み返す

お客様に行動を起こしていただくには、親しみやすさや「どうしてほしいのか」を明記することも重要です。

「こちらのメールまたはお電話にて、お気軽にご連絡ください」といった文言を添えて、行動を促しましょう。

クレームにつながらないよう、メールする旨は先に伝えておく

一度来店いただいたお客様に追客メールを送る際、「〇日以内に物件情報をメールします」と事前に伝えておくと余計なトラブルを避けられます。

不動産業者にそのつもりがなくても、お客様からすると「しつこい」と捉えられてしまうケースがある点に注意が必要です。会社の評判が下がる恐れがあるため、見込みの低い方への頻繁な連絡は避けましょう。

【不動産購入者向け】今日から使える追客メールテンプレ

不動産の購入検討者へ送る追客メールのテンプレートをご紹介します。

ケース別になっていますので、お客様の状況に合わせてご活用ください。

初回アポ後(物件あり)

【想定シーン】
インターネットの物件広告から問い合わせがあり、物件の内覧が可能

〇〇様

この度は、(不動産ポータルサイト名など)よりお問い合わせいただきまして、誠にありがとうございます。
〇〇様を担当させていただきます株式会社〇〇 〇〇と申します。

お問い合わせいただいた物件の概要は以下の通りです。

物件名:
価格:
物件URL:

【物件の補足情報】
(メリットや特にお伝えしたい内容、デメリットなど)

【注意事項】
人気物件のため、ご連絡いただくタイミングによってはご案内できなくなる可能性がございます。
上記物件以外にも〇〇様へおすすめの物件をピックアップいたしましたので、こちらも併せてご検討いただけますと幸いです。

URL:
URL:

【当社について】
当社(株式会社〇〇)は、東京都内において不動産売買仲介の実績が豊富な不動産会社です。
創業〇年の経験から、〇〇様に最適な物件探しをサポートさせていただきます。

上記物件の内覧をご希望の場合、希望日をこちらのメールにご返信いただけますと幸いです。
ご返信の際は下記フォームをご活用くださいませ。

=======================
内覧を希望します。
第1希望: 月 日( ) : ~ :
第2希望: 月 日( ) : ~ :
第3希望: 月 日( ) : ~ :
=========================

(署名欄)
・会社名、氏名
・メールアドレス
・電話番号
・自社の公式サイトURL

初回アポ後(物件なし)

【想定シーン】
問い合わせいただいたものの、物件のご案内ができなくなってしまった…

〇〇様

この度は、(不動産ポータルサイト名など)よりお問い合わせいただきまして、誠にありがとうございます。
〇〇様を担当させていただきます株式会社〇〇 〇〇と申します。

大変恐れ入りますが、お問い合わせいただきました下記物件は本日お申込みがあり、ご案内不可となってしまいました。

物件名:
価格:
物件URL:

お忙しいところご連絡いただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。
弊社としては、ぜひ〇〇様の物件探しをお手伝いさせていただきたいと考えております。

周辺の類似物件情報を添付いたしますので、ぜひご覧くださいませ。

ご希望でしたら、上記物件を内覧いただけます。
内覧をご希望の場合、希望日をこちらのメールにご返信いただけますと幸いです。

ご返信の際は下記フォームをご活用くださいませ。

=======================
内覧を希望します。
第1希望: 月 日( ) : ~ :
第2希望: 月 日( ) : ~ :
第3希望: 月 日( ) : ~ :
=========================

【当社について】
当社(株式会社〇〇)は、東京都内の不動産売買仲介の実績が豊富な不動産会社です。
創業〇年の経験から、〇〇様に最適な物件探しをサポートさせていただきます。

(署名欄)
・会社名、氏名
・メールアドレス
・電話番号
・自社の公式サイトURL

追客メール2回目

【想定シーン】
初回の問い合わせに対して追客メールを送ったものの、反応が薄い・返信がない
※ただし、ある程度の見込みがある

〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇 〇〇でございます。先日お送りいたしました物件はいかがでしたか?
ご検討にあたってご不明点がありましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

今回は、〇〇様がご希望する地域の最新情報をご案内いたします。

物件名:
価格:
物件URL:

【物件の補足情報】
【注意事項】
【当社について】

上記物件の内覧をご希望の場合、希望日をこちらのメールにご返信いただけますと幸いです。
ご返信の際は下記フォームをご活用くださいませ。

=======================
内覧を希望します。
第1希望: 月 日( ) : ~ :
第2希望: 月 日( ) : ~ :
第3希望: 月 日( ) : ~ :
=========================

(署名欄)
・会社名、氏名
・メールアドレス
・電話番号
・自社の公式サイトURL

追客メール3回目

【想定シーン】
2回目の追客メールに返信をいただいたが、反応が薄い
→前回の追客メールが、お客様にとって有益情報でなかった可能性があるため、別の切り口で提案しましょう。

〇〇様お世話になっております。
株式会社〇〇 〇〇でございます。今回は、〇〇様がご希望する地域の近隣の物件情報をご案内いたします。
ご検討にあたってご不明点がありましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
物件名:
価格:
物件URL:
【物件の補足情報】
【注意事項】
【当社について】
上記物件の内覧をご希望の場合、希望日をこちらのメールにご返信いただけますと幸いです。
ご返信の際は下記フォームをご活用くださいませ。
=======================
内覧を希望します。
第1希望: 月 日( ) : ~ :
第2希望: 月 日( ) : ~ :
第3希望: 月 日( ) : ~ :
=========================
(署名欄)
・会社名、氏名
・メールアドレス
・電話番号
・自社の公式サイトURL

追客メール4回目(休眠顧客向け)

【想定シーン】
以前、問い合わせがあったものの反応がないため、期間を開けて追客メールを送る場合

〇〇様

お世話になっております。
以前、△△地区の物件についてお問い合わせいただきました株式会社〇〇 〇〇でございます。

ご検討状況にお変わりございませんか?
現在もご検討中でしたら、〇〇様にとって最適な物件探しをお手伝いをさせていただきたいと思います。

ご希望に合わせて最新の物件情報をお送りいたしますので、株式会社〇〇 〇〇宛にお電話またはメールにてご遠慮なくお問い合わせくださいませ。

電話番号:
メール:

(署名欄)
・会社名、氏名
・メールアドレス
・電話番号
・自社の公式サイトURL

まとめ

不動産の売買仲介において、追客メールは重要です。メールから来店につなげるためには、お客様の目線に立って内容を検討しましょう。

また、不動産の購入は長期にわたって検討するものです。初回の追客メールに反応がなくても、検討していただけている可能性があります。

お客様の購入意欲が高まったタイミングでご連絡いただけるように、定期的に追客し続けることも大切です。

kobayashi この記事の監修者:小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。