風評被害とは何かをわかりやすく解説|日常の対策と万が一の場合の対処法

投稿日 : 2022年07月29日/更新日 : 2023年06月03日

風評被害のイメージ

インターネットやSNSの普及によって、さまざまな情報が瞬時に拡散されるようになりました。良い情報だけでなく、風評被害や炎上などマイナスな情報でも例外ではありません。

悪質な風評被害を放置すると自社に経済的な悪影響をもたらします。万が一発生した際は、できるだけ速やかな対応が求められます。

そこで今回は、風評被害の対策の基本と、AIを用いた風評被害対策サービスをご紹介します。

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風評被害とは何かわかりやすく解説

風評被害は、事故などが起こったあとに発生する根拠のないうわさや、憶測による被害のことを指します。特に風評によって経済的な損害を被る場合に使用されます。

自社の商品やサービスや性能に満足しなかった顧客が口コミサイトなどに書き込んだ内容によって、風評被害につながることもあります。

風評被害は災害の1種です。地震や火災と同じく、日頃から風評被害から会社を守るために対策と準備が必要になるでしょう。

風評被害と誹謗中傷との違い

誹謗中傷とは、他人の悪口を言いふらすことです。近年はSNSの普及によって誰でも有名人にDM(ダイレクトメール)を送ることができるようになりました。

以前よりも誹謗中傷が個人に届きやすい時代なのです。

風評被害との違いを比べると、以下のようになります。

  • 風評被害:事実無根の情報が広がることによる被害
  • 誹謗中傷:悪意のある悪口による被害

必ずしも別のものではありません。悪意を持った悪口が事実無根なのであれば、風評被害と誹謗中傷の両方を同時に受けている状態ともいえます。

風評被害への対策方法3選

風評被害への対策方法は以下のとおりです。

■風評被害への対策方法3選

  • SNS教育の徹底
  • ネット炎上時の危機管理体制構築
  • 万が一の際の報告ルールを定める

SNS教育の徹底

風評被害が発生する場所として、現在はSNSが有力になりつつあります。

社員がSNSで不用意な発言をすると話題に尾ひれがつき、事実無根の風評被害につながります。

公式SNSの運用ガイドラインを策定し、問題行動を未然に防ぐルール作りが必要です。さらに、ルールを作ったうえで社員への教育の徹底も求められます。

アルバイトや若手社員、管理職など、職域に合ったルールを作成したうえで教育を行います。

公式アカウントはもちろん、社員のSNS利用についても個別のガイドライン作成が必須です。

ネット炎上時の危機管理体制構築

SNSでの発言は、かつての人づての噂とは全く異なるスピードで拡散されます。

ボタン1つで自分の友達に向けて情報を拡散できる機能があるためです。30分や1時間でSNS全体に話題が広まるようなケースも珍しくありません。

そこで速やかに「火消し」を行うため、スピーディーな対応が必須です。

具体的な対応は、情報が真実かデマかによっても変わります。真実の場合は顧客、取引先、メディアなどに向けて速やかに謝罪会見が必要です。

拡散されたのが悪質なデマの場合、速やかに事実を共有するように動くことになります。

万が一の際の報告ルールを定める

風評被害から会社を守るためには、悪質なデマの拡散が起こったことを想定したルール作りが必須です。

原因となった部署と広報など部署間の縦割りに捉われない判断が求められます。

スピーディーな判断をするには、「有事の際の指示系統を明らかにし、誰が何を判断するかを決める」「上層部への報告はいつ、誰がするかを明確にする」などのルール作りが重要です。

結果としてスピーディーな対応につながり、風評被害によるダメージを最小限に抑えられます。

この際に大切なことは、「報告者の責任を追及しない、責めない」ことを明文化しておくことです。

ミスが発生したことによる風評被害の報告者を責めてしまうと、責められることを避けるために事実が報告されなくなります。

「隠ぺいをしている」など、さらに風評被害が拡大する恐れもあります。

風評被害を受けた場合の対処法

風評被害を受けた場合の対処法は以下のとおりです。

弁護士に依頼して風評被害を削除する

風評被害をなくすために確実性の高い方法の1つが、専門の弁護士に相談する方法です。風評被害が自社の名誉棄損にあたる場合、法的に弁護士から削除の請求ができます。

投稿自体を丸ごと削除できるため、根本的に風評被害の発生源を根絶できるのが強みです。また、ほかの手段と比較して即効性が高く、1~2週間程度で効果が表れることもあります。

ただ、あくまで「名誉棄損にあたる」という根拠がないと削除はできません。名誉棄損に当たらない投稿に関しては削除できない点も理解しておく必要があります。

リスク対策サービスを利用する

風評被害対策には、SNSに投稿される悪質なデマなどのモニタリングが必要です。しかし、SNSに投稿される膨大な情報を社員が監視するのは容易ではありません。

そこで、リスク対策専門のサービスを利用することも検討します。

エルテス

エルテスは、「情報漏洩」「SNS炎上」「風評被害」などのリスクの予防~回復までサポートしてくれるサービスのことです。

  • 現状を把握する実態調査
  • リスク発生時の体制構築・研修・ルール策定
  • リスクの早期発見
  • 内部ログを活用した情報持ち出しのリスク感知
  • SNS炎上時などの危機管理広報・原因調査
  • 風評被害からのブランド再形成

支援される業務は多岐に渡り、導入している企業もdocomo、ANA、キッコーマンなど、各業界を代表する企業ばかりです。

サービスのなかにはAIによるモニタリングシステムである「モニタリアン」もあります。

利用者がモニタリングしたいワードを入力し、対象になる業界を設定します。設定に応じて、AIが24時間365日にわたってSNS上の投稿をモニタリングすることが可能です。

収集結果を判定してWeb上のポータルに表示し、リスクがある情報を検知してアラートでお知らせしてくれます。

【リンク】株式会社エルテス

FASTALERT

FASTALERTは、JX通信社が提供している企業・公共専用のAI情報収集サービスです。SNSを中心に複数のソースからAIを用いて情報を提供しています。

  • 自然災害
  • 事件
  • 事故
  • 情報漏洩
  • SNS炎上
  • 新型コロナウイルス最新情報 など

このような自然災害、事故、事件など、企業のリスクが発生した場合にAIがリアルタイムで情報をサービス利用者に提供してくれます。

現場にいる目撃者の情報を集めることも特長です。多くの場合、発生と同時に検知が可能になります。通報やニュース報道よりも早く情報を入手できるため、リスク発生後すぐに初動対応できます。

Slackなどのチャットツールで受信するなど、外部サービスとも連携した情報の受信も可能です。

【リンク】FASTALERT

まとめ

今回は、風評被害の対策の基本と、AIを用いた風評被害対策サービスをご紹介しました。

何の根拠もないデマであっても、SNSによってあっという間に「真実のごとく」拡散されてしまうこともあります。

不用意な投稿をしないように社員教育をすると同時に、常にインターネットを監視できるシステムの導入も検討しましょう。

この記事の監修者
小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。
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