賃貸管理会社はどこが良い?管理戸数ランキングと選び方を紹介

投稿日 : 2021年10月13日/更新日 : 2023年06月03日

ビジネスマンと作業員
全国には大小さまざまな賃貸管理会社がありますが、賃貸物件とは違って良し悪しが分かりにくいものです。

賃貸管理会社のランキングは選ぶ際の参考にはなりますが、必ずしも「順位が高い=良い賃貸管理会社」ではありません。

今回は業界の知識として知っておきたい「賃貸管理会社の管理戸数ランキング」と賃貸管理会社を選ぶポイントをご紹介します。

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賃貸管理会社は何をしてくれる会社?

賃貸管理会社は、賃貸物件オーナーの業務全般を引き受ける会社のことです。

  • 入居者の募集
  • 家賃の回収
  • トラブル対応

賃貸管理の業務は細かなものまで含めると多岐に渡り、オーナーが全て対応するのはとても大変です。

賃貸管理会社に委託すれば、手数料を支払うことで管理全般を任せられます。

「安定した賃貸経営をサポートしてくれ、トラブルにも迅速に対応してくれる」、このような管理会社を探すことが賃貸経営の第一歩と言えます。

賃貸管理会社の管理戸数ランキング

賃貸管理会社の規模を分けるのが「管理戸数」です。全国賃貸住宅新聞では、管理戸数のランキングを毎年発表しています。

2021年の管理戸数ランキングは以下のとおりです。

1位 大東建託グループ 1,174,264戸
2位 積水ハウスグループ 657,190戸
3位 スターツグループ 612,953戸
4位 大和リビング 600,428戸
5位 レオパレス21 573,673戸
6位 東建コーポレーション 255,416戸
7位 ハウスメイトグループ 230,676戸
8位 東急住宅リース 106,879戸
9位 旭化成不動産レジデンス 106,094戸
10位 ビレッジハウス・マネジメント 105,478戸

出典:全国賃貸住宅新聞|2021年管理戸数ランキング発表、賃貸住宅管理業適正化法の施行は有償管理拡大の好機

トップの大東建託は新型コロナウイルスの影響下でも管理戸数を伸ばし、トップを独走しています。

一方で施工不備の問題で苦しむレオパレスのみ、順位は変わらないものの管理戸数が落ちている状態です。

このように、ランキングを数年単位で確認することで、会社ごとの勢いを見ることができます。

ただし、あくまでも管理戸数のランキングです。上位だから良い賃貸管理会社とは限りません。

単純な管理戸数は賃貸オーナーの関心も高いものですが、管理戸数だけでなく「選び方」を知っておくことも大切です。

賃貸管理会社のランキング以外の見分け方

賃貸管理会社のランキング以外の見分け方は以下のとおりです。

  • 空室がいかに少ないか
  • 入居者トラブルの少なさ
  • 家賃の滞納を解消できるか
  • コストパファーマンスは良好か

空室がいかに少ないか

賃貸管理会社を選ぶ際は、「空室がいかに少ないか」「空室になった部屋をいかに埋められるか」が大切です。

ローンで物件を購入した場合、家賃収入がゼロでもローンの返済は待ってはくれません。空室が長引くとオーナーの負担も増えてしまいます。

空室状態を放置すると物件そのものも劣化していくため、賃貸オーナーにとってできるだけ少なくしたいものです。

賃貸管理会社は「入居率」「平均空室期間」を公表していますから、実績データを比較してできるだけ優良な会社を選択しましょう。

入居者トラブルの少なさ

さまざまな人が同じ建物で生活する賃貸物件では、さまざまなトラブルが発生します。

手数料を払うことでトラブル処理を一手に引き受けてくれるのが、賃貸管理会社を利用するメリットです。

騒音や漏水のトラブルを解決できないと、入居する人が退去して空室が埋まらない状態になってしまいます。

トラブルの解決能力を見るには「入居者専用のコールセンターの有無」を確認する方法があります。また、過去のトラブルにどうやって対応したのか過去の事例を担当者に確認しておくことも大切です。

家賃の滞納を解消できるか

家賃滞納が発生した場合、いかにして早く回収できるかも管理会社を選ぶときのポイントです。

長期に渡って未払いが続くと空室と同じく「家賃が入ってこない」という状態になり、早急な解決が必要です。

1ヶ月の滞納なら単なる支払い忘れや口座の残高不足の可能性もありますが、2ヶ月以上の滞納は大きな問題です。

2ヶ月以上の家賃滞納がどれだけあるかは、賃貸管理会社の良し悪しを見る指標になります。

コストパフォーマンスは良好か

賃貸管理は形がないサービスですから、値段は賃貸管理会社ごとに異なります。まずは1つの管理会社だけでなく、複数の管理会社から見積もりを取ることが大切です。

一般的に管理代行手数料は家賃収入の5~7%が目安と言われていますが、空室の保証などを付けることでさらに高くなることもあります。

賃貸管理会社ごとに比較し、コストパフォーマンスが良好な会社が選択肢になるでしょう。

ただし、他社と比較して明らかに「安すぎる」のは注意が必要です。

顧客をつなぎとめるために他社取り安くすることはありますが、あまりに安い原因を明らかにしてくれない場合は選ばないほうが無難です。

地元の中小管理会社と大手管理会社の違い

ランキングで紹介したような大手の賃貸管理会社以外にも、地域密着型の企業は多く存在します。

大手・中小のどちらにもメリットとデメリットがあるため、それぞれの違いを把握しておきましょう。

大手の賃貸管理会社のメリット・デメリット

大手の場合は知名度の高さからくる「集客力」「体系化された管理体制」といったメリットがあります。

管理戸数ランキングを見ても、上位は誰でも一度は名前を聞いたことがある有名企業ばかりです。

高いお金を支払って賃貸経営に挑むにあたり、オーナーの安心感は大きいでしょう。借りる側から見ても大手のブランドは賃貸物件を決める際の決め手になりますから、入居率のアップにもつながりやすいのです。

ただし、大手の賃貸管理会社にもデメリットはあります。

たとえば「担当者が頻繁に変わること」です。大手の企業では人事異動で頻繁に人が入れ替わります。担当者との信頼関係が築きにくいと感じる人もいます。

会社の規模が大きいため、トラブル対応がマニュアル的になる点に不満を感じることもあるでしょう。

中小の賃貸管理会社のメリット・デメリット

一方の中小管理会社は規模が小さいものの、地域に密着した経営をしている企業も多くあります。

「地元の物件情報に詳しい」「トラブルに素早く、柔軟に対応できる」など、小回りが利くのがメリットです。大手が持っていない地元限定の情報力も期待できます。

また同じ担当者と長年にわたって付き合えるのも中小ならではのメリットです。深く付き合うことで、予想を上回る対応や提案をしてくれることもあります。

営業マンとの信頼関係を得たい人は、中小の賃貸管理会社の方がおすすめです。

逆に人数が少ないことで「管理が手薄になる可能性」「英語力のある人材が少ない」といったデメリットもあります。

まとめ

今回は賃貸管理会社の管理戸数ランキングと、賃貸管理会社を選ぶポイントをご紹介しました。

ランキングの上位にいるような大手の賃貸管理会社はブランドからくる安心感がありますが、中小の管理会社も「柔軟な対応力」「営業と長く付き合える」といったメリットがあります。

ご自身がどれだけ賃貸管理に関われるかも加味して、契約する賃貸管理会社を検討していきましょう。

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この記事の監修者
小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。