【2025年保存版】住宅契約書の印紙税額と年齢早見表、これを見れば全てわかる!

投稿日 : 2025年07月15日
住宅販売事業に携わる皆様にとって、印紙税は日常業務において避けて通れない重要な税金です。印紙税は、経済取引に伴って作成される特定の「文書」に課される国税であり、その種類や記載金額によって税額が変動します。高額な取引が頻繁に発生する住宅販売の現場では、印紙税に関する正確な知識が、コンプライアンスの遵守はもちろん、適切なコスト管理に直結します。
本記事では、皆様が日常的に扱う主要な契約書や領収書にかかる印紙税の種類、税額、そして特に重要な軽減措置の適用条件と期間について、分かりやすく解説します。さらに、重要書類作成時に頻繁に必要となる年齢の西暦・和暦対応表も併せて記載。卓上三角スタンド型一覧表を無料でダウンロードできるようにし、皆様の業務効率向上をサポートします。

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住宅販売事業で作成する主要文書と印紙税の基本

印紙税額は、課税物件表で定められた文書の種類(課税物件名)と、文書に記載された金額によって決まります。特に、特定の文書には印紙税の軽減措置が適用される場合がありますので、その詳細を理解しておくことが重要です。

不動産売買契約書(第1号文書)

不動産売買契約書は、印紙税法上の「不動産の譲渡に関する契約書」に該当し、印紙税の課税対象となります。
■軽減措置の適用:
「不動産の譲渡に関する契約書」には、印紙税の軽減措置が適用されます。この軽減措置は平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される、記載金額が10万円を超えるものが対象です。
■対象文書:
土地・建物の売買の当初に作成される契約書だけでなく、売買金額の変更や補充契約書なども軽減措置の対象となります。
■非課税文書:
記載された契約金額が1万円未満のものは非課税です。
■軽減措置の対象外:
記載金額が10万円以下のものは軽減措置の対象外となり、本則税率(200円)が適用される点に注意が必要です。また、契約金額の記載がない場合も本則どおり200円となります。
記載金額 本則税率(1通につき) 軽減税率(1通につき)
1万円未満 非課税 非課税
10万円以下 200円 200円
10万円を超え50万円以下 400円 200円
50万円を超え100万円以下 1千円 500円
100万円を超え500万円以下 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下 1万円 5千円
1千万円を超え5千万円以下 2万円 1万円
5千万円を超え1億円以下 6万円 3万円
1億円を超え5億円以下 10万円 6万円
5億円を超え10億円以下 20万円 16万円
10億円を超え50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円
記載なし 200円 200円

工事請負契約書(第2号文書)

工事請負契約書は、印紙税法上の「請負に関する契約書」に該当します。
■軽減措置の適用:
「建設工事の請負に係る契約書」には、印紙税の軽減措置が適用されます。この軽減措置は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される、記載金額が100万円を超えるものが対象です。
■対象となる「建設工事」:
建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に係る契約が対象です。土木建築に関する工事全般を指しますが、建物の設計や建設機械等の保守、船舶の建造、機械等の製作・修理などは含まれません。ただし、建設工事以外の請負に係る事項が併記されていても、軽減措置の対象となる場合があります。工事金額の変更や追加契約書も軽減措置の対象です。
■非課税文書:
記載された契約金額が1万円未満のものは非課税です。
■軽減措置の対象外:
記載金額が100万円以下のものは軽減措置の対象外となり、本則税率(200円)が適用される点に注意が必要です。また、契約金額の記載がない場合も本則どおり200円となります。
記載金額 本則税率(1通につき) 軽減税率(1通につき)
1万円未満 非課税 非課税
100万円以下 200円 200円
100万円を超え200万円以下 400円 200円
200万円を超え300万円以下 1千円 500円
300万円を超え500万円以下 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下 1万円 5千円
1千万円を超え5千万円以下 2万円 1万円
5千万円を超え1億円以下 6万円 3万円
1億円を超え5億円以下 10万円 6万円
5億円を超え10億円以下 20万円 16万円
10億円を超え50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円
記載なし 200円 200円

金銭消費貸借契約書(住宅ローンなど)(第3号文書)

金銭消費貸借契約書は、金銭の借用や貸し付けに関する契約書に該当します。住宅ローン契約書がこれにあたります。
■軽減措置:
金銭消費貸借契約書には、印紙税の軽減措置は適用されません。本則税率がそのまま適用されます。
■非課税文書:
記載された契約金額が1万円未満のものは非課税です。
記載金額 印紙税額(1通につき)
1万円未満 非課税
10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1千円
100万円を超え500万円以下 2千円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
記載なし 200円

領収書(金銭又は有価証券の受取書)(第17号文書)

領収書は、金銭を受け取った際に作成する文書です。
■非課税文書のポイント1:
記載された受取金額が5万円未満の領収書は非課税となります。
■非課税文書のポイント2:
営業に関しないものや、有価証券や預貯金証書など特定の文書に追記された受取書も非課税となる場合があります。
■税額の違い:
「売上代金に係るもの」と「売上代金以外のもの」で税額が異なります。

  • 「売上代金に係るもの」は、商品の販売代金、不動産の賃貸料、請負代金、広告料などが含まれ、手付金もこれに該当します。
  • 「売上代金以外のもの」は、借入金、保険金、損害賠償金、補償金、返還金などが該当します。
記載金額 印紙税額(1通につき)
5万円未満 非課税
5万円以上100万円以下 200円
100万円を超え200万円以下 400円
200万円を超え300万円以下 600円
300万円を超え500万円以下 1千円
500万円を超え1千万円以下 2千円
1千万円を超え2千万円以下 4千円
2千万円を超え3千万円以下 6千円
3千万円を超え5千万円以下 1万円
5千万円を超え1億円以下 2万円
1億円を超え2億円以下 4万円
2億円を超え3億円以下 6万円
3億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 15万円
10億円を超えるもの 20万円
記載なし 200円
※売上代金以外の金銭又は有価証券の受取書は、一律200円(5万円未満は非課税)。

【役立つ早見表】重要書類作成時に役立つ年齢早見表(西暦・和暦対応)

住宅ローンの申込書や各種契約書など、お客様の生年月日や年齢を正確に記載する場面は多々あります。特に、西暦と和暦の変換は間違いやすいポイントです。この早見表は、皆様が顧客情報や重要書類をスムーズに作成する際に役立ちます。
西暦 和暦 年齢 西暦 和暦 年齢
1940年 昭和15年 85歳 1983年 昭和58年 42歳
1941年 昭和16年 84歳 1984年 昭和59年 41歳
1942年 昭和17年 83歳 1985年 昭和60年 40歳
1943年 昭和18年 82歳 1986年 昭和61年 39歳
1944年 昭和19年 81歳 1987年 昭和62年 38歳
1945年 昭和20年 80歳 1988年 昭和63年 37歳
1946年 昭和21年 79歳 1989年 昭和64年/平成元年 36歳
1947年 昭和22年 78歳 1990年 平成2年 35歳
1948年 昭和23年 77歳 1991年 平成3年 34歳
1949年 昭和24年 76歳 1992年 平成4年 33歳
1950年 昭和25年 75歳 1993年 平成5年 32歳
1951年 昭和26年 74歳 1994年 平成6年 31歳
1952年 昭和27年 73歳 1995年 平成7年 30歳
1953年 昭和28年 72歳 1996年 平成8年 29歳
1954年 昭和29年 71歳 1997年 平成9年 28歳
1955年 昭和30年 70歳 1998年 平成10年 27歳
1956年 昭和31年 69歳 1999年 平成11年 26歳
1957年 昭和32年 68歳 2000年 平成12年 25歳
1958年 昭和33年 67歳 2001年 平成13年 24歳
1959年 昭和34年 66歳 2002年 平成14年 23歳
1960年 昭和35年 65歳 2003年 平成15年 22歳
1961年 昭和36年 64歳 2004年 平成16年 21歳
1962年 昭和37年 63歳 2005年 平成17年 20歳
1963年 昭和38年 62歳 2006年 平成18年 19歳
1964年 昭和39年 61歳 2007年 平成19年 18歳
1965年 昭和40年 60歳 2008年 平成20年 17歳
1966年 昭和41年 59歳 2009年 平成21年 16歳
1967年 昭和42年 58歳 2010年 平成22年 15歳
1968年 昭和43年 57歳 2011年 平成23年 14歳
1969年 昭和44年 56歳 2012年 平成24年 13歳
1970年 昭和45年 55歳 2013年 平成25年 12歳
1971年 昭和46年 54歳 2014年 平成26年 11歳
1972年 昭和47年 53歳 2015年 平成27年 10歳
1973年 昭和48年 52歳 2016年 平成28年 9歳
1974年 昭和49年 51歳 2017年 平成29年 8歳
1975年 昭和50年 50歳 2018年 平成30年 7歳
1976年 昭和51年 49歳 2019年 平成31年/令和元年 6歳
1977年 昭和52年 48歳 2020年 令和2年 5歳
1978年 昭和53年 47歳 2021年 令和3年 4歳
1979年 昭和54年 46歳 2022年 令和4年 3歳
1980年 昭和55年 45歳 2023年 令和5年 2歳
1981年 昭和56年 44歳 2024年 令和6年 1歳
1982年 昭和57年 43歳 2025年 令和7年 0歳
※年齢は、今年誕生日を迎えた場合の年齢となります。

卓上三角スタンド型早見表

契約書作成業務において、印紙税額の確認や西暦・和暦変換を要する生年月日照合は、効率的な業務遂行の妨げとなる場合がございます。皆様の業務効率向上をサポートするべく、いえーる 住宅研究所では印紙税額一覧および西暦・和暦対応年齢早見表を統合したオリジナル三角スタンドのテンプレートを制作いたしました。
本テンプレートを印刷・組み立てていただくことでデスクに常備可能となり、必要な情報を迅速かつ正確に参照いただけます。
本テンプレートは無料で提供いたします。下記のダウンロードより取得いただき、業務の円滑化にお役立てください。
■ダウンロード
〔いえーる 住宅研究所:印紙税・年齢早見表オリジナル三角スタンドのテンプレート〕

まとめ

印紙税の適切な理解と管理は、住宅販売事業を円滑に進める上で不可欠です。本記事で解説した各文書の印紙税額、特に軽減措置の適用条件と期間を把握することで、不要なコストを削減し、企業の信頼性を維持することができます。また、年齢早見表を併用することで、日々の業務における書類作成の精度と効率が向上します。お客様とのスムーズな取引にお役立てください。
┃免責事項
本記事の記載内容は令和6年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成されています。税法は改正される可能性があるため、具体的な取引に適用する際は、必ず最新の法令を確認し、必要に応じて税務専門家への確認を強く推奨します。
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