【2026年3月】住宅ローン金利比較│金利競争の限界。主戦場は「保障」へ移行か

各金融機関の住宅ローン金利を比較して、今月のポイントを解説します。
直近の出来事も踏まえて、今後の住宅ローン金利の動向予想にお役立てください。
Table of Contents
住宅ローン金利比較
メガバンク
■メガバンクの特徴
圧倒的な知名度を誇る大手銀行であるため全国に支店があります。主要都市に多く、地方にいくほど支店数は減少するため、地方においては地方銀行や信用金庫の方がアクセスが良いケースもあります。
また、規模の大きさを活かした商品開発力も最大の特徴です。メガバンクは経済基盤が強く信用力も高いため、他の金融機関に比べて低い金利設定や融資額の上限を高く設定しているケースもあります。投資信託や保険商品といった総合的な金融商品を活用したパッケージ型商品を提供し多様なニーズに対応しています。対面での相談が可能なため、直接専門家と話すことができるのでネットでの手続きに不安をもっている方にとっては安心感に繋がります。
変動金利、固定金利(全期間固定型、固定期間選択型)など多様な金利タイプが提供されており、メガバンクを普段の給与振込口座として利用している場合は、住宅ローンの借入れの際に新たな口座を開設する必要がないため、住宅ローン返済管理の手間も省くことができます。

| 金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
| 三菱UFJ銀行 | 0.945% | 2.92% | 3.66% | HP |
| 三井住友銀行 | 1.175% | 2.95% | 3.40%% | HP |
| みずほ銀行 | 0.775% | 2.85% | 3.60% | HP |
| りそな銀行 | 0.64% | 3.255% | 2.809% | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください。
※先月比プラス(赤文字)・先月比マイナス(青文字)。
※三井住友銀行:バランスパック変動金利から変動金利へ参照先変更。
三菱UFJ銀行(+0.275)三井住友銀行(+0.25)が引き上げました。
みずほ銀行・りそな銀行は据え置きです。
全行引き上げを実施しています。
三菱UFJ銀行(+0.17)三井住友銀行(+0.1)みずほ銀行(+0.1)りそな銀行(+0.09)。
全行引き上げを実施しています。
三菱UFJ銀行(+0.15)三井住友銀行(+0.05)みずほ銀行(+0.1)りそな銀行(+0.03)。
ネット銀行
■ネット銀行の特徴
ネット銀行の住宅ローン金利は、地方銀行と比較して低く設定されていることが多いです。オンラインで手続きが完了するため、地域制限がなく全国どこの地域でも申込みをすることが可能です。WEB申込みであるため、窓口の時間を気にせず自分の都合の良いタイミングで手続きができることも特徴のひとつです。
一方で、対面でのサポートが限られるため複雑な相談や手続きが必要な場合には不便さを感じる可能性があります。金利の低さと利便性を重視する方に適していますが、丁寧な説明を求める方には不向きかもしれません。

| 金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
| 住信SBIネット銀行 | 0.698% | 2.289% | 2.809% | HP |
| 楽天銀行 | 1.259% | 3.308% | – | HP |
| イオン銀行 | 0.78% | 2.96% | – | HP |
| ソニー銀行 | 0.997% | 3.308% | 3.97% | HP |
| auじぶん銀行 | 0.834% | 1.55% | 3.32% | HP |
| PayPay銀行 | 0.73% | 2.32% | 2.99% | HP |
| SBI新生銀行 | 0.73% | 2.35% | 2.95% | HP |
| UI銀行 | 0.595% | 2.37% | 3.12% | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください。
※先月比プラス(赤文字)・先月比マイナス(青文字)。
楽天銀行(+0.002)、PayPay銀行(+0.1)の引き上げを行いました。
他の掲載銀行は据え置きとなっています。
ネット銀行は引き上げと引き下げ、対応が二分しています。
住信SBIネット銀行(−0.16)、楽天銀行(+0.24)、イオン銀行(+0.16)、ソニー銀行(−0.01)、auじぶん銀行(据え置き)、PayPay銀行(+0.05)、SBI新生銀行(−0.15)、UI銀行(−0.1)。
10年固定同様、対応が分かれています。
住信SBIネット銀行(−0.23)、ソニー銀行(−0.085)、auじぶん銀行(+0.03)、SBI新生銀行(-0.25)、UI銀行(−0.2)
地方銀行
■地方銀行の特徴
地方銀行は、地域に根ざした銀行であるため地域の特性やニーズに応じた柔軟な対応を可能としています。また、特定エリアでの住宅購入に対して特別な金利優遇や、地元の提携不動産事業者を利用した際の特典など、地域の振興を目的とした住宅ローンの優遇措置やキャンペーンを実施していることもあります。
地方銀行はメガバンクやネット銀行ほどの低金利商品は少ないものの、個別事情に応じた柔軟な審査を可能としていることが多いです。支店が地域に密集し地元の不動産市場にも精通しているため、対面でのきめ細やかなサポートが期待できます。

| 金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
| 横浜銀行 | 0.75% | 2.975% | – | HP |
| 千葉銀行 | 0.975% | 2.71% | 3.88% | HP |
| 静岡銀行 | 1.15% | 3.20% | 3.75% | HP |
| 筑波銀行 | 1.00% | 2.10% | – | HP |
| 北陸銀行 | 1.375% | 1.75% | – | HP |
| 福岡銀行 | 1.025% | 3.10% | – | HP |
| 南都銀行 | 0.625% | 2.75% | 3.40% | HP |
| 京都銀行 | 1.175% | 3.15% | 3.00% | HP |
| 愛媛銀行 | 0.90% | 2.25% | – | HP |
| 宮崎銀行 | 0.725% | 2.60% | – | HP |
| 沖縄銀行 | 3.325% | 4.375% | – | HP |
| 琉球銀行 | 3.325% | 4.334% | – | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください。
※先月比プラス(赤文字)・先月比マイナス(青文字)。
静岡銀行(+0.25)のみ、引き上げました。
千葉銀行と南都銀行が引き下げています。
横浜銀行(+0.1)、千葉銀行(−0.05)、静岡銀行(+0.2)、北洋銀行(据え置き)、筑波銀行(据え置き)、北陸銀行(+0.3)、福岡銀行(+0.15)、南都銀行(−0.05)、京都銀行(+0.05)、愛媛銀行(+0.8)、宮崎銀行(+0.05)、沖縄銀行(据え置き)、琉球銀行(据え置き)。
●20年固定
静岡銀行が引き上げをしました。
千葉銀行(−0.15)、静岡銀行(+0.15)、南都銀行(−0.1)、京都銀行(−0.2)。

2月のまとめ
変動金利は、メガバンクの一部(三菱UFJ・三井住友)やPayPay銀行などが引き上げに踏み切りました。依然として低水準ではあるものの、ついに変動金利にも上昇の波が及び始めています。10年固定は、メガバンクが全行引き上げとなった一方、ネット銀行では対応が分かれました。住信SBIやSBI新生などが引き下げを行うなど、顧客獲得に向けた戦略の違いが浮き彫りになっています。
20年固定は、10年固定と同様の傾向ですが、ネット銀行や一部の地銀(千葉・南都・京都)では引き下げの動きが見られ、長期金利の先行きに対する各行の判断が分かれています。

2026年3月:住宅ローン市場の動向と各銀行の戦略
これまで長く続いてきた「超低金利」のフェーズが変化し、メガバンクを中心に金利引き上げの動きが具体化しています。これは、短期プライムレート(短プラ)の上昇に伴うもので、変動金利を選択しているユーザーにとっては今後の返済プランを見直す重要なタイミングといえます。
今月の概況:金利の低さと保障の充実度、どちらを優先すべきか
- 金利の据え置き:
- メガバンクが金利を引き上げる中、あえてこれまでの水準を維持。
- 保障の充実:
- 特に注目すべきは南都銀行の戦略です。金利を据え置くだけでなく、「がん100%保障」が無料で付帯する手厚い団体信用生命保険(団信)の条件を継続しています。

深読み:金利の裏側にある「数字の仕組み」を解き明かす
この動きの背景には、「すでにご契約いただいているお客様(既存ポートフォリオ)からの収益性を安定させつつ、新規のお客様については慎重に選定していく」という、大手ならではの経営フェーズへの移行が見て取れます。
市場全体の低金利競争が限界に近いなか、銀行側は「35年かけて少しずつ利息を受け取る」モデルから、「ご契約時に一括で手数料をいただく」ことで早期にキャッシュフローを確保するモデルへと、重きを置くようになっています。金利だけでなく、この初期費用を含めたトータルコストの視点がより重要になっています。
- 標準的な保障: 三菱UFJ銀行、UI銀行、宮崎銀行など
- 手厚い保障(がん100%保障など): 南都銀行など
今月の結論:最適な「住宅ローンの選び方」
【長期的な信頼関係と、対面でのサポートを重視したい方】
金利の引き上げは、裏を返せば「市場環境の変化にいち早く適応し、健全な経営体制を維持している」という信頼の証でもあります。窓口での対面相談や、他の金融サービス(投資信託や給与振込など)との連携による利便性を求める方に適しています。
【月々の返済額を最小限に抑え、手元のキャッシュを確保したい方】
メガバンクが金利を見直すなか、ネット銀行は低水準の金利を維持しています。「団信の充実度よりも、まずは毎月の固定費を極限まで抑えたい」という方にとって、今月は非常に有利な検討タイミングといえます。
【「もしもの時の保障」を, コストを抑えて手に入れたい方】
今月の市場において、特筆すべき条件を提示しているのが南都銀行です。変動金利0.625%という低水準を維持しながら、「がん100%保障」を金利の上乗せなしで提供しています。これは現在の市場環境において「非常に付加価値が高い(ユーザーメリットが極めて大きい)」設定といえます。
総括

大手メガバンクは、これまでの過度な金利引き下げ競争から一線を画す動きを見せています。
- 戦略の狙い:
- 金利が上昇傾向にあるなか、無理なシェア争いよりも「しっかりと利益を出せる貸し出し」へシフトしました。ブランド力や総合的な金融サービスを武器に、収益の安定化を図っています。
ネット系銀行は、収益(利ざや)を削ってでも、まずは顧客数を増やすことを最優先しています。
-
- 戦略の狙い:
メガバンクが収益性重視に切り替えたことで手薄になった「低金利を重視する若年層」をターゲットに、圧倒的なコストパフォーマンスで市場シェアの拡大を狙います。
地方銀行(南都銀行など)は、金利以外の付加価値、特に「団信の充実度」を最大の差別化要因としています。
- 戦略の狙い:
- メガバンクにはない「がん保障」や「全疾病保障」などの手厚いサポートを「防衛策」かつ「攻撃策」として展開。地元の枠を超え、保障内容を重視する都市部の優良顧客をも取り込む姿勢を強めています。
※本考察では、2026年2月時点で低金利を実現していた代表的な6行をモデルケースとして選定しています。これらは市場全体の傾向を示すものであり、すべての金融機関を網羅するものではありません。掲載外の銀行においても、地域やライフスタイルに合わせた多様なプランが展開されていますので各行のHP等をご確認ください。

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