【2025年3月】住宅ローンの金利比較と3月のポイント
2025年3月の各金融機関の住宅ローン金利を比較して、今月のポイントを解説します。
直近の出来事も踏まえて、今後の住宅ローン金利の動向予想にお役立てください。
Table of Contents
住宅ローン金利比較
メガバンク
■メガバンクの特徴
圧倒的な知名度を誇る大手銀行であるため全国に支店があります。主要都市に多く、地方にいくほど支店数は減少するため、地方においては地方銀行や信用金庫の方がアクセスが良いケースもあります。
また、規模の大きさを活かした商品開発力も最大の特徴です。メガバンクは経済基盤が強く信用力も高いため、他の金融機関に比べて低い金利設定や融資額の上限を高く設定しているケースもあります。投資信託や保険商品といった総合的な金融商品を活用したパッケージ型商品を提供し多様なニーズに対応しています。対面での相談が可能なため、直接専門家と話すことができるのでネットでの手続きに不安をもっている方にとっては安心感に繋がります。
変動金利、固定金利(全期間固定型、固定期間選択型)など多様な金利タイプが提供されており、メガバンクを普段の給与振込口座として利用している場合は、住宅ローンの借入れの際に新たな口座を開設する必要がないため、住宅ローン返済管理の手間も省くことができます。
金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
三菱UFJ銀行 | 0.345% | 1.61% | 2.32% | HP |
三井住友銀行 | 0.625% | 2.15% | 2.6% | HP |
みずほ銀行 | 0.375% | 1.75% | 2.4% | HP |
りそな銀行 | 0.49% | 2.085% | 3.515% | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください
全体的に横ばいとなりました。
全行引き上げ対応となりました。
三菱UFJ銀行(+0.17)、三井住友銀行(+0.15)、みずほ銀行(+0.15)、りそな銀行は(+0.21)。りそな銀行は先月の(+0.06)に対して今月は(+0.21)と大幅に引き上げを行っています。
●20年固定
10年固定と同様に全行引き上げとなっています。
三菱UFJ銀行(+0.07)、三井住友銀行(+0.15)、みずほ銀行(+0.15)、りそな銀行(+0.19)。三井住友銀行は先月の(+0.05)に対して今月は(+0.15)、りそな銀行は先月(+0.03)に対して今月が(+0.19)と、2行の引き上げ幅が目立つ月となりました。
ネット銀行
■ネット銀行の特徴
ネット銀行の住宅ローン金利は、メガバンクや地方銀行と比較して低く設定されていることが多いです。オンラインで手続きが完了するため、地域制限がなく全国どこの地域でも申込みをすることが可能です。WEB申込みであるため、窓口の時間を気にせず自分の都合の良いタイミングで手続きができることも特徴のひとつです。
一方で、対面でのサポートが限られるため複雑な相談や手続きが必要な場合には不便さを感じる可能性があります。金利の低さと利便性を重視する方に適していますが、丁寧な説明を求める方には不向きかもしれません。
金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
住信SBIネット銀行 | 0.448% | 1.553% | 1.913% | HP |
楽天銀行 | 0.995% | 2.095% | – | HP |
イオン銀行 | 0.78% | 1.54% | – | HP |
ソニー銀行 | 0.647% | 2.163% | 2.637% | HP |
auじぶん銀行 | 0.434% | 1.64% | 2.19% | HP |
PayPay銀行 | 0.42% | 1.495% | 2.195% | HP |
SBI新生銀行 | 0.43% | 1.53% | 1.95% | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください
2ヶ月引き下げていた楽天銀行が(+0.159)の引き上げを行いました。イオン銀行は(+0.25)、PayPay銀行は引き下げて(▲0.045)となっています。
全行引き上げ対応となりました。
楽天銀行は(+0.153)、PayPay銀行は(+0.13)で、両行6ヶ月連続で引き上げています。ソニー銀行は先月(+0.098)から今月は(+0.202)、auじぶん銀行は先月(+0.12)から今月は(+0.2)と先月からさらに(+0.1)前後の引き上げを実施しています。
●20年固定
全行引き上げ対応となりました。
住信SBIネット銀行(+0.038)、ソニー銀行(+0.122)、auじぶん銀行(+0.19)、PayPay銀行(+0.05)、SBI新生銀行(+0.2)。auじぶん銀行が(+0.2)近い引き上げです。
地方銀行
■地方銀行の特徴
地方銀行は、地域に根ざした銀行であるため地域の特性やニーズに応じた柔軟な対応を可能としています。また、特定エリアでの住宅購入に対して特別な金利優遇や、地元の提携不動産事業者を利用した際の特典など、地域の振興を目的とした住宅ローンの優遇措置やキャンペーンを実施していることもあります。
地方銀行はメガバンクやネット銀行ほどの低金利商品は少ないものの、個別事情に応じた柔軟な審査を可能としていることが多いです。支店が地域に密集し地元の不動産市場にも精通しているため、対面でのきめ細やかなサポートが期待できます。
金融機関 | 変動金利 | 10年固定 | 20年固定 | HP |
横浜銀行 | 0.3% | 1.775% | – | HP |
千葉銀行 | 0.75% | 2.06% | 3.13% | HP |
静岡銀行 | 0.65% | 1.95% | 2.35% | HP |
筑波銀行 | 0.75% | 1.5% | – | HP |
北陸銀行 | 1.125% | 1.3% | – | HP |
福岡銀行 | 0.875% | 2.1% | – | HP |
南都銀行 | 0.625% | 1.95% | 2.4% | HP |
京都銀行 | 0.925% | 2.05% | 2.2% | HP |
愛媛銀行 | 0.65% | 1.4% | – | HP |
(掲載順不同)
※金利情報は各社HPにて最新情報をご確認ください
全体的に横ばいとなりました。
全体的に引き上げ傾向です。
静岡銀行が5ヶ月連続で引き上げを実施し、今月は(+0.15)でした。多くの金融機関で(+0.1前後)を引き上げている傾向です。
●20年固定
全体的に引き上げ傾向です。
千葉銀行(+0.1)、静岡銀行(+0.05)、京都銀行(+0.1)、南都銀行は(+0.1)の引き上げとなっています。
3月のまとめ
〔楽天銀行〕
- 2024年9月(1.663%)→2025年3月(2.095%)=差分(+0.432)
〔PayPay銀行〕
- 2024年9月(1.075%)→2025年3月(1.495%)=差分(+0.0.42)
金利上昇傾向がうたわれていますが、これからどれほど上がっていくのでしょうか。

日銀は、この先も経済・物価の改善が続く見通しであればさらなる利上げを検討する方針で、利上げのペースや時期については予断を持たず、そのときの経済・物価情勢を慎重に見て判断するとしています。

総務省:「2020年基準消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)1月分」をもとに作成
- 総合指数:4.0%
- コアCPI(生鮮食品を除く総合指数):3.2%
- コアコアCPI(生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数):2.5%
- 日銀の金融政策
- 日銀は物価安定を目的に金融政策を運営しています。インフレ率2%超が継続すると、物価上昇を抑えるために 金融引き締め(利上げ)を実施する可能性が高くなります
- 金利の上昇
- 日銀が政策金利を引き上げると、短期金利が上がります。
- インフレが続くと長期金利 も上昇しやすくなります。
- 【変動金利】短期プライムレート や 日銀の政策金利 の影響を受けます。
- 【固定金利】長期金利(10年国債利回り) に連動します。
- 銀行の貸出金利
- 銀行は住宅ローンを貸し出す際、
市場金利(調達コスト) + 銀行の利益(スプレッド) で金利を決めます。 - 高いインフレ率が継続した場合
- 銀行の資金調達コストが上昇し、その分、貸し出し金利(住宅ローン金利)も上昇します。
- 銀行は住宅ローンを貸し出す際、
- 日本の景気悪化リスク
- 世界経済の鈍化により日本の輸出が減少。企業の業績や雇用が悪化する可能性があります。
- 景気の先行き不透明感が強まると、日銀は追加利上げを慎重に判断する可能性があります。
- 日銀が追加利上げに慎重となった場合
- 住宅ローンの変動金利が急激に上昇するリスクは抑えられます。
- 長期金利の低下
- 世界経済が鈍化すると投資家はリスク回避のために安全資産(日本国債など)へ資金を移動させる傾向があります。
- 日本国債の需要が増加すると国債価格が上昇します。国債価格と利回りは逆の動きをするため、長期金利(10年国債利回り)が低下する可能性があります。
- 長期金利が低下した場合
-
- 長期金利に連動する固定金利(フラット35など)が低下します。
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- 海外金利の低下
- 世界的な景気減速が進むと米欧は利下げを実施する可能性があり、これにより日本との金利差が縮小すると円安圧力が弱まります。
- 円安が落ち着けば輸入インフレの影響が和らぎ、日銀の追加利上げへの圧力が低下、住宅ローン金利の上昇ペースも緩やかになります。
インフレ率が2%を超えている | 住宅ローン金利は上昇しやすい |
世界経済の鈍化 | 住宅ローン金利の上昇が抑えられる |
という考えを示しました。これを受け、市場では利上げ観測が高まっています。

※本コンテンツは、住宅ローンを選択する際の参考情報を提供することを目的としております。特定の金融機関・商品を推奨するものではございません。金融機関に関する情報は各金融機関のHPより最新情報をご確認ください。(本コンテンツ記載の情報は2025年3月3日時点の情報となります)