【不動産の贈与契約書】書き方・注意点とひな形無料ダウンロード紹介

投稿日 : 2022年07月29日/更新日 : 2022年08月11日

住宅模型と商談

「自宅を子どもに贈与したい」など、顧客から相談を受けることも多いのではないでしょうか?

贈与契約書があれば、相続対策として有効です。将来の身内間の争いや、口約束による言った・言わないのトラブルを防ぐことができるからです。

そこで今回は、不動産の贈与契約書の書き方や注意点、無料でダウンロードできるサービスなどをご紹介します。

贈与契約書とは?

贈与契約書とは、生前贈与などで誰かに財産を贈る際に作成する契約書です。

間違いなく贈与があったことを証明できるように、贈与者(財産を渡す人)と受贈者(財産を受け取る人)間で結ぶ書面のことを言います。

不動産贈与契約書を作成する目的

不動産の生前贈与では、贈与契約書を作成することで「相続対策」ができます。

贈与契約書を作成する目的は、主に以下の3点です。

  • 贈与が確実に履行される
  • 贈与が確実にあったと証明できる
  • 税務署に対して贈与の事実を証明できる

生前贈与の契約は口頭でも成立するため、贈与者と受贈者の双方の合意さえあれば、口約束でも可能です。

しかし、当然ながら口頭だけの贈与契約だと証拠が残りません。

贈与契約書があることで贈与が確実に履行され、贈与の事実があったことを第三者にも確実に証明できます。

共同相続人や税務署に対しても、財産の受け渡しが当事者の約束に基づいて行われていると証明できるのです。

不動産贈与契約書の流れと書き方

贈与契約書作成の流れ

生前贈与契約書の作成の流れは、以下ととおりです。

  1. 贈与の内容を決める
  2. 双方が贈与に合意する
  3. 贈与契約書を作成する

生前贈与をすることになったら、贈与者と受贈者が贈与の内容を細かく決めていきます。

お互いの認識に相違がないよう、贈与の内容はしっかり確認しましょう。

次に、贈与する日付を決め双方が合意します。生前贈与が決まったら、贈与契約書の作成に入りましょう。

贈与契約書の書き方

贈与契約書の書き方について解説していきます。

ポイントとしては、以下が挙げられます。

  1. 誰から誰への贈与なのか
  2. 贈与したものは何か
  3. 贈与の方法を決める
  4. 契約の日付を入れる
  5. 署名・捺印する

ひとつでも欠けると、書類として不備ということです。

贈与契約書は、贈与の内容を明確にすることで、はじめて有効になるという性質を持っているからです。

贈与契約書は、特に決まった形式はなく、書式は自由です。そのため、必要時効が抜け落ちることのないよう書き方には注意する必要があります。

1.誰から誰への贈与なのか

誰が誰に贈与するのか、受贈者と贈与者の氏名と住所を正確に記入します。

2.贈与したものは何か

贈与する財産の内容を具体的に記載します。不動産の場合は、全部事項証明書の表示の部分を書き写します。

3.贈与の方法を決める

不動産の場合は、所有権移転登記をするなど、どういう方法で贈与するのかを記載します。

4.契約の日付を入れる

契約書の作成後は、必ず日付を記載します。

5.署名・捺印する

贈与契約書は、贈与者と受贈者それぞれの自筆署名と捺印が必要です。実印でなくても有効ですが、三文判では信用性に欠けるため、実印での押印がおすすめです。

署名についても、全部パソコンで作成すると、本人以外でも作成できます。信ぴょう性を持たせるという意味でも、日付・住所・氏名は自筆にしておくべきでしょう。

受贈者に負担を負わせる「負担付贈与」という契約もあります。財産を無償であげる代わりに、何らかの負担をしてもらうといった契約のことです。

例えば、以下のようなものです。

  • 父の介護をすることを条件に、父の所有するマンションを贈与する
  • 家を贈与する代わりに、残りの住宅ローンを支払ってほしい

当事者双方の合意があれば、どのような条件でも付けることが可能です。この場合は、「どのような条件で」贈与するのかということも記載しましょう。

贈与契約書は2枚作成し、贈与者と受贈者がそれぞれ1枚ずつ保管すると良いでしょう。

不動産贈与契約書の作成で注意すべきこと

不動産贈与契約書の作成で注意すべきことは、以下の2点です。

  1. 名義変更する
  2. 収入印紙を貼る

1.名義変更する

不動産の生前贈与をする場合、名義変更するためには贈与契約書が必要です。

土地・建物などの不動産は法務局の登記簿に登録・管理されており、不動産の所有者が変更になれば、法務局での変更手続きを行います。

この変更手続きを「所有権移転登記」と言います。

不動産の生前贈与では、所有権移転登記をせずに放置されるケースが多く見受けられるのです。

放置された場合、主に以下のトラブルが発生すると考えられるでしょう。

  • 売却できなくなる
  • 相続トラブルになる

不動産の名義が実際の所有者になっていない場合、家を売却しようとしても認められません。

売却するためには、登記簿によって所有権を証明する必要があるからです。

相続トラブルに発展する恐れもあります。登記前に贈与者が死亡した場合、贈与の効力が争われることもあるでしょう。

例えば、生前贈与の場合、家の名義変更には以下の書類が必要です。

贈与契約書または贈与証書
贈与者 ・登記済権利証または登記識別情報通知

・固定資産税評価証明書

・印鑑証明書(取引日の3カ月以内に取得したもの)

受贈者 ・住民票

トラブル防止のためにも、不動産の名義変更は速やかに行うことが重要です。

2.収入印紙を貼る

不動産を贈与する場合、一律200円の収入印紙を貼る必要があります。

ただし、贈与契約書に金額を記載した場合は、金額に応じた印紙が必要です。

金額を記載しなければ200円の印紙で良いのですが、金額を記載すると金額に合わせた印紙を用意しましょう。

不動産贈与契約書のひな形無料ダウンロードサービス

不動産贈与契約書のひな形を無料でダウンロードできるサービスをご紹介します。

マイ法務

マイ法務は弁護士が監修する契約書のひな形が400書式程度用意されており、無料の会員登録で、書式・ひな形がダウンロードできます。

契約書の基本知識やトラブル防止に役立つ規定など、「契約書を作る際に知っておくべき基礎知識」を弁護士が解説してくれる動画も無料で視聴できます。

【リンク】マイ法務

ベリーベスト法律事務所

べリーベスト法律事務所のHPには、不動産を生前贈与する時の記入例とそのまま使えるテンプレートが掲載されています。ひな形も無料でダウンロード可能です。

【リンク】べリーベスト法律事務所

司法書士柴崎事務所

司法書士柴崎事務所のHPには、不動産(土地・建物)贈与契約書のひな形と文例が掲載されています。Wordファイルで無料ダウンロードできます。

【リンク】司法書士柴崎事務所

まとめ

今回は、贈与契約書の書き方や作成時に注意すべきこと、無料でダウンロードできるひな形などについてご紹介しました。

生前贈与する場合の贈与契約書の重要性についてもご理解いただけたかと思います。

贈与契約書は手書きも可能ですが、ひな形は無料でダウンロードできるので、ぜひ活用してみてください。

kobayashi この記事の監修者:小倉 大将
「いえーる 住宅研究所」編集長
学生インターン期間を経て、新卒一期生としてiYell株式会社に入社。開発マネジメント部門・メディア事業部門を経験し、入社2年目にして「いえーる 住宅研究所」の編集長に異例の抜擢を果たす。現在、同メディアを不動産業界のDX推進の一翼を担う媒体とすることをミッションに、日々業務に励む。
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