知らないと損する!2025年7月LIFULL HOME’S・SUUMO住宅メーカー人気ランキングから逆算する、最新集客戦略

投稿日 : 2025年07月15日
変化の激しい住宅市場において、未来を見据えた戦略立案は不可欠です。特に注文住宅分野では、消費者のニーズが多様化し、情報収集の方法も劇的に変化しています。
本記事では、2025年最新の調査データと人気ランキングから、住宅販売事業者が今、何を重視し、どのように顧客を獲得していくべきかを徹底的に解説します。市場トレンドの把握から競合優位性の確立、そして具体的な集客施策まで、貴社のビジネス成長に直結する実践的な知見をお届けします。

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注文住宅市場の最新トレンドと購入者のニーズを徹底解剖

注文住宅の購入を検討する顧客は、どのような情報を重視し、何を求めているのでしょうか。最新の調査データから、その実態を紐解きます。

顧客が最重視する住宅性能と間取りの傾向

アットホーム株式会社が2025年3月に行った「注文住宅を建てるまで」実態調査によると、注文住宅を建てる際に購入検討者・経験者の双方が最も重視するのは「耐震性に優れていること」です。これは、住宅の安全性に対する消費者の強い意識を示唆しています。次いで、「断熱性・気密性に優れていること」が上位に挙げられており、省エネルギー性や快適な居住空間への関心の高さが伺えます。

引用:アットホーム株式会社_「注文住宅を建てるまで」実態調査

間取りにおいては、検討者・経験者ともに「ウォークインクローゼット」が最も取り入れたい(取り入れたい)要素であり、回答者の約半数が支持しています。経験者に限定すると「パントリー」も上位にランクインしており、大容量の収納スペースに対するニーズが非常に高いことが分かります。

引用:アットホーム株式会社_「注文住宅を建てるまで」実態調査

また、注文住宅を選んだ最大の決め手は、検討者・経験者ともに「設備や間取りを好きなように選べるから」と回答しており、個々のライフスタイルや好みに合わせた自由な設計への強い要望が明確になっています。検討者では「家族のライフスタイルに合わせたプランができるから」も僅差で続いています。

引用:アットホーム株式会社_「注文住宅を建てるまで」実態調査

ポータルサイトが拓く情報収集の新常識と集客の鍵

顧客が住宅情報をどのように収集しているかを知ることは、効果的な集客戦略を構築する上で不可欠です。 同アットホームの調査では、土地の探し方に関して、検討者・経験者ともに「不動産ポータルサイト(アットホーム、SUUMOなど)から探す」が最多で、特に検討者では65.9%に上ることが明らかになりました。工務店・ハウスメーカーの探し方でも、検討者の51.1%が「不動産ポータルサイト・アプリ」を利用しており、デジタルチャネルが初期の情報収集において極めて重要な役割を担っていることが示されています。
ポータルサイトを利用した経験者からは、「さまざまな建築事例を見ることができて参考になった」という声が44.4%と最も多く聞かれており、豊富な建築実例の掲載が顧客の検討フェーズにおいて具体的なイメージ形成を助け、価値を提供していることが示されています。

引用:アットホーム株式会社_「注文住宅を建てるまで」実態調査

ランキング上位企業に学ぶ!競合優位性を築く戦略と価格設定の妙

成功している競合他社から学ぶことは、自社の戦略を強化する上で非常に有効です。最新のランキングデータから、上位企業の強みと価格戦略の視点を見ていきましょう。

LIFULL HOME’S・SUUMOランキングから見る成功要因と強み

LIFULL HOME’Sの2025年7月時点の全国「住宅メーカー(総合)」ランキングでは、一条工務店が1位(10,020pt)を獲得しています。その強みとして、「実物大の建物で実験して耐震性を確かめるポリシー」が契約者から高く評価されています。これは、単なる理論値だけでなく、実証に基づく安心感を顧客に提供している点が成功要因と言えるでしょう。
その他の上位企業も、それぞれ明確な強みを打ち出しています。
  • ヤマト住建株式会社
    • 「高気密・高断熱、制振ダンパー標準装備、構造計算の外部委託」が契約者に信頼感を与えています。
  • 株式会社スウェーデンハウス
    • 2025年オリコン顧客満足度®調査でハウスメーカー注文住宅総合No.1を11年連続で獲得しており、「高気密、高断熱の性能の高さ」で支持されています。特に標準仕様で約20cmの断熱材とトリプルサッシを採用している点が注目されます。
【LIFULL HOME’S】2025年7月最新全国の住宅メーカー(総合)の人気会社ランキング
1位 一条工務店
2位 タマホーム株式会社
3位 住友林業株式会社
4位 ヤマト住建株式会社
5位 積水化学工業株式会社
6位 ミサワホーム株式会社
7位 ダイワハウス
8位 積水ハウス
9位 株式会社スウェーデンハウス
10位 アキュラホーム

引用元:【LIFULL HOME’S】2025年7月最新全国の住宅メーカー(総合)の人気会社ランキングをもとに作成

工務店部門では、LIFULL HOME’SのランキングでD-works株式会社が1位となり、「人生を満たす”いい家”」をコンセプトに掲げています。クラシスホーム株式会社は「理想のデザイン住宅」を提供し、豊富な施工事例と投稿画像が強みです。アイムの家 仙台泉店は「プランナー・コーディネーターとつくる自由発想の家」が特徴で、コストパフォーマンスに満足した契約者の声が挙がっています。
【LIFULL HOME’S】2025年7月最新全国の工務店の人気会社ランキング
1位 D-works株式会社
2位 クラシスホーム株式会社 緑店(本店)
3位 アイムの家 仙台泉店
4位 株式会社COLORS工務店 一級建築士事務所
5位 【悠悠ホーム | 健康、快適、長寿命の家】
6位 株式会社天然住宅
7位 アーキテックス(GROOVY/KANAL HOME/SIMPLE is…/dramacy)
8位 株式会社ロゴスホーム(東海)
9位 株式会社七呂建設
10位 OZ’s株式会社

引用元:【LIFULL HOME’S】2025年7月最新全国の工務店の人気会社ランキングをもとに作成

SUUMO関東版ランキング(2025年6月)では、ハウスメーカーで桧家住宅やアイダ設計が上位に位置しています。
  • 桧家住宅:
    • 「Wバリア工法」(ダブルバリア工法:独自の発泡断熱材アクアフォームと遮熱施工による高気密・高断熱工法)と「Z空調」(ゼットくうちょう:家中の温度や湿度を24時間365日快適にする全館空調システム)による高気密・高断熱性が評価されています。
  • アイダ設計:
    • 「999万円の家」という低価格帯でありながら、震度7クラスの耐震実験をクリアする耐震性能や、ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準である断熱等性能等級5&一次エネルギー消費量等6(最高等級)の断熱性能を確保している点が強みです。 工務店ではノーブルホームや横尾材木店が上位にランクインしており、ノーブルホームはデザイン性と確かな品質、地域密着型のアプローチが、横尾材木店は創業100年の実績と木へのこだわり、1000万円台からの価格帯が特徴です。
【SUUMO】全国のハウスメーカー・住宅メーカーのアクセスランキング(2025年6月)
1位 タマホーム
2位 アイダ設計
3位 桧家住宅
4位 綿半林業
5位 「完全フル装備の家」富士住建
6位 三菱地所ホーム
7位 アイ工務店
8位 木下工務店
9位 アキュラホーム(AQ Group)
10位 ユニバーサルホーム

引用元:【SUUMO】全国のハウスメーカー・住宅メーカーのアクセスランキング(2025年6月)をもとに作成

これらの事例から、上位企業は単に「良い家」を提供するだけでなく、具体的な「強み」や「価値」を明確に打ち出し、それを顧客に分かりやすく伝えることで、競合との差別化を図っていることが読み取れます。

「坪単価」と「本体価格」で差別化を図る価格戦略の視点

住宅の価格表示には、「参考本体価格」と「坪単価」の二種類が主に用いられます。「参考本体価格」は、延べ床面積35坪(約117平米)の建物を建てるための目安費用であり、付帯設備費や諸費用を含まない建物本体の費用です。一方、「坪単価」は建物一坪あたりにかかる費用の目安で、企業によって幅があります。
各社の価格帯を見ると、例えばタマホームは1,632万円〜3,052万円(坪単価46.7万円〜87.3万円)と幅広い価格帯を提供し、広島建設株式会社-セナリオハウス-は1,470万円〜(坪単価42.0万円〜114.2万円)と、比較的低価格帯からの選択肢も提供しています。
自社の提供する住宅の価格帯を市場内でどのように位置づけるかは、ターゲット顧客層を明確にする上で極めて重要です。そして、その価格でどのような「価値」(耐震性、断熱性、デザイン性、収納の豊富さ、アフターサポートなど)を提供するのかを具体的に示すことで、顧客への訴求力を高めることができます。例えば、アイダ設計のように「低価格」と「高品質」を両立させることで、独自の市場を確立している企業もあります。 坪単価や本体価格だけでなく、その価格に含まれる性能やサービスの内容を明確にし、顧客が納得できる「価値」を提示することが、価格競争を勝ち抜く鍵となります。
LIFULL HOME’Sのランキングから、坪単価の記載がある主要ハウスメーカーの情報を抽出しました。
主要ハウスメーカーの坪単価比較
一条工務店 50.0万円〜60.0万円
タマホーム株式会社 46.7万円〜87.3万円
住友林業株式会社 75.0万円〜150.0万円
ヤマト住建株式会社 51.8万円〜77.6万円
積水化学工業株式会社 70.0万円〜195.0万円
ミサワホーム株式会社 60.0万円〜150.0万円
ダイワハウス 80.0万円〜150.0万円
株式会社スウェーデンハウス 75.0万円〜150.0万円
三井ホーム株式会社 75.0万円〜200.0万円
トヨタホーム 70.0万円〜110.0万円
株式会社ロゴスホーム(北海道) 63.0万円〜90.0万円
広島建設株式会社-セナリオハウス- 42.0万円〜114.2万円
ウィザースホーム 50.0万円〜80.0万円
株式会社秀光ビルド 和歌山店 46.6万円〜92.1万円
紀の国住宅株式会社 59.2万円〜67.2万円

引用元:【LIFULL HOME’S】2025年7月最新全国の全国のハウスメーカー・工務店・設計事務所の人気ランキングをもとに作成

効率的なリード獲得と成約率向上へ導くデジタル活用術

今日の住宅探しにおいて、デジタルチャネルの活用はもはや必須です。いかに効率的に潜在顧客にアプローチし、成約に繋げるか、具体的なデジタル施策を見ていきましょう。

アットホームの新サービス「注文住宅コンタクトオファー」で潜在顧客を掘り起こす

アットホーム株式会社は2025年7月3日より、画期的な新サービス「注文住宅コンタクトオファー」の提供を開始しました。このサービスは、「不動産情報サイト アットホーム」で「住宅用地」かつ「建築条件無」の土地に問い合わせをした検討者に対し、工務店・ハウスメーカーから直接自社アピール等の提案がメールで届くというものです。
このサービスの背景には、注文住宅検討者の約6割(57.6%)が「新しく土地を取得して注文住宅を建築(建築条件なし)」を検討しており、かつ土地探しの方法として不動産ポータルサイトを最多の65.9%が利用しているという調査結果があります。アットホームが「不動産ポータルサイトで最大級の土地公開数」を誇るため、土地探しをしている高意欲層の顧客に対し、受動的な情報収集の機会と効率的な出会いを提供することが可能になります。
事業者にとっては、土地を探している具体的なニーズを持った顧客への効率的なリード獲得チャネルとなり、自社の強みや提供価値を直接アピールする機会を得られます。これにより、従来の「待ち」の集客から、より能動的なアプローチが可能になります。

引用:アットホーム株式会社_土地購入検討者に 工務店・ハウスメーカーから直接提案ができる 新サービス「注文住宅コンタクトオファー」提供開始

前述の通り、「注文住宅を建てるまで」実態調査ではポータルサイトを利用した顧客の多くが「さまざまな建築事例を見ることができて参考になった」と回答しています。このことから、顧客のニーズ(耐震性、断熱性、ウォークインクローゼットなど)に応える具体的な施工事例を充実させることで、顧客の具体的なイメージ形成を助け、問い合わせやカタログ請求への意欲を大幅に高めることができるでしょう。
特に、顧客の検討段階では、デザインだけでなく、実際にどのような性能が実現できるのか、どのような間取りが可能なのかといった実用的な情報が求められます。施工事例では、写真だけでなく、その住宅のコンセプト、性能値、採用されている設備、施主の声などを具体的に記載することで、より深いエンゲージメントを促せます。

まとめ

2025年の住宅市場は、顧客ニーズの深掘りとデジタル活用の巧みさが、ビジネスの成否を分ける時代に突入しています。本記事でご紹介した最新データと分析から、以下の重要点が浮き彫りになりました。
まず、顧客は住宅の「性能」と「自由度」を最も重視しています。特に耐震性、断熱性・気密性といった基本性能は、もはや当たり前の要望であり、これに加え、ウォークインクローゼットやパントリーなど、具体的な収納ニーズに応える間取り提案が求められています。顧客のライフスタイルに合わせた自由な設計を実現できるかどうかが、注文住宅を選ぶ上での最大の決め手となることを再認識すべきです。
次に、情報収集の主戦場は「不動産ポータルサイト」となっています。土地探しからハウスメーカー・工務店選びまで、デジタルチャネルは顧客にとって不可欠なツールです。上位企業の成功事例が示すように、明確な強みを打ち出し、具体的な施工事例や顧客の声を豊富に掲載することで、高い関心を持つ潜在顧客へのアピール力を高めることができます。
そして、アットホームの新サービス「注文住宅コンタクトオファー」のように、高意欲層の顧客に直接アプローチできる新たなデジタルチャネルの活用は、効率的なリード獲得に直結します。ポータルサイトの機能を最大限に活用し、自社の魅力を包括的に伝えることで、顧客エンゲージメントを高め、成約へと繋がる流れを強化できるでしょう。
市場の変化をデータで捉え、競合から学び、そして新たなデジタルツールを積極的に取り入れること。これら三位一体の戦略を実行することで、2025年の住宅市場において「売れる」注文住宅戦略を確立し、持続的な成長を実現できるはずです。
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