建物図面の見方を解説|建物図面の基礎を初心者にも分かりやすく教えます

投稿日 : 2020年02月09日

図面とは、対象物の寸法等を平面で表現したものです。担当する物件の建物図面を理解することが、不動産営業にとって必要不可欠のスキルになります。建物図面の種類を知ること以上に、図面が何を表しているのかを正確に読み取ることが重要です。

今回は初心者の方に向けて、建物図面の種類や見方、取得方法といった基礎の部分を解説していきます。

kobayashi この記事の監修者:
小林 紀雄
住宅業界のプロフェッショナル

某大手注文住宅会社に入社。入社後、営業成績No.1を出し退社。その後、住宅ローンを取り扱う会社にて担当部門の成績を3倍に拡大。その後、全国No.1売上の銀座支店長を務める。現在は、iYell株式会社の取締役と住宅ローンの窓口株式会社を設立し代表取締役を務める。

 

建物図面とは

建物図面とは、建物や区分建物の位置・形状を示した図面のことです。通常は、建物の階ごとの形状を示す「各階平面図」とセットになっています。


画像引用:盛岡地方法務局|土地・建物の地図・図面など

建物を新築して登記を行う場合、必ず添付しなければならない「法定添付書類」でもあります。登記のあと、建物図面は登記所に保管されます。保管後は誰でも閲覧でき、必要に応じて写しの交付を請求することができます。

ただし建物図面が法定添付書類となったのは、昭和35年の不動産登記法の一部改正移行のことです。それ以前に登記された建物には建物図面が備え付けられていません。

建物図面の種類

一口に建物図面と言っても様々な種類があります。買主様に正確にお伝えするためにも、種類ごとの役割や特徴を抑えることが大切です。

実務で扱う主な図面の種類を解説していきます。

配置図

配置図とは、建物が敷地のどこにあるかを示した図面です。そのほかにも敷地の形状や道路との位置関係、方位などの情報も記載されています。

住宅の設計段階で作成される建物図面であり、建物全体の寸法・形状を記載する為に活用されています。

平面図

「建物図面」という単語から買主様がまず思い浮かべるのが、この平面図です。建物内の部屋を上から見下ろした形状が記載されています。一般的には「見取り図」とも言われる図面です。

図面化されるのは、床から1.5メートルの高さの水平断面です。部屋や通路の配置、階段や就農の位置が記載されています。

買主様が希望された通りの間取りになっているかは、この平面図を用いて確認して頂くことになります。

設定図の中でも最も基本的な建築図面であり、他の図面の見出しとしても活用されます。

立面図

平面図とは、建物の外観を表した建物図面です。東・西・南・北の4方向から見た建物の投影図であり、「姿図」とも呼ばれます。

玄関や窓、バルコニーの位置や形状のほか、屋根の形状等が表示されます。配置やデザインのバランスが買主様の希望通りか確認するために使用されます。

配置図や平面図と共に、省くことができない重要な設計図書の1つです。

断面図

断面図とは、建物を縦に輪切りにした時の形状を示した図面です。

天井やロフトの位置関係を確認する際に利用されるほか、日差しの角度を記入することで日光が部屋のどこまで入ってくるかを計算することもできます。

1つの方向(X方向)で輪切りにした断面図に加えて、Xから見て直角のY方向からの断面図の2つがあると、買主様が建物の断面を正確に把握することが可能です。

建物図面の見方

建物図面は非常に奥が深く、正確に理解するには専門的な知識と訓練が必要です。

ここでは不動産の初心者に向けて、建物図面の見方の基礎を紹介します。

【参考サイト】建築+「図面記号」

線分

図面は、主に4つの線を使って表現されます。線の種類と用途は以下の通りです。

これら4つの線分を組み合わせて、建物の形を表現していきます。図面によって、線の用途が違うこともあります。

寸法補助記号

建物図面を見てみると、多くの数字が使われています。特に記号が使われていない場合は対象の長さを表します。

一方で、数字の前に記号がある場合は長さ以外の特殊な寸法を表示します。

ここでは、図面に使われる代表的な寸法補助記号を紹介します。

図面記号

建物図面には、寸法補助記号以外にも様々な記号が表示されています。それぞれが建物内の建造物の種類や形状を表しています。

ここでは、建物図面に使われる代表的な図面記号を紹介します。


画像引用:lulucad|図面の見方(読み方)

建物図面の取得方法

建物図面は、法務局(登記所)に補完されています。誰でも閲覧でき、必要に応じて写しを取得することができます。

ここでは、建物図面の取得方法を3つ紹介します。

法務局の窓口で受け取る

建物図面は、法務局の窓口で受け取ることができます。不動産を管轄している地域の法務局のほか、最寄りの法務局でも申請することができます。

閲覧用図面の入手費用は、1通450円です。後述するインターネットでの申請に比べて高いため、金銭的なメリットはありません。

不明な点がある時に窓口で職員に直接確認できるのが、法務局で手続きするメリットです。また、図面の種類によってはインターネットで取得できない場合があります。その時は法務局に行くか、郵送で受け取るかを選ぶ事になります。

郵送で受け取る

建物図面を郵送で受け取ることもできます。

具体的には、まず法務局の公式サイト「各種証明書請求手続」から所定の申請書を申請します。必要事項を記入した書類と返信用封筒を郵送することで、家にいながら建物図面を郵送で受け取れます。

費用は1通450円であり、窓口で請求する時と同じです。インターネットの申請であれば更に安いため、安く入手するためにはインターネット申請の方が便利です。

インターネットで申請する

インターネットを利用して建物図面を入手することもできます。「登記情報提供サービス」というサービスを使うことで、家にいながら図面を入手することが可能です。

料金が1通364円であり、法務局に出向く必要がありません。

ただし、「入手できるのはデータのコピーであり、証明力がない」ことと、「図面によっては入手できない場合がある」ことは理解しておく必要があります。

対外的に証明する書類として申請する場合は、登記情報提供サービス以外のオンライン申請を使います。「登記・供託オンラインシステム」を利用することで、法務局に行かずとも証明書の申請ができます。

まとめ

今回は、建物図面の種類の違いや図面の見方、取得方法といった基礎的な部分を紹介しました。

建物図面を見ることは買主様にとって敷居が高いため、正確な情報を分かりやすくお伝えすることで信頼を勝ち取ることができます。

複雑な建物図面の記載内容を正確に把握し、買主様に間違いなく説明することが不動産営業に求められています。建築図面を正しく理解ができるように、今後も研鑽を積んでいってください。