国内初!国交省の「適法」回答を取得した不動産・建設業特化型電子契約サービス「PICKFORM」とは?

投稿日 : 2024年10月24日


2018年に不動産業として創業をした株式会社PICK。「不動産取引を快適に、オープンに」というミッションを掲げ、不動産・建築の契約領域における「物件管理から契約手続き」までをオンラインで完結できる不動産・建築DXプラットフォーム「PICKFORM(ピックフォーム)」を開発・提供しています。
今回は、国内で唯一国土交通省より「適法」の回答を受けた電子契約サービス「PICKFORM」の開発秘話を執行役員CRO 阿部 幸平 氏 にお伺いしました。

住宅ローン業務を軽減したい
不動産事業者様はこちら
\ 住宅ローン業務を軽減したい不動産事業者様はこちら/
資料請求・お問合せはこちら

不動産・建設業界に特化した電子契約サービス「PICKFORM」

「PICKFORM」の電子契約とは?

■電子契約とは?
インターネットや情報通信技術を利用して締結する契約のことで、「紙と印鑑」によって書面で締結していた契約に代わりインターネットを介して電子文書を交換し、電子署名を用いて契約を交わす方式の契約です。
日本では2000年に「電子署名及び認証業務に関する法律」(電子署名法)が制定され、電子署名の法的効力が認められました。2014年頃からクラウド型の電子契約サービスが登場し始め、DX推進の一環として導入が進んでいます。

■「PICKFORM」とは?
「PICKFORM」は国土交通省マニュアルと宅建業法に完全対応し不動産取引に特化した「電子契約」、物件ごとに契約に関する書類や情報をまとめられ、物件管理を効率化できる「物件管理」、電子帳簿保存法に対応した安心安全な「書類保管ツール」の3つの機能で、適法かつカンタンなシステムでスムーズな契約体験を実現できる不動産特化型電子取引サービスです。電子帳簿保存法や電子署名法のほか宅建業法にも対応しています。不動産売買契約、賃貸契約、工事請負、駐車場契約などあらゆる不動産取引契約で利用することができ、雇用契約書や守秘義務契約書など一般的な契約締結でも利用することができます。「PICKFORM」を導入することで全ての電子契約に対応可能となります!
国内で唯一国土交通大臣より適法である旨の回答を取得しており、サービス提供開始から2年で利用数が急成長しています!

ポイント指 国土交通省からグレーゾーン解消制度による回答を取得
日本で初めて宅地建物取引業法の主務官庁である国土交通省より、適法性の回答を受けたサービス!
ポイント指 自社開発による優位性!
システムの全てを自社開発!ニーズに応じた改修も即座に柔軟に対応可能!
ポイント指 不動産業界出身者が作るDXサービス
不動産事業に携わってきたスタッフが多数在籍しているからこそ、事業者のニーズに合ったUI・UXが作れる!

国土交通省からグレーゾーン解消制度による回答を取得

ポイント指 日本で初めて国土交通省より「適法」の回答を受けた電子契約サービスとのことですが、取得する経緯を教えていただけますか?
阿部氏:グレーゾーン解消制度を利用しました。2022年の宅建業法改正に伴い、国交省から電子契約マニュアルが公開されましたが、マニュアルは抽象度が高いものになります。読んでいくと「これってどういうことだろう?」AともBともどちらでも解釈できるといった内容の表現が出てきます。それを1つずつ「PICKFORM」というサービスに当てはめた時に適法に利用できるかどうかを国交省に確認をしていきました。全ての項目をクリアし、「PICKFORM」であれば電子契約マニュアルに記載されている内容に準拠していると回答をいただきました。

■グレーゾーン解消制度
企業が新しいビジネスを始めるときに、法律がどう適用されるか不明な部分を確認できる制度で、事業所管省庁から適法との回答を得ることで法的リスクが減り、安心して新事業を始められる制度。

ポイント指 国土交通大臣より正式に回答を得ていると安心して利用することができますね!

執行役員 CRO 阿部 幸平 氏

阿部氏:国交省のホームページには宅建業法に準拠した電子契約サービスとして唯一掲載されています。不動産の電子契約においては「PICKFORM」が業界標準として他社のベンチマークとなっています。
ポイント指 他社がグレーゾーン解消制度の回答を得ていないのはなぜでしょうか?
阿部氏:グレーゾーン解消制度には申込み期限があるので、それが既に終了しているというのが大きいと思います。また、同様の他社の不動産電子契約サービスでは電子契約の署名部分に電子契約サービスプロバイダーのシステムを導入しているものもあり、宅建業法に準拠するという部分で取得が難しかったということも考えられると思います。

自社開発による優位性!

ポイント指 システムの全てを自社開発されているというのは特別なことなのでしょうか?
阿部氏:不動産電子契約サービスを提供している他社サービスの多くは署名部分に外部のシステムを導入しています。一方、「PICKFORM」は一般的な電子契約に利用されている署名機能も自社で開発をしました。自社開発には2つのメリットがあります!
■原価低減
自社で開発しているので、原価をかなり安く抑えることができました。その分、価格を安くして提供することができています。

書類送信費用(署名ありの場合)
「PICKFORM] 汎用電子契約サービス_A社 不動産電子契約サービス_B社
¥200/通 ¥200/通 ¥600/通

電子契約では契約締結ごとの従量課金制となっていることが多いのですが、取引数が多くなるほど差分の数百円がちりも積もればで大きな費用負担になってきます。「PICKFORM」は自社開発だからこそ、一般的に利用されている汎用電子契約サービスと同等価格での提供が可能となっています。

■柔軟な対応
宅建業法は毎年のように法改正がありますが、自社で開発をしていると柔軟に対応することができます。一部に外部システムを導入していると、不動産に特化した内容に寄せて開発をしてもらうことは容易ではなくなります。この柔軟性という点は「PICKFORM」の強味だと感じています。

ポイント指 一気通貫でシステムを設計しているから改修も柔軟に対応ができるのですね!

PICKFORMのここがスゴイ!

■宅建業法に対応
宅建業法では35条書面を用いた重要事項説明の署名が完了してから37条書面を締結するよう定められています。強制的に順序を踏襲するフローを構築しているので無意識のうちに業法違反をしてしまうことはありません。

■同時署名
一般的なリレー形式ではなく同時署名形式を採用。関係者が多い 不動産業界、順番待ちのストレスなく好きなタイミングで署名・押印が可能となります。

■全ての電子契約に対応
電子署名技術を自社で開発している為、不動産以外の雇用契約書などでも汎用的に利用が可能です。いつ誰がどの書類に合意をしたかが簡単に確認できる電子契約締結証明書の発行、過去に誰がどのタイミングで同意をしたかの日時が確認できる電子契約同意書の出力も可能となります。

ポイント指 開発していて大変だったことはありますか?
阿部氏:実は、一時期サービスを停止していた期間があります。2022年5月の宅建業法改正に合わせて開発を進め、同月にリリースをしたのですが、国交省から電子契約マニュアルが公開されたのが法改正の3週前でした。マニュアルを読み込むと、現状のシステムでは適法性に抵触するのでは?と思い、わずか2週間程度でサービスを停止しました。
ポイント指 サービスを止めたのですか!?
なかなか出来ることではありませんよね!
阿部氏:そうですね。業法違反に問われるのは我々電子契約ベンダーではなく、それを利用する宅建業者様側ですから。この時期、売上が止まってしまうことは正直きつかったですけど、中長期的に見た時に、絶対に止めた方がいいと。マニュアルを読み込み、再開発をして2022年8月に再リリースをしました。
ポイント指 「適法」を徹底しているからこそ、安心して利用できますね!

不動産業界出身者が作るテック企業

阿部氏:PICKは2018年に不動産業を2名で創業し、2022年5月に「PICKFORM」をリリースしてテック企業へ転身しました。電子契約から始まり、案件管理・顧客管理・帯替えなどの多様なサービスを展開しています。
もともと代長の普家は積水ハウスで新卒から8年間住宅営業に従事していました。全国3,300人いる営業の中で1位を取るなどの営業実績はあるのですが、売れば売るほど契約書準備などに忙殺されてしまうことにジレンマを感じていました。独立後も同じ悩みを抱え、いくつかのDXサービスを試してみたものの納得できるサービスに出会えませんでした。それは、IT企業が作ったサービスで、不動産業界出身者が作ったサービスではないからではないか?という仮説のもと、そうであれば不動産業界を熟知している自分たちで作ろう!というのが、転身のきっかけになっています。
ポイント指 売れば売るほど準備に時間がとられ、お客様対応の時間が減ってしまうのははがゆいですね!契約準備の業務はどのくらいの割合になるのですか?
阿部氏:契約書の準備や役所調査業務など含めて業務全体の30%くらいと言われています。
ポイント指 契約業務が30%も占めているとは驚きでした!
阿部氏:従業員数が10名未満の会社が95%といわれている業界なので、ほとんどの会社が該当すると思います。大手企業だと契約書作成をサポートする部署などがありますが、最終的には営業がダブルチェックをすることも多いので、多少の差はあるかもしれませんが多くの企業が30%くらいの業務量だといえると思います。
この業務の大変さは普家自身が体験して感じていた部分で、この課題を解決できないかと考え、2022年の法改正のタイミングでテック事業に参入することにしました。
ポイント指 不動産事業からテック企業へと畑違いの転身は、スムーズに移行できましたか?
阿部氏:創業が不動産事業だったので開発エンジニアがおらず、仲間集めからのスタートでした。2022年に法改正があると決まっていて、そのタイミングでリリースしたかったので当初は受託会社への依頼で開発を始めました。
開発は、我々にとって初めての経験だったので、意図したことが上手く伝わらず思った通りの仕上がりにならなかったり、期日が遅れてしまったりと上手くいかなかったことのほうが多かったかもしれません。リリース直前の2022年の3月に最初のエンジニアを採用して自社開発に切り替え、急ピッチで開発を進めていきました。

簡単だ!と分かれば使いたくなる

930%の取引数成長率

YOY930%の取引数成長率

ポイント指 取引数の成長率が圧倒的ですね!
阿部氏:直近では、東栄住宅様が全店舗に導入していただき、そのあたりから仲介事業様からのお問合せをいただく件数が増えてきました。飯田グループ様のような大手事業者にご利用いただくと、トリクルダウン効果で電子契約が世間一般的に普及していきますので、我々も頑張っていきたいです!
ポイント指 2024年の6月から取引数がグンと伸びていますが、何か要因があったのですか?
阿部氏:取引数の多い企業様がサービス利用を開始した時期になります。「PICKFORM」の特徴として売買契約以外の賃貸契約などにもご利用いただけます。賃貸物件を多く取り扱っている企業様が導入してくださったり、ワンルーム投資事業の企業様も取引数が多いので、そういった企業様に導入いただいたことが取引数増加に影響していると思います。
ポイント指 利用されている事業者の年齢層に特徴はありますか?
阿部氏:若い方の方が早く使いこなせるようになる傾向はあります。何十年も紙で契約をしてきた方にとっては電子契約は少なからずストレスになる場合もありますので、業務のフローを変えずに、これまで紙でやっていた仕事をスマホに置き替えてください!というように出来るだけストレスが掛らない運用ができるような案内をしています。
社内には建築・仲介・買取再販など様々な領域の業界出身者がいます。それぞれの業務フローに精通しているので、社内で情報共有をしながらご利用になるお客様の業務に沿った運用をご提案しています。
ポイント指 不動産業界はDX化が遅れていると言われています。
特に中高年層の方々は、新しいシステムに抵抗感がありそうですが。
阿部氏:使いやすいシンプルな設計にしています。代表の普家が、実は元々パソコンが苦手なんです。不動産業界は同じようにパソコンが苦手な人が多いかなと思います。いまだにFAXが使われていますし、他業界から見ると驚かれるかなと思いますが、それが不動産業界の現状です。まずはできるだけシンプルに適応しやすいサービスを提供できるように心がけています。
ポイント指 使いやすいシンプルな設計でこだわった点はありますか?

阿部氏:視覚的に入ってくる情報量が多くなりすぎないように文字よりもイラストやアイコンの割合を高くすることを意識しました。細かいところだとページの繊維数を少なくすること。本来であれば3ページ予定していたものが2ページで読めるなら少ない方が顧客体験は上がると思うので、減らせるページや文言がないかをかなり意識して設計をしました。

使える!と思えるまで、徹底して寄り添う

ポイント指 シンプルで使いやすくても、初めて使う時は緊張しそうですね。
阿部氏:最近はオンラインでのコミュニケーションが多くなってきていますが、対面でコミュニケーションを取るからこそお伺いできる話というものもありますし、業界特性上その傾向が強いと思っています。関係性を構築するためにも、必ず一度はお会いすることを意識しています。
事業者様の立場を意識して、クライアントではなく仲間として一緒に良い環境を作っていきましょう!というスタンスでお話しています。
PICKFORMはシンプルなサービスなので1、2回利用していただければ継続的にご利用いただける傾向がありますが、初めての取引のときは緊張すると思いますので、初回は可能な限り出向いて同席するようにしています。同席が出来ない場合でも、日時をお伺いして必ず電話に出られる体制にしていて困ったらすぐ電話で問い合わせしていただけるようにしています。まずは、初めての電子契約を絶対に成功させましょう!ということを弊社は大切にしています。

「PICKFORM」で業界を変える!

「PICKFORM」で業務効率化をして欲しい

ポイント指 「PICKFORM」はどんな会社にオススメですか?
阿部氏:様々な企業様にご利用いただけますが、建売ビルダーや注文住宅といった戸建て販売の事業者様や買取再販をされている事業者様には特にオススメしています!理由としては、この3つの事業者様は自社で土地・物件を仕入れ、建築・リノベーションを施し付加価値を付けたものを販売されています。その間には仲介事業者様がいらして、最終的にエンドユーザー様へ渡ります。不動産の取引は、契約締結が必要となるステークホルダーが多くなります。業務削減効果が絶大になるのでぜひPICKFORMを利用いただきたいです。

導入のメリット

■満足度向上
売買契約の場合、電子契約だと印紙代が0円に!書類の保管も不要となります。
わざわざ店舗に行って契約する必要もなく、移動コストも削減できるためお客様・取引先の満足度も向上します。

■営業効率UP
契約書の製本・印刷、移動にかかっていた時間が大幅に削減できるので、その分営業の稼働時間を確保できるようになります。

■セキュリティ効果の向上
「PICKFORM」では改ざん防止措置が施された契約書データをクラウド上で管理するので、紛失や改ざんのリスクを減らすことができます。

■コストカット
契約書送付にかかる送料、契約書作成にかかる紙代や印刷代、過去契約書の保管にかかる倉庫等の場所代、契約に要していた人件費といった諸々のコストを削減できます。

ポイント指 いいことずくめですね!
ご利用になったお客様の反応はいかがでしたか?

吹き出しイラスト 契約書の製本作業などの準備がなくなり、PDFにしてアップロードするだけになるので、準備が楽になった。
吹き出しイラスト 通常だと15分くらいかかっていた押印が2〜3分で全員の署名が済むようになり、押印の時間が短くなった。
吹き出しイラスト 今までは倉庫に探しに行っていた契約書が、電子契約だとパソコンで検索するだけでよくなり、過去契約の検索が楽になった。
ポイント指 業務が楽になったというお声が多いですね!
「PICKFORM」を使うと、どのくらい業務が楽になるのでしょうか?
阿部氏:契約書の準備時間の場合、製本にだいたい60分くらいかかります。それがPDF保存に変わると5分程度で完了します。1つの契約で55分の短縮です。なので、55分×取引件数分の時間が削減されます。仮に1日3件の契約書を準備したとすれば、55分×3件=165分(2時間45分)余剰時間が出来る計算となります。
業界としては人材不足が謳われていて、1人が1人のお客様にかけられる時間も限られてきます。PICKFORMを利用することでお客様に向き合う時間”Sales Pure Time”を創出できるようなサービスを提供していきたいと考えています。

PICKが目指す未来のすがた

2年間で7つのサービスをローンチ(予定)

阿部氏:不動産〜建築までが地続きになっていると考えています。不動産・建築の全領域、仕入れ〜売却までを一気通貫でサポートできるインフラサービスの提供をしていきたいと思っています。既に「電子契約」「案件管理」「顧客管理」をリリースしてきました。もうすぐ提供予定のものとしては次の3つがあります。

■調査サポート
役所調査のデジタル記載/出力、データ共有をするなどのサポートをするもの

■AI重説作成
「調査サポート」と連携し、謄本等をOCRで読み込み、AIで重説をサジェスト作成するもの

■打ち合わせサポート
AI議事録機能を搭載し、AIが議事録作成、自動要約をし次回タスクをまとめてくれるもの

その他にも、「アフターサポート」「追客・顧客対応」「金融連携」といったサービスも開発、リリースする予定となっています。

「シリーズA」5億円資金調達の、その先

ポイント指 シリーズAで5億円の資金調達をされていますが、今後どのような展開を考えていらっしゃいますか?
阿部氏:まずは、採用に力を入れて人材を増やしていきたいと考えています。現在、社員20名程度ですが、1年後には40人、2年後には80人と倍増させる予定です。事業投資としては、2年間で7つのプロダクトのローンチを目指していますので、エンジニアを中心とした開発体制を強化したいと考えています。
これまでは広告費をかけずに事業展開してきましたが、今後はサービスを認知拡大させるためにも色々なチャネルを使ってプロモーション量を増やしていきたいと思います。
また、不動産契約書の作成代行やスキャン代行というBPO事業もやっているのですが、需要が伸びてきているので、ここにも投資していきたいと思っています。契約書の作成代行は電子契約とも親和性が高いプロダクトになります。ソフトウェアの開発がメイン事業とはなりますが、こういったニーズにも対応していき、作成から契約までサポートできる「総合支援会社」として企業様の潜在的な可能性を引き出せるビジネスをしていきたいと考えています。

関連情報

│株式会社PICK
https://pick-hp.com/

│PICKFORM公式サイト
https://pick-hp.com/pickform

提供:株式会社PICK

to-page-top