不動産の抵当権設定費用と登記方法|借入金額で変わるコストと司法書士報酬

投稿日 : 2019年11月28日

ローンを利用した不動産購入に抵当権設定登記は必須です。

抵当権の設定は不動産業者の実務に広く関わるので、方法やコストなどを確認しておきましょう。

 

抵当権とは

抵当権とは、住宅ローンなどの返済が困難になった場合に、債権者(金融機関など)が債務者(借り手)の不動産を競売にかけて残債務を回収できる権利のことです。

対象不動産に抵当権が設定されたことを登記簿に記載する手続きを「抵当権設定登記」と言います。

また、抵当権を持つ債権者を「抵当権者」、抵当権を所有不動産に設定する債務者を「抵当権設定者」と言います。

 

抵当権設定登記の方法

「抵当権設定登記」はいつ必要か

不動産の購入の際に金融機関から住宅ローンの融資を受ける場合に、抵当権設定登記が必要です。

通常、融資実行日(=融資契約締結日)にまとめて行われ、実際の手続きは金融機関が手配した司法書士が担当するのが一般的です。そのため債務者となる借り手は、当日までに必要書類などの準備をします。

 

「抵当権設定登記」の方法

抵当権設定登記を行うには、対象不動産の所在地を管轄する法務局で必要書類を提出し、申請手続きをします。窓口での手続きの他、郵送でも可能です。

郵送の場合は、封筒に必要書類を入れた後、表面に「不動産登記申請書在中」と記載し、書留郵便で送付します。法務局にて手続きが行われたら、「登記完了証」「登記識別情報」が返送されてきます。

ただし、抵当権設定登記の手続きは、金融機関側が依頼した司法書士が行うケースがほとんどです。借り手自身が行うことも法的には可能ですが、金融機関が認めてくれないことが多いでしょう。借り手側の不備で正しく抵当権の設定が行えないと困るからです。

 

「抵当権設定登記」手続きの必要書類

◆融資利用者(抵当権設定者)が用意する書類

  • 登記済証、または登記識別情報通知
  • 実印(認印不可)
  • 印鑑証明書(3ヵ月以内に発行されたもの)
  • 本人確認書類(パスポート・運転免許証など)

 

◆金融機関(抵当権者)が用意する書類

  • 登記原因証明情報、または抵当権設定契約証書
  • 印鑑(認印可)
  • 本人確認書類(パスポート・運転免許証など)
  • 登記委任状

 

「抵当権設定登記」の費用

抵当権設定登記には、次のような費用がかかります。

  1. 登録免許税
  2. 収入印紙代(「抵当権設定契約書」作成用)
  3. 司法書士の報酬

 

①登録免許税

登記手続きを行う際に課税される税金です。抵当権設定登記の場合は、以下の計算で税額が決定されます。

抵当権設定登記の登録免許税=借入額×0.4%

 

◆特別減税措置

登録免許税は令和2年3月31日まで、一定の条件を満たせば税率が0.1%(通常の1/4)になる軽減税措置を適用できます。

 

【軽減税措置の適用条件】

  • 抵当権の対象不動産が以下の住宅である
  • 床面積が50㎡以上である
  • 借り手自身の居住用住宅である
  • 新築または取得後1年以内である
  • 中古住宅の場合、築年数が一定以内(木造なら築20年以内、耐火建造物なら25年以内)であるか、または一定の耐震基準を満たすと証明されている

 

②収入印紙代

収入印紙代は、各種契約書の作成にかかる税金です。

抵当権設定契約書や金銭消費貸借契約書にかかる収入印紙代は、借入金額により以下の通りです。

 

借入金額 収入印紙代
100万円超~500万円以下 2,000円
500万円超~1,000万円以下 10,000円
1,000万円超~5,000万円以下 20,000円
5,000万円超~1億円以下 60,000円

 

③司法書士の報酬

司法書士へ支払う報酬は、それぞれの司法書士や事務所が独自に設定しています。そのため、司法書士報酬の相場は、3~20万円程度とかなり開きがあります。

ただし、報酬に登記手数料以外の実費が含まれるかどうかが各事務所によって異なります。必要書類の取得費用や事前調査費などを含めて、トータルでいくらになるかを確認することが大切です。

 

抵当権設定にかかる費用は総額で確認する

実際の抵当権設定登記の手続きは、金融機関が依頼した司法書士に任せることになります。

そのため、買主様と共に確認が必要なのは、司法書士の報酬を含む抵当権設定にかかる諸費用です。

本文でご紹介した点に特に注意し、金融機関に相談するようにしましょう。