賃貸中の家やマンションは売却できる?2つの方法と高く売るコツ
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不動産を賃貸に出していたが、「まとまったお金が急に必要になった」「価値がさがsr心配で売却したい」など思っている人も多でしょう。
多くの人は、専門的な知識もないため賃貸中の不動産の売却方法はわからないと思います。
・通常の不動産売却と何が違うの?
・賃貸中の不動産の売却方法は?
・預かっている敷金や現在収めていただいている賃料は?
結論からお伝えすると賃貸中であっても家やマンションを売却することは可能 です。
昔は入居者の承諾が必要でしたが、2020年の改正民法で、入居者の承諾は不要となっております。
そこで今回は「賃貸中」という不動産をお持ちの方に向けて、スムーズに売却するために気を付けるポイントを解説いたします。
賃貸中における物件特有の売却方法とは
住人が住んでいる賃貸中の状態で物件を売却することはよくあり、不動産用語でオーナーチェンジと言います。
賃貸中の物件はすでに入居者がいるためすぐに安定した家賃収入を得るために、好んで購入する投資家がいる のも事実です。
まずは、オーナーチェンジ物件と通常物件の売却の違いについて解説します。
・住宅ローン控除などの税金について
・補償金、敷金の扱い方
・事前に内覧での情報が得られない
・住居人へのオーナーチェンジの通達
住宅ローン控除などの税金について
通常の場合、自宅の売却する時の利益や控除(自宅売却特例=3,000万円控除)、損失が出た場合の繰り越しなど様々な特例がありますが、賃貸中の物件(収益物件)の場合適用されることはありません。
補償金、敷金の扱い方
入居者が預けた敷金・保証金は基本的に契約解約の際、入居者に返金しなくてはいけません。敷金の所在をきちんとしておくことで次の買主にスムーズに引き継ぐことが出来ます。
事前に内覧での情報が得られない
入居者がいるオーナーチェンジ物件は、売却の際に新たな買主が内覧することが難しいです。
その代わり、物件情報やリフォームなどの内装変更を詳細に記しておくと良いでしょう。
住居人へのオーナーチェンジの通達
賃借人へのオーナーチェンジ通達義務はありませんが、オーナーが変わったことは伝える必要があるでしょう。
売却後の「事後通知」のみで借主の了解を得る必要はありません。
以上、賃貸中の物件売却の特徴について説明しましたが、次に売却方法について解説しましょう。
賃貸中の物件を売却する2つの方法
賃貸中の物件を売却する方法は以下の2つです。
1.オーナーチェンジ(賃貸中の状態での売却)
まずは、オーナーチェンジ(賃貸中の状態での売却)する方法です。
これは賃借主の了解を得ずに売却できる のがポイントです。
住人から見ると急に「振込先が変わります」というお知らせが来ることになると思いますが、これは違法ではないため問題ありません。
またオーナーに与えられた正当な権利として、住人の了解なく売買できるため、複数のテナントが入っている雑居ビルなどの場合でもスムーズなオーナーチェンジが可能 です。
ただし、売却後「事後通知」は必要なのでご注意ください。
2. 売却するために住人に退去してもらう
次に売却するために住人に退去してもらう方法です。
全室空室の状態で投資用物件、居住用物件いずれかで売却します。
・1Rなどの主にコンパクトな部屋が複数あるマンションやアパート:投資用物件
・1LDK・2DK以上のファミリー向けの物件:居住用物件
以上を参考に、不動産会社と相談しながら居住用物件、投資用物件どちらで売るかを決めるとスムーズに進むでしょう。
また、空室状態にすることで買主に内覧してもらうことが可 能になることもメリットとして挙げられます。
期間満了時に退去可能な「定期借家契約」
入居者がいても物件の売買は可能ですが、賃貸契約では借りる側の権利が法律で保護されているため入居者を無理やり退去させることは不可能です。
ですが、「期間満了間近の定期借家契約 」は例外です。
賃貸借契約には「定期」「普通」の2種類があります。
定期借家契約の場合期間満了時の退去が可能ですが、期限の半年前を目安に借主に「期限終了のお知らせと、退去準備依頼 」が必要です。
賃貸中物件を売却したい方はまず「定期借家契約」であるか確認しましょう
契約期限が過ぎて退却が済んだ後はスムーズに売却活動を始めることが出来ます。
「普通借家契約」の場合、オーナー都合での退去が難しいため、オーナーチェンジの方法で売却することがおススメです。
以上、賃貸中の物件を売却する2つの方法について説明しました、引き続き賃貸中の物件を売却した際の賃料や敷金の精算方法について解説します。
預かっている敷金の取り扱い方
敷金とは借主より預かっているに過ぎないお金
賃貸中の物件を売却する際気を付けなければいけない点は、敷金の取り扱いについてです。
それはあくまでも入居者から預かっているに過ぎないお金です。
多くの場合敷金は賃料の2~3ヶ月分と設定されています。
この敷金は、売却時にどのように取り扱えばいいのでしょう。
敷金は「借主」ではなく、「買主」との間で精算するのが一般的です。
敷金とは貸主に預けているだけなので、借主が退去する際戻ってくるはずのお金です。
借主が退去する時点のオーナーに対して返還を求めることになります。
つまり賃貸中の不動産を売却する際、敷金返還債務も同時に新しい所有者へ移転されます。
敷金の精算方法
具体的には、売買代金から預かった敷金を差し引いたお金 が実際に売主が受領するお金となります。
項目 | 金額 |
---|---|
売買代金 | 4,000万円 |
預かり敷金 | 40万円 |
実際に売主が受領するお金 | 3,960万円 |
ただし、借主に賃料不払いなどで敷金を賃料に充当していた場合には、その代金は敷金より減額されます。
賃貸人の同意書、地位承継通知書の書式
オーナーチェンジがなされた場合、新しいオーナーから本当に敷金が返金されるか不安に思う借主もいるかと思います。
そのために用意するのが「賃貸人の地位承継通知書及び同意書 」というものです。
通常売買が終了後、「売主」・「買主」・「借主」の3者で締結することになります。
以下のような書式を参考にしてください。
令和5年〇月〇日
賃貸人の地位承継通知書及び同意書
借主 □□ □□ 様
旧賃貸人 東京都○○区○○
○○ ○○ 印
所有者兼新賃貸人 東京都○○区○○
△△ △△ 印
拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、貴社に賃借いただいております「××」(以下、「本物件」といいます。)につきまして、令和5年〇月〇日付で△△ △△が本物件の新賃貸人となりました。
従いまして、□□ □□様と○○ ○○との間で締結した賃貸借契約に基づく賃貸人の地位について令和5年〇月〇日をもって、○○ ○○から△△ △△が承継いたしましたのでご通知いたします。つきましては、下記事項につき、ご通知申し上げますので、お忙しいところ大変恐縮ですが、内容をご確認のうえ、末尾記載の「同意書」をご提出くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
記
1.□□ □□様と○○ ○○との間に取り交わされている賃貸借契約は、現状のまま新賃貸人に有効に引継がれます。
2.賃借人に返還を要する敷金については、新賃貸人に免責的に承継されますので、これらの返還義務は新賃貸人が負うことになります。(将来、本賃貸借契約が終了した場合には、△△ △△が本賃貸借契約の条項に基づき同契約上の賃貸人として保証金を預り証と引き換えに貴社に返還させていただくことになります。)
3.令和5年〇月1日よりご請求させていただきます令和5年◇月分賃料等及び、それ以降の賃料等については、新賃貸人指定の口座宛にお振込下さい。
新振込先
銀行名:××銀行 支店名:○○店 預金種目:普通 口座:0000000
取人:△△ △△
以上
同 意 書
令和5年〇月〇日
旧賃貸人 ○○ ○○ 様
所有者および新賃貸人 △△ △△ 様
上記の各事項につき確認し、賃貸人の地位が○○ ○○から△△ △△に承継される事に同意致します。
賃貸人 □□ □□ 印
以 上
借主を守るための同意書
法的には通知だけで足りる賃貸中の不動産を売却ですが、借主から同意を得るのは借主自身を守るためです。
敷金が新しいオーナーから戻ってくることを明確にするため、これを借主が発行することになります。
賃貸人の地位承継通知書及び同意書は、賃貸中の不動産を売却する時のみに発生する特別な書類です。
敷金の説明については以上です。
受領した賃料の取り扱い方
既に受領している賃料は買主へ渡す
次に気を付けなければいけないのが賃料です。
賃料は通常「先払い」、翌月分を当月末払いで受け取る様な形式をとっています。
例えば、3月25日頃売買を行った場合、4月分の賃料は既に入金されている場合があります。
本来であれば、賃料は3月25日から新しいオーナーに対しての賃料を支払わなければいけません。
そのため売却時点で既に受領している
・4月分の賃料
・3月25日から3月31日までの日割賃料
を買主へ渡す義務があります。
賃料の精算方法
敷金と同時に賃料も清算する場合、売買代金から預かった敷金を差し引いたお金額よりさらにひと月分の賃料と3月25日から3月31日までの日割賃料を引くことになります。
項目 | 金額 |
---|---|
売買代金 | 4,000万円 |
預かり敷金 | 40万円 |
売主が既に受領している賃料 | 20万円(”4月分の賃料”と”3/25-3/31日の日割り賃料”) |
実際に売主が受領するお金 | 3940万円(4000万円-40万円-20万円) |
その他の精算
賃貸中の物件の精算際、
・固定資産税
・賃料
・敷金
・保険料等
以上精算のメインとなるものが4つあります。
また、賃貸物件では看板使用料や付加使用料、町会費や、駐車場代等のお金も発生します。
これらをすべて精算するかどうかは非常に細かくなるため、あらかじめ「清算しない」と取り決める場合ある ので買主とよく話し合って決めましょう。
投資用不動産を売却するなら「まずは査定依頼から」始めましょう
投資するための収益物件の売却には、まずは不動産会社に査定してもらうことから始めます。
収益物件の主な売却方法は、収益物件をメインで扱う不動産会社で頼むことです。
投資家の顧客を多く抱えている不動産会社を探すことが最も効率的 となります。
ただし、査定額とははあくまでそれぞれの不動産会社がいくらで売れそうなのかを判断した価格なので不動産会社ごとに、査定額がバラバラになってしまうことが一般的です。
収益物件は、賃料収入などの収益性など様々な条件を考慮して査定をするため、不動産会社の判断によりで査定額にバラつきが出てきます。
なので、複数の不動産会社に査定依頼して、比較検討することが重要となってきます。
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不動産一括査定サイトの特徴の詳細をより見たければ下記記事も参考にしてみてください。
【最新2024年】不動産一括査定サイトの選び方・オススメ厳選ランキングまとめ
いかがでしたか。
この記事では賃貸中の不動産売却に関する内容を紹介しました。
この記事があなたの不動産を売却する上で少しでも参考になりますと幸いです。