日本人の常識が崩壊する【世界のぶっ飛び住宅ローン】欧米の「3大珍ローン」
投稿日 : 2026年06月11日

「マイホームを買ったら、35年かけて必死にローンを返すのが当たり前」そう思っていませんか?実はその常識、一歩日本を飛び出すと、まったく通用しないかもしれません。
世界には、「一生かかっても絶対に完済させてくれない国」もあれば、「子どもを産めば産むほど借金が勝手に減っていく国」、さらには「暗号資産を売らずに家が買える国」まで、信じられないような住宅ローンが存在します。
今回は、各国の税制や少子化対策、そして進化する最新金融を背景に生まれた、欧米の「3大珍ローン」を徹底解説。知れば知るほど「日本の美徳って一体…」と頭を抱えたくなる、世界のぶっ飛び住宅事情に迫ります!
Table of Contents
スイス:【一生かかっても絶対に完済させないローン】

「借金がある状態」が一番得をする、不思議な国
■驚きの実態!
元本を1円も返さず、一生利息だけを払い続ける。
元本を1円も返さず、一生利息だけを払い続ける。
■なぜそうなる?
スイスでは、家を所有して借金がない状態だと、なんと「自分が住んでいる家の家賃相当額」が不労所得とみなされ、重い税金がかかってしまいます。そのため、あえてローン(借金)を残しておくことで「私は借金があります!」状態をキープし、所得税を抑えるのが最大の節税になります。
スイスでは、家を所有して借金がない状態だと、なんと「自分が住んでいる家の家賃相当額」が不労所得とみなされ、重い税金がかかってしまいます。そのため、あえてローン(借金)を残しておくことで「私は借金があります!」状態をキープし、所得税を抑えるのが最大の節税になります。
ここが日本の非常識!
日本では「借金は早く返すべき」ですが、スイスでは「返し終わると税金で大損」してしまいます。
「一生返さない」の正体
■ローンの2階建て構造
スイスの住宅ローンは、一般的に「第1抵当(全体の約60〜65%)」と「第2抵当(残りの約15〜20%)」の2つに分かれています
スイスの住宅ローンは、一般的に「第1抵当(全体の約60〜65%)」と「第2抵当(残りの約15〜20%)」の2つに分かれています
■返済するのは一部だけ
定年(リタイア)までに必ず返済しなければならないのは、リスクの高い「第2抵当」の部分だけです。
定年(リタイア)までに必ず返済しなければならないのは、リスクの高い「第2抵当」の部分だけです。
■残りは利息のみで放置
残った「第1抵当(物件価値の約6割分)」については、銀行から「元本は返さなくていいので、利息だけずっと払い続けてください」と言われ、オーナーも喜んでそのまま放置します。これが「一生返さない」の正体です。
残った「第1抵当(物件価値の約6割分)」については、銀行から「元本は返さなくていいので、利息だけずっと払い続けてください」と言われ、オーナーも喜んでそのまま放置します。これが「一生返さない」の正体です。
完済せずに死んでしまったら?(相続のリアル)
ローンを残したまま本人が亡くなった場合、家と借金はセットで「子供などの相続人」に引き継がれます。「親の借金を残されて子供が困るのでは?」と思うかもしれませんが、スイスではこれが親から子への「最高のプレゼント」になるケースがほとんどです。
「借金は引き継げたとしても、肝心の『家の寿命』が来たら終わりじゃないの?」と思いますよね。
スイスの住宅の寿命は「100年〜200年」が当たり前。日本の感覚(30年〜50年で建て替え)とは桁が違います。スイスの家は「古くなったら壊す消耗品」ではなく、何世代にもわたってメンテナンスしながら住み続ける「一生モノ(あるいは数世代モノ)の資産」として造られています。
親から家を引き継いだ子供は、毎月の返済が「安い利息だけ」で済んでいます。元本を必死に返す必要がないため、浮いたお金を「次の30年後のための修繕費」として余裕を持って貯めておくことができるのです。
■家を相続したらどうするの?
┃パターンA:子供がそのまま「借金ごと」家を受け継ぐ(主流)
子供がその家に住む、あるいは資産として引き継ぐ場合、住宅ローン(借金名義)もそのまま子供に引き継がれます。
子供にとっても、スイスの高い所得税を抑えるための「節税アイテム(=借金)」が手に入るため、喜んで利息だけを支払う生活を引き継ぎます。
子供がその家に住む、あるいは資産として引き継ぐ場合、住宅ローン(借金名義)もそのまま子供に引き継がれます。
子供にとっても、スイスの高い所得税を抑えるための「節税アイテム(=借金)」が手に入るため、喜んで利息だけを支払う生活を引き継ぎます。
┃パターンB:家を売却して、その代金で一瞬で完済する
もし子供が家をいらない場合は、家を売りに出します。
スイスの不動産は価値が落ちにくく、むしろ値上がりしていることが多いため、「家の売却額 > ローンの残高」 になります。家を売ったお金で残ったローンを銀行に一括返済し、手元に残った差額(プラスの現金)を相続人で分け合って終わりです。
もし子供が家をいらない場合は、家を売りに出します。
スイスの不動産は価値が落ちにくく、むしろ値上がりしていることが多いため、「家の売却額 > ローンの残高」 になります。家を売ったお金で残ったローンを銀行に一括返済し、手元に残った差額(プラスの現金)を相続人で分け合って終わりです。
実はもうすぐ終わりを迎える「節税システム」
ご紹介したこの「不思議な節税システム」ですが、実はもうすぐ終わりを迎えることになっています。
長年「不労所得とみなして税金をとるのはおかしい」「借金を推奨する社会は不健全だ」と批判されており、2025年9月のスイス国民投票によって、この「家賃相当額への課税(帰属家賃課税)」の廃止が正式に決定しました。
今後は「家賃とみなされる税金」がなくなる代わりに、「住宅ローンの利息による節税」もできなくなります。そのため、今スイスの風潮は「一生返さない」から「2029年までにできるだけローンを返済しよう」という真逆の動きへとシフトし始めています。
ハンガリー:【子どもを産めば産むほど借金が消える!?国家が本気を出した異次元ローン】

CSOK Plusz(チョーク・プラス)
深刻な少子化問題に直面するハンガリー。国を挙げてこの危機に立ち向かうため、政府が打ち出した住宅ローンプログラムが「CSOK Plusz(チョコ・プラス)」です。
「将来子どもを産むこと」を条件に、国から莫大な資金援助と元本免除が受けられる。
国策が生んだ驚きの住宅ローンです。
ここが日本の非常識!
借金返済のために子どもを産む!?出生数に応じてローン元本が最大数千万円も丸ごと免除される異次元システム。
借入可能額と物件の制限(子どもの数で変わる上限額)
国が全面バックアップする優遇住宅ローンの最大額は、既存の子どもの数と、これから新しく持つことを誓約する子どもの数の「合計値」によって決定されます。
- 子ども1人: 最大 1,500万フォリント(約 780万円)
- 子ども2人: 最大 3,000万フォリント(約 1,560万円)
- 子ども3人以上: 最大 5,000万フォリント(約 2,600万円)
さらに物件価格にも上限が設定されており、夫婦で初めて家を買う場合は8,000万フォリント(約 4,160万円)、それ以外の場合は1億5,000万(約 7,800万円)フォリントまでの物件が対象です。
また、子どもの数に応じて、マンションなら40〜60平方メートル以上、一戸建てなら70〜90平方メートル以上という床面積の基準を満たす必要があります。
※2026年6月の為替レート(1フォリント = 約0.52円)で日本円に換算
また、子どもの数に応じて、マンションなら40〜60平方メートル以上、一戸建てなら70〜90平方メートル以上という床面積の基準を満たす必要があります。
※2026年6月の為替レート(1フォリント = 約0.52円)で日本円に換算
手厚い支援内容(超低金利と返済猶予)
元本免除以外にも、若い夫婦を支えるサポートが揃っています。最長25年のローン期間中、金利は最大3%に固定・優遇され、市場金利よりも遥かに有利な条件で借りることができます。また、ローン申請後に最初の子どもを妊娠(12週目以降)または出産・養子縁組をすると、最長1年間、ローンの返済を猶予してもらうことも可能です。
誰が借りられる?(厳格な条件と「出産誓約」)
この手厚い恩恵を受けるためには、いくつかの高いハードルをクリアしなければなりません。
まず、申請時に妻の年齢が41歳未満である成人した夫婦であることが条件です(※ただし、申請時点で妊娠12週目以降の場合は年齢制限が免除されます)。社会的要件として、税金などの滞納がないこと、犯罪歴がないことなどが求められます。
まず、申請時に妻の年齢が41歳未満である成人した夫婦であることが条件です(※ただし、申請時点で妊娠12週目以降の場合は年齢制限が免除されます)。社会的要件として、税金などの滞納がないこと、犯罪歴がないことなどが求められます。
■期限内に子どもが生まれなかったら?(厳しいペナルティ)
もし期限までに誓約した数の子どもが生まれなかった場合、あるいは申告に虚偽があったり、対象の住宅を無断で売却・賃貸したりした場合には、それまで受けた支援金の返還を容赦なく求められます。その際、中央銀行の基準金利に5%を上乗せした重いペナルティ利息が付加されるため利用するにはかなりの覚悟が必要ですが、見事に条件をクリアできれば、これ以上ないほど手厚い「国からの最高の結婚・出産祝い」になることは間違いありません。
もし期限までに誓約した数の子どもが生まれなかった場合、あるいは申告に虚偽があったり、対象の住宅を無断で売却・賃貸したりした場合には、それまで受けた支援金の返還を容赦なく求められます。その際、中央銀行の基準金利に5%を上乗せした重いペナルティ利息が付加されるため利用するにはかなりの覚悟が必要ですが、見事に条件をクリアできれば、これ以上ないほど手厚い「国からの最高の結婚・出産祝い」になることは間違いありません。
アメリカ:【暗号資産を売らずに家を買う!?ビットコイン担保住宅ローン】

「家を買いたいけれど、頭金にするまとまった現金がない……。でも、手元のビットコインは将来値上がりしそうだから絶対に手放したくない!」
そんな現代の暗号資産投資家たちのワガママ(?)を叶える、驚きの住宅ローンがアメリカで誕生しました。保有しているビットコイン(BTC)を担保に差し入れることで、暗号資産を売却せずに「頭金」を調達できるという新型ローンです。
住宅ローンプラットフォームの「ベター・ホーム」と、大手暗号資産取引所の「コインベース」がタッグを組んで実現したこの商品。2026年6月4日には、ミシガン州に住む30代前半の若い夫婦がこのローンを利用し、米国初となる「ビットコインを担保にしたマイホーム購入」を成功させたと発表がありました。
なぜ「びっくり」なの? 従来の常識を覆す2つのメリット
これまでも暗号資産を使って家を買う人はいましたが、それは一度ビットコインを売却して「現金化」してから頭金に充てるのが鉄則でした。しかし、この新型ローンにはこれまでの常識を覆すメリットがあります。
■税金(キャピタルゲイン課税)を回避できる
アメリカではビットコインを売って利益(キャピタルゲイン)が出ると、重い税金がかかります。しかし、このローンなら「売却」ではなく「担保として預けるだけ」なので、余計な税金を払う必要がありません。
アメリカではビットコインを売って利益(キャピタルゲイン)が出ると、重い税金がかかります。しかし、このローンなら「売却」ではなく「担保として預けるだけ」なので、余計な税金を払う必要がありません。
■将来の値上がりチャンスを諦めなくていい
「今売ってしまうと、将来ビットコインが爆上がりしたときに損をする……」という投資家最大のジレンマを解消。資産を手元に残したまま、念願のマイホームが手に入ります。
「今売ってしまうと、将来ビットコインが爆上がりしたときに損をする……」という投資家最大のジレンマを解消。資産を手元に残したまま、念願のマイホームが手に入ります。
ここが日本の非常識!
「貯金ゼロ・投資信託ゼロ」でも、ビットコインさえあれば国お墨付きの住宅ローンが組めてしまうところ!
国がお墨付きを与えた、歴史的な一歩
「でも、価格の変動が激しいビットコインを担保にするなんて、怪しい仕組みなんじゃ……?」と思うかもしれません。
実はここが一番のびっくりポイント。今回のローンは、米国の住宅ローン市場をガッチリ支えている政府支援機関「ファニーメイ(連邦住宅抵当公庫)」の裏付け(お墨付き)をしっかりと受けて実行された、アメリカ初の公式な事例なのです。
米国の金融当局が「暗号資産をれっきとした『資産』として認め、住宅ローン審査に考慮する」という方針へ大きく舵を切ったことで、この近未来的なローンが実現しました。
■ちょっと気になるリスクの話
一般的な担保ローンとは違い、このローンは「ビットコインがどれだけ暴落しても追加担保(追証)の請求なし」という驚きのルールとなっています。なぜそんな大胆なことができるのでしょうか?理由は、貸し手側の「鉄壁の二重ガード」にあります。
一般的な担保ローンとは違い、このローンは「ビットコインがどれだけ暴落しても追加担保(追証)の請求なし」という驚きのルールとなっています。なぜそんな大胆なことができるのでしょうか?理由は、貸し手側の「鉄壁の二重ガード」にあります。
- 厳しい担保設定
- 融資1ドルに対し、ビットコインなら「2.5ドル分(時価の40%)」、USDCなら「1.25ドル分」を最初にガッチリ預かります。
- 国の買い取り保証
- 政府支援機関「ファニーメイ」がこのローン債権を買い取り、元利払いを保証する証券(MBS)を発行します。
この仕組みのおかげで、企業側はリスクを抑えつつ「追証なし」を実現。借り手も暴落に怯えることなく、アメリカで主流の15年・30年の長期固定金利ローンを安心して組むことができます。
まとめ
日本の「35年かけて必死に完済する」という住宅ローンの常識を覆す、欧米のユニークな3大ローンを紹介する記事です。
スイスでは、借金がある方が節税になる税制を利用し、元本をあえて返さず利息のみを払い続けて家ごと次世代へ引き継ぐスタイルが主流です(※2025年の国民投票により今後廃止方向)。また、深刻な少子化に悩むハンガリーでは、将来の出産を誓約することで金利優遇や元本免除の恩恵が受けられる、国策による異次元のローンが存在します。さらにアメリカでは、手持ちの暗号資産を売却せず担保にすることで、税金を回避しながら家を買える政府機関お墨付きの最新ローンが登場しました。
世界の住宅ローンは、各国の税制や少子化対策、そしてWeb3時代の金融シフトに合わせて、日本の常識を遥かに超えた進化を遂げています。
┃いえーる 住宅研究所から最新情報をお届けします。
最新情報を一早くチェックしたい方は下記「登場する」からご登録ください。
最新情報を一早くチェックしたい方は下記「登場する」からご登録ください。












