SUUMO・HOME’Sデータ徹底分析!2025年最新版 人気の「住みたい街」ランキング総まとめ【首都圏・関西・全国主要都市圏】

投稿日 : 2025年06月09日

住宅・不動産購入をサポートするSUUMO(スーモ)や、不動産・住宅情報サービスを提供するLIFULL HOME’S(ライフルホームズ)は、賃貸物件から購入物件、注文住宅、リフォーム、売却査定まで、住まいに関する様々な情報やサービスを提供しています。

2025年3月に、株式会社リクルートは首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)に居住する20歳から49歳までの男女10,000人を対象に実施した「SUUMO住みたい街ランキング2025 首都圏版」の結果を発表しました。また、株式会社LIFULLは、LIFULL HOME’Sに掲載された物件への問合せ数を集計した「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング」の首都圏版、近畿圏版、中部圏版、九州圏版を2025年2月に発表しています。

本記事では、これらの主要な住みたい街ランキングの結果を基に、2025年の人気のトレンドや多様化するニーズについて、データから徹底的に分析します。

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2025年「住みたい街」ランキングの全体像:2大ランキングから見るトレンド

SUUMOとLIFULL HOME’S:それぞれのランキングが示すもの

住みたい街ランキングには、主にアンケート調査に基づくものと、実際の物件問合せ数に基づくものがあります。SUUMOの住みたい街ランキングは、首都圏在住の20歳から49歳までの男女へのインターネットアンケート調査結果に基づいています。回答者が「住んでみたいと思う街(駅)」または「住んでみたいと思う自治体」を最大3つまで選択し、それぞれ1位3点、2位2点、3位1点と配点して合計することでランキングが算出されます。

一方、LIFULL HOME’Sの住みたい街ランキングは、LIFULL HOME’Sサイトに掲載された賃貸物件や購入物件への実際の「問合せ数」を駅別に集計したものです。アンケートではなく実際の行動に基づいているため、よりリアルな住まい探しのニーズや市場の動きを反映したランキングと言えます。

このように、調査方法が異なるため、それぞれのランキングは異なった側面からの「住みたい街」を示しています。SUUMOのランキングは「街のイメージや憧れ」を含んだ結果になりやすく、LIFULL HOME’Sのランキングは「実際の引越しや住み替えの検討行動」に基づいた結果になりやすい傾向があります。

首都圏総合トップエリアの顔ぶれ

まず、SUUMOの「住みたい街(駅)ランキング2025 首都圏版」総合ランキングを見てみましょう。

順位 駅名(代表的な沿線名) 得点
1位 横浜(JR京浜東北線) 1607
2位 大宮(JR京浜東北線) 1088
3位 吉祥寺(JR中央線) 868
4位 恵比寿(JR山手線) 826
5位 東京(JR山手線) 733
6位 池袋(JR山手線) 716
7位 新宿(JR山手線) ※1 703
8位 品川(JR山手線) 690
9位 目黒(JR山手線) 656
10位 渋谷(JR山手線) 639

※複数路線が乗り入れている駅の代表的な沿線は、回答時に選択された路線のうち最も多い得点を獲得した路線を表示。
※1:新宿、西武新宿、新宿西口の得点を合算。

「横浜(JR京浜東北線)」が8年連続で1位に輝きました。上位4駅は、昨年と同じ順位で「横浜」「大宮」「吉祥寺」「恵比寿」となっています。

LIFULL HOME’Sの「借りて住みたい街ランキング2025 首都圏版」では、「葛西(東京都)」が初の1位となりました。4年連続トップだった「本厚木」は2位に後退しています。また、「買って住みたい街ランキング2025 首都圏版」では、「勝どき(東京都)」が6年連続で1位となりました。

データから読み解く!人気の理由と多様化するニーズ

交通利便性・商業施設の充実が鍵となるエリア

SUUMOのランキング上位には、JR山手線沿線のターミナル駅や、都心へのアクセスが良い駅が多くランクインしています。これは、交通利便性の高さが住みたい街を選ぶ上で重要な要素であることを示唆しています。また、「横浜」「大宮」「立川」など、注目エリアの街の魅力項目を見ると、「魅力的な大規模商業施設がある」「駅周辺に生活に必要な施設が揃っており便利だ」といった商業施設の充実や生活利便性に関する項目が上位に挙がっています。これらの駅は、単なる通過点ではなく、駅自体や周辺エリアに魅力的な施設が集積していることが人気の要因と考えられます。

LIFULL HOME’Sのランキングを見ても、首都圏の「借りて住みたい街」では都心へのアクセスが良い「ほぼ都内駅」が多くランクインしており、「埼玉都民」のベッドタウンとしての需要の高さがうかがえます。

交通利便性・商業施設の充実が鍵となるエリア

 

「穴場」や「急上昇」エリアに見る新たな価値観

「交通利便性や生活利便性が高いにも関わらず、家賃や物件価格が割安なイメージがある街」として発表される「穴場だと思う街(駅)ランキング」にも注目です。

SUUMOの「穴場だと思う街(駅)ランキング2025 首都圏版」では、「北千住(東京メトロ千代田線)」が8年連続で1位となりました。

順位 駅名(代表的な沿線名) 得点
1位 北千住(東京メトロ千代田線) 98
2位 大宮(JR京浜東北線) 78
3位 和光市(東武東上線) 76
4位 練馬(西武有楽町線) 57
5位 所沢(西武池袋線) 49
6位 流山おおたかの森(つくばエクスプレス) 45
7位 小竹向原(東京メトロ有楽町線) 44
7位 横浜(JR京浜東北線) 44
9位 柏(JR常磐線) 43
10位 川口(JR京浜東北線) 42

※複数路線が乗り入れている駅の代表的な沿線は、回答時に選択された路線のうち最も多い得点を獲得した路線を表示。
※回答が思いつく人は3駅まで選択、思いつかない人は「分からない・思い当たらない」を選択。

昨年と比べて「大宮(3位→2位)」、「和光市(2位→3位)」の順位が入れ替わっています。また、「流山おおたかの森(30位→6位)」、「小竹向原(12位→7位)」、「横浜(11位→7位)」など、複数の駅が大きくランクアップしました。特に「小竹向原」と「横浜」は、このランキングで過去最高位を更新しています。

SUUMOの「得点ジャンプアップした街(駅)ランキング」では、昨年と比べて最も得点が上昇したのは「東京」(+114点)でした。山手線ターミナル駅である「上野」「渋谷」「品川」「池袋」も得点を上げています。郊外エリアでは「藤沢」「大船」「柏」がトップ10にランクインしています。

LIFULL HOME’Sの「借りて住みたい街 急上昇ランキング 首都圏版」では、「日暮里」が1位となりました。都内の駅が上位を占めており、都心隣接ながら家賃水準が比較的安価な「ずらし駅」に注目が集まっていることがうかがえます。

LIFULL HOME’Sの「買って住みたい街 急上昇ランキング 首都圏版」の1位は「品川」でした。これは、港南口側での大規模タワーマンション開発による影響が大きいと考えられます。

これらのランキング結果は、交通利便性や商業施設といった従来の魅力に加え、コストパフォーマンスや今後の発展性といった新たな価値観が住まい選びにおいて重視されていることを示しています。また、テレワークの普及などにより、都心から少し離れた郊外エリアへの関心も高まっていると考えられます。

年代・ライフステージ別の多様な選択肢

SUUMOの調査では、年代別・ライフステージ別での住みたい街の傾向も分析されています。

20代では「東京」「渋谷」「池袋」「品川」といった、通勤利便性が高く駅構内にも商業施設が充実したターミナル駅が順位を上げており、若者のタイパ(タイムパフォーマンス)志向がうかがえます。30代では「東京」が過去最高位を更新し5位となりました。40代では「大宮」が過去最高位を更新して2位となっています。

ライフステージ別に見ると、シングル男性では「品川」が3ランク上がりTOP10に復活。シングル女性では「大宮」が過去最高位を更新し4位となっています。夫婦のみ世帯では「武蔵小杉」が昨年のランク外から8位に上昇し、「品川」も大きく順位を伸ばして5位となりました。夫婦+子ども世帯では「大宮」が初の2位となっています。

これらの結果から、年代やライフステージによって住まい選びの重視するポイントや優先順位が異なることが分かります。自身のライフスタイルや将来設計に合った街を選ぶことの重要性が示唆されます。

年代別・ライフステージ別での住みたい街の傾向

首都圏以外の主要都市圏トレンド

関西圏の「借りて」「買って」人気エリア

LIFULL HOME’Sの「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング 近畿圏版」を見てみましょう。

借りて住みたい街ランキング近畿圏版では、「江坂(大阪)」が2年ぶりに首位に返り咲きました。Osaka Metro御堂筋線で新大阪や梅田へのアクセスが良いことが人気の要因です。

順位 駅名(路線名) 都道府県
1位 江坂(御堂筋線ほか) 大阪府
2位 出町柳(京阪鴨東線ほか) 京都府
3位 三ノ宮(東海道・山陽本線) 兵庫県

急上昇ランキング借りて住みたい街近畿圏版の1位はOsaka Metro谷町線「中崎町」でした。大阪駅・梅田駅に近接していながら賃料水準が比較的安価なことが人気の理由と考えられます。

買って住みたい街ランキング近畿圏版では、「姫路(兵庫)」が3年連続で1位を獲得しました。マンション・戸建ともに手頃な価格帯で、アーリー&セミリタイア層や子育て世代に人気です。

順位 駅名(路線名) 都道府県
1位 姫路(東海道・山陽本線ほか) 兵庫県
2位 天王寺(大阪環状線ほか) 大阪府
3位 堺筋本町(中央線ほか) 大阪府

急上昇ランキング買って住みたい街近畿圏版の1位はOsaka Metro谷町線「谷町六丁目」でした。大阪市内の高台で住宅地としての潜在需要が高く、マンション開発が進んだことが注目度の上昇に繋がっています。

中部圏・九州圏の最新動向

LIFULL HOME’Sの「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング 中部圏版」では、「岐阜」が借りて住みたい街で7年連続1位となりました。名古屋市の”衛星都市”として圧倒的な人気を誇っています。

借りて住みたい街ランキング中部圏版のトップ10は以下の通りです。

順位 駅名(路線名) 都道府県
1位 岐阜(東海道本線ほか) 岐阜県
2位 岡崎(東海道本線ほか) 愛知県
3位 豊橋(東海道本線ほか) 愛知県
4位 名古屋(東海道本線ほか) 愛知県
5位 高蔵寺(JR中央本線ほか) 愛知県
6位 一宮(東海道本線) 愛知県
7位 栄(名古屋市営東山線ほか) 愛知県
8位 星ヶ丘(名古屋市営東山線) 愛知県
9位 金山(東海道本線ほか) 愛知県
10位 藤が丘(名古屋市営東山線ほか) 愛知県

買って住みたい街ランキング中部圏版でも岐阜が人気を集めており、名古屋市内より郊外の物件への関心が高まっている傾向が見られます。

九州圏版では、「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング 九州圏版」が発表されています。借りて住みたい街ランキング九州圏版では、「博多」が8年連続で1位となりました。

順位 駅名(路線名) 都道府県
1位 博多(鹿児島本線ほか) 福岡県
2位 西鉄平尾(西鉄天神大牟田線) 福岡県
3位 高宮(西鉄天神大牟田線) 福岡県

買って住みたい街ランキング九州圏版では、福岡市地下鉄空港線の「西新」が初の1位を獲得し、「博多」の3年連続2冠を阻止しました。

順位 駅名(路線名) 都道府県
1位 西新(福岡市地下鉄空港線) 福岡県
2位 博多(鹿児島本線ほか) 福岡県
3位 竹下(鹿児島本線) 福岡県

これらの結果から、主要都市圏では引き続き中心駅が強い人気を誇る一方で、その周辺エリアや交通利便性の高い郊外エリアへの関心も高まっている様子がうかがえます。

まとめ

2025年の「住みたい街」ランキングからは、従来の交通利便性や商業施設の充実に加え、コストパフォーマンスや街の将来性、そして自身のライフスタイルやライフステージに合った環境を求める多様なニーズが浮かび上がってきました。特に、LIFULL HOME’Sの問合せ数に基づくランキングでは、実際の住まい探しの動きとして、都心開発が進むエリアや、都心から少し距離があるが価格帯が手頃なエリアへの関心が見られます。

住まい探しは、単にランキング上位の街を選ぶだけでなく、ご自身のライフスタイルや価値観、将来の計画などを考慮して、最適な街やエリアを見つけることが重要です。

今回のランキング結果を参考に、ぜひあなたにとっての理想の「住みたい街」を見つけてください。

┃参考資料

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