住宅の住み替えで使えるダブルローンとは|2つの住宅ローンを組むメリット・デメリット
旧居のローンと合わせて新しいローンを組むダブルローン。すでに住居があるお客様が新居を購入する場合、ダブルローンという方法があることを知らないケースも少なくありません。不動産営業としてはダブルローンのメリット・デメリットを
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不動産業界を目指す方にとって、不動産事務には具体的にどんな仕事があるのか、どんな資格が求められるかは気になるところではないでしょうか?
一般的に不動産事務は「キツイ・難しい」などと言われていますが、最近では業務効率化が進んでいて、必ずしもキツイ職場とは限りません。
今回は不動産事務の仕事内容やキツイと言われる理由、業務効率化が進んでいる点について解説します。
不動産事務の仕事は大きく分けて「窓口対応」と「店舗内での管理業務」に分かれます。全体の傾向として、大手になるほど、特化した業務を行うことが多くなるのが一般的です。
逆に中小の不動産会社では社員の人数が少ないため、あらゆる業務をまんべんなく任されるようになります。
ここでは大手でも中小でも任される可能性がある代表的な業務について紹介します。
自社で所有する物件を賃貸しているような場合、賃貸借契約書の作成が不動産事務の大きな仕事です。入居者審査をクリアしたお客様の契約書を作成して仲介不動産業者に渡します。
自社のホームページや不動産情報サイトに掲載している物件情報について、最新の情報になるようにデータを入力する作業です。
ポータルサイトへの新規物件の入力、価格の変更など情報の修正、削除など、一般事務よりもより専門性の高い情報を管理するのが一般的です。
間取り図専用のソフトを使って、広告に載せる間取り図を書くこともあります。
営業担当の指示に従って、新聞やチラシに掲載する広告を作成するのも不動産事務の仕事の1つです。テンプレートをもとに作成するため、必ずしも専門知識は必要ありません。
不動産会社では電話による問い合わせを受けることもあれば、直接来店されたお客様に応対することもあります。
電話では他の業者からの「物件を紹介可能かどうか」の確認や駐車場に関する問い合わせなど、さまざま問い合わせが入ります。
自分に答えられる範囲のことは速やかに回答し、必要があれば上司や担当営業マンに引き継ぎます。
来店がある場合も、事務員が最初に対応するのが原則です。企業によってはお茶出しや、お客様が退店したあとの容器の洗い物などの雑用も不動産事務の社員が行います。
不動産は時間の経過と共にさまざまな不具合が発生します。お客様から不具合に関する問い合わせを受けることも少なくありません。
クレームに丁寧に応対した後は注意喚起のビラを作成して貼り出します。内容によっては物件の担当営業に報告して直接連絡をとってもらうこともあります。
不動産事務の待遇・給与は企業ごとに異なるので一概にはいえませんが、平均として求人サイトで公表されている情報もあります。
ここでは一般的な不動産事務の待遇について解説します。
求人サイトによると、不動産事務の平均年収は373万円、派遣社員の時給は1,396円でした。月給換算では31万円、初任給は21万円ほどで、日本人の平均年収と比較すると低めの数字です。
参考:求人ボックス給料ナビ|不動産事務の仕事の年収・時給・給料
これはノルマが課されている営業マンと待遇に差があるためです。ただ、業務に有用な資格を取得することで資格手当を得ることも可能です。
例えば、宅地建物取引士の資格を取得すれば、1~3万円程度の資格手当が付与される企業も多くあります。
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不動産会社はサービス業のため土日は営業しているのが一般的です。よって休日は自然と平日になるでしょう。休みになる曜日は会社によっても異なりますが、火曜・水曜など週の半ばで休むことが多いようです。
一般的に事務といえば土日祝日が休みになるイメージがありますが、不動産事務はそうはならないことは知っておきましょう。
残業に関しては営業マンと違ってノルマがないため、基本的には多くありません。決まった仕事が終わると帰宅できるでしょう。ただし、3月などの繁忙期に関してはその限りではありません。
不動産事務についてネットで調べてみると「キツイ・大変」という言葉を見かけることがあるかもしれません。
ここでは不動産事務がキツイ・大変とされる理由を解説します。
仕事である以上はミスなく遂行するべきですが、実際は大小さまざまなミスを起こすものです。ただ、不動産事務は扱う金額が大きいだけにミスすると損失額も大きくなってしまいます。
顧客は数十年にわたってローンを組むこともあるため、金額をチェックする目も厳しくなるでしょう。小さい金額でもクレームにつながりやすいですから、大きなミスは許されません。
「ミスができない」という精神的な辛さを感じることもあるでしょう。
不動産は物件によって取引額が異なります。同じアパートの家賃でもある部屋は5万円、ほかの部屋は6万円など差がつくことがあります。
広告などに家賃を掲載するとき、部屋ごとの家賃に間違いがないかを確実にチェックしないといけません。
また、広告や契約書での文言の使い方は法律で明確に決められています。「不動産の表示に関する公正競争規約」の第18条2項によれば、根拠となる事実なしに以下の言葉を使用することができません。
参考:不動産公正取引協議会連合会|不動産の表示に関する公正競争規約
文言が法律で定められた制限に抵触していないかも細かなチェックが必要です。
不動産事務はWord・Excelなどの業務で利用するソフトの知識だけでなく、宅地建物取引業法や民法、借地借家法、都市計画法、税法などの幅広い知識が求められます。
不動産業者によって異なるものの、営業ノルマがない事務職であっても「宅地建物取引士」などの資格の取得を奨励される場合もあります。
「簿記」「保険関連」のスキルも求められることがあり、資格の取得に前向きになれない方にはキツイと感じることもあるかもしれません。
これまで紹介した業務内容をもとに、不動産事務に向いている方の特徴を解説します。
不動産事務は一般的にイメージする事務と比較して、さまざまな顧客とコミュニケーションをとりながら仕事を進めます。
仕事を成功させるには相手の求めていることを素早く読み取る能力が必要です。人と話すこと・聞くことが得意な方に適性があるといえます。
接客応対やお客様とのコミュニケーションが苦手でないなら、不動産事務に向いている可能性はあるでしょう。
専門知識を求められるのは大変ですが、業務を通じて専門知識が手に入るのはメリットでもあります。
特に宅建は売買契約・賃貸借契約を結ぶ際に重要事項の説明ができるようになります。責任も重大ですが、資格手当を受け取ることで待遇向上も期待できます。
不動産事務は顧客とのコミュニケーションを取るだけでなく、専門的な内容を率先して勉強する難しさもあります。
一般事務とは全く異なる専門性がある仕事のため、人によっては「キツイ」と感じることもあるようです。
ただ、最近では不動産業界もDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されていて、面倒な業務が徐々に効率化されつつあります。
たとえば入居者管理アプリが挙げられます。
入居者管理アプリは「入居・退去の手続き」「入居者への個別または一斉連絡」「契約書などの書類の管理・閲覧」など、不動産管理会社と入居者・オーナーをつないで業務を効率化できるアプリです。
入居者への一斉連絡が容易になることで業務が効率化され、アプリを通じてスムーズなやりとりができることで顧客満足度にもいい影響を与えるでしょう。
いえーる住宅研究所では不動産業界のDXについても多くの記事を紹介しています。不動産事務に興味がある方は一度ご覧になってください。
【最新版】不動産業界におすすめのSFA(営業管理ツール)5選
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この記事の監修者:小倉 大将 「いえーる 住宅研究所」編集長 学生インターン期間を経て、新卒一期生としてiYell株式会社に入社。開発マネジメント部門・メディア事業部門を経験し、入社2年目にして「いえーる 住宅研究所」の編集長に異例の抜擢を果たす。現在、同メディアを不動産業界のDX推進の一翼を担う媒体とすることをミッションに、日々業務に励む。 Facebook / Twitter |