不動産ヒアリングシートを活用した営業術と無料ダウンロードサービス

投稿日 : 2022年07月29日/更新日 : 2023年04月10日

ヒアリングをする営業

「別の話で盛り上がって、大事なことを聞き忘れた!」

つい商談とは関係ない話へ脱線し、必要な情報を聞き逃した経験はありませんか?
こんなうっかりミスには、ヒアリングシートが役に立ちます。ヒアリングを効率的に滞りなく行い、限られた時間を有効に使えるからです。

そこで今回は、顧客の要望がわかるヒアリングシートを活用した不動産営業術、無料でダウンロードできるヒアリングシートなどについてご紹介します。

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不動産ヒアリングシートとは?

ヒアリングシートとは何か?不動産営業でヒアリングシートを使う理由について解説します。

ヒアリングシートとは

ヒアリングシートとは顧客との打ち合わせを行う時に、確認すべき項目をあらかじめまとめた質問リストのことを言います。

ヒアリングシートを使用することで聞き忘れを防げるほか、事前に質問事項をお知らせしておけば顧客に回答の準備や確認を依頼したりできます。

質問項目は回答をある程度予測して聞き方を工夫する必要があります。

はい・いいえですぐ終わってしまう質問を避けたり、返答しにくい内容を聞き出すためにやんわりとした表現に変えたりといったことが考えられます。

不動産営業において、顧客が求めていることを理解できなければ効果的な提案ができません。

成約率を高めるためにも、ヒアリングシートの活用は役に立つでしょう。

不動産営業でヒアリングシートを使う理由とは

不動産営業でヒアリングシートを使う理由としては、主に以下が挙げられます。

  • 顧客の情報収集
  • 抜け漏れの防止
  • ヒアリングの質の保持

顧客についての情報を早いうちに知ることで、効果的な営業ができます。ヒアリングシートに顧客の情報を引き出す質問項目を入れ、潜在ニーズを理解することが重要です。

結果として、顧客にとって魅力的な営業トークができるでしょう。

ヒアリングシートは、抜け漏れの防止にも役に立ちます。話をするうちに、会話は様々な方向に進むこともあるでしょう。

ヒアリングシートを使えば、会話の軸をある程度定めることが可能です。軸になるものがないと、営業する上で大事な情報が得られなくなるリスクがあります。

顧客に必ず聞きたいことは、ヒアリングシートにまとめておきます。営業トークの台本であるスクリプトも、ヒアリングシートの流れに沿った内容にしておくと良いでしょう。

ヒアリングシートは、ヒアリングの質を保つためにも重要です。ヒアリングシートに聞くべき項目があれば、誰が営業してもある程度の質を保てます。

営業経験が浅い新人でも、ヒアリングの質を高めることができ、会社全体の利益にもつながるでしょう。

顧客の要望がわかる!ヒアリングシートを活用した不動産営業術

顧客の要望がわかる、ヒアリングシートを活用した不動産営業術について解説します。

  1. 初回ヒアリングの重要性
  2. 顧客に分かりやすく比較してもらう
  3. 顧客に優先順位を考えてもらう
  4. 顧客の不安を解消する

1.初回ヒアリングの重要性

初回のヒアリングは重要です。

不動産営業マンには、単に不動産を紹介するだけでなく、物件を購入するメリットやリスクを説明する必要があります。顧客が不利益を被るようなことは、避けなければなりません。

ヒアリングシートを活用して効率的に得た情報から、本来顧客にとって大切な人生設計のお手伝いをすることが大事です。例えば、住宅ローンは無理なく払える金額で組むことが原則です。

今後も夫婦で共働きを続けるのか、子供を作る予定はあるのかなど、顧客の将来的な人生設計まで考えて提案をする必要があります。不動産のプロとしてのアドバイスが求められていると言えるでしょう。

初回のヒアリングは、年収や勤務先・勤続年数などのヒアリングシートの情報をもとに、大きな視点でアドバイスすることが重要と言えます。

2.顧客に分かりやすく比較してもらう

顧客が間違った選択をしないよう、分かりやすく比較してもらうことも必要です。顧客は矛盾する希望を持っている場合が多いからです。

ヒアリングシートにも、矛盾する希望が記載されているでしょう。

例えば、利便性の良い駅近で安い物件がいいという場合など、予算が合わないこともあるでしょう。この場合は、本当に必要な条件を改めて考えてもらう機会になります。

駅近のデメリットは、ローンの支払いが多くなることや間取りが狭いことなどが考えられます。駅から離れることで、庭があったり、支払額にゆとりがあったりとメリットが出てきます。

それぞれメリット・デメリットを比較して、どちらを優先するべきか考えてもらいましょう。

3.顧客に優先順位を考えてもらう

物件の希望条件を詰める際は、家族の誰に合わせるかという問題が発生します。家族の誰を中心にして、何を優先的に考えるかによっては、希望条件も大きく変わるからです。

夫の通勤の利便を重視して駅近物件を優先したり、子供の学区など通学を優先したりする場合もあります。

不動産営業マンが優先順位を把握するのは、最重要と言えるでしょう。

不動産ヒアリングシートをもとに、重要な問題を顧客から引き出し解決に導くことができれば、物件探しのゴールが明確になります。

4.顧客の不安を解消する

ヒアリングシートをもとに話を聞き終えたら、もう一歩踏み込んで質問をします。物件の購入は、顧客にとって人生のかかった重大な決断だからです。

購入前の不安も大きいでしょう。契約の壁を乗り越えるには、「本当に買ってもいいのか?」という漠然とした不安を具体的にして、解消する過程が必要です。

例えば、住宅ローンの不安です。

30年以上ローンを組むなら、賃貸の方がリスクが少ないという意見もあります。月々の支払額についても、不景気が続く中で本当に払っていけるのか不安に感じるのは当然でしょう。

住宅ローンのことで心配なことはないか顧客の身になって話を聴き、「払って行けそうだ」という安心した状態にしてあげることが重要です。

契約内容についての不安もあるはずです。

不動産の契約や法律的なことについて、理解している人は多くないでしょう。大きな買い物だけに、契約することで何か重大な損失や不利益があったらどうしよう?と不安が増幅することも考えられます。

どんな場合に解約できるのか、解約した場合の負担、売主側の違反行為に対するペナルティなどの説明をすることで、不安を軽減できる場合もあります。

ヒアリングのスキルは、不動産営業には必須です。ヒアリングシートを活用し、顧客の要望や不安を上手にくみ取ることができれば、成果につながるでしょう。

無料でダウンロードできるヒアリングシートを紹介

ヒアリングシートの作成に困った場合は以下のようなサービスも参考になります。

1.ANIYA

「ANIYA」のおすすめ!【顧客カード】”不動産営業ヒアリングシート” 顧客のご要望を聞き出す不動産営業用メモ!【不動産EXCELテンプレート】は、名前・住所など最低限必要な項目に加えて、より早く要望を認識できるようにするためのきめ細かな項目を追加しています。

初回面談時に顧客の要望を忘れないようにするため、手元に置いて書き込むメモ用紙としても活用できます。

2.不動産売買経営攻略.com

「不動産売買経営攻略.com」の契約が取れるヒアリングシート(1/4)は、YouTube動画での説明もあります。

面談後の契約率が30%を下回っていたり、ヒアリングを実施しているが顧客の課題を正確に把握できていないなどの課題に対して、ヒアリングシートの活用方法を解説しています。

動画で使用されている資料は、無料会員登録するとダウンロード可能です。

3.有限会社ベネッツ

「有限会社ベネッツ」の土地探しヒアリングシートは、標高・海抜、地盤の強度、がけの有無など、昨今の災害発生で気になるチェック項目が組み込まれています。

4.日本情報クリエイト株式会社

「日本情報クリエイト株式会社」の【不動産会社様向け書類テンプレート】お部屋探しヒアリングシート 賃貸編は、パワーポイント形式が特徴です。

会社にあった項目の追加、必要のない項目の削除もすぐに可能です。

まとめ

今回は顧客の要望がわかるヒアリングシートの活用と、無料でダウンロードできるヒアリングシートなどについて紹介しました。
ヒアリングの重要性もご理解いただけたかと思います。

不動産ヒアリングシートを活用しながら、顧客に物件の優先順位を考えてもらったり、不安を解消することができます。

無料でダウンロードできるヒアリングシートを活用して、ぜひ効率的に顧客の要望をくみ取って成果につなげてください。

この記事の監修者
小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。
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