土地建物の持分とは何か|共有持分と共有名義の違い・決定方法を確認

投稿日 : 2019年11月29日

 

不動産用語の中に「持分」という言葉があります。

この「持分」とはいったい何でしょうか。

今回は不動産の所有権に関わる「持分」について説明します。「持分」とは何か、どのようなときに使われているのかを確認しましょう。

 

「持分」とは

土地や建物を個人が所有する場合、ひとりが単独で所有権を持つ単有と、複数人が共同で所有権を持つ共有とに分かれます。

所有権が共有のときは、不動産を購入した出資金額に応じて持分が定められます。つまり持分とは、不動産を誰がどのくらい所有しているかを示すものです。

所有権が単有であれば、土地などを活用したり売却したいときにも自分の好きなように決められます。

しかし共有の場合には、誰かひとりが勝手に土地を処分したりはできません。共有者全員の合意が必要です。

 

共有持分と共有名義との違い

共有持分と共有名義は似ている言葉ですが、その意味は違います。

 

共有持分 所有権の割合を指す「値」
共有名義 名義人が複数いる「事実」

 

「共有持分」は複数の所有者がそれぞれに持つ権利の値のことを指し、「共有名義」とは、その土地などが単独ではなく複数の所有者によって所有されているという事実だけを指しています。名義人ごとに権利等は分かれていません。

混乱しないように覚えておきましょう。

 

不動産(土地・建物)の持分の決め方

持分は、それぞれの出資金額に応じて決定します。

持分 = 出資金(借入金を含む) ÷ 取得費用

たとえ出資者全員の合意があっても、自分たちが持分を決めることはできません。

出資割合と持分に大きなへだたりがあると、出資が少なかった人に対して贈与税がかかってきます。

共有持分は登記に記載されますので、勝手に決めず上記の割合を守りましょう。

 

取得費用にあたるもの

所得費用は土地建物等の物件価格だけでなく、諸費用も含めて計算します。

諸費用とはたとえば以下のような費用です。

  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 住宅ローン事務手数料

それ以外にも、土地を購入して新たな建物を建設する際の建築費用、古家解体費用、またリフォーム費用などが含まれます。

逆に含まれないものとしては、火災保険・地震保険料や家具家電購入費、引っ越し代などが挙げられます。

 

持分割合のシミュレーション

夫婦で4,000万円の新築戸建を共同出資して購入した場合のシミュレーションをしてみましょう。

 

【前提】

物件価格:4,000万円

諸費用:300万円

出資額:夫/1,000万円、妻/300万円

住宅ローン(夫借り入れ):3,000万円

 

【持分計算】

夫の持分→ 4,000万円 ÷ 4, 300万円 =93%

妻の持分→  300万円 ÷ 4, 300万円 = 7%

 

持分の買取には売買契約書が必要

もともと共有持分で分けられていた土地建物を単有にしたいという場合には、他の人の持っている共有持分を買い取らなくてはなりません。

たとえ親族間のやりとりであっても、無償で持分を譲渡すると贈与税がかかります。

正式に売買契約書を締結し、決済後に持分移転の不動産登記を行います。

登記にかかる費用は買い取りする側が負担するのが一般的です。

 

まとめ

今回は土地や建物の所有権にまつわる「持分」とは何かについて解説しました。

持分は登記や税金に関係してきますので、明確にしておかないと思わぬ金銭的トラブルが発生する可能性があります。

持分についてきちんと理解し、お客様に的確なご説明ができるようにしましょう。