宅建業には供託金の支払いが必須|制度のしくみと初期費用の減額方法を紹介

投稿日 : 2019年11月28日

宅建業を始めるには、営業保証金を供託する(預ける)必要があります。この営業保証金=供託金のしくみと手続き方法をまとめました。

また、「弁済業務保証分担金」制度による供託金の減額方法もご紹介します。

 

宅建業開業に必要な「供託金」とは

供託金は、正式には営業保証金と呼ばれ、宅建業を始める際に供託所(法務局)に預けるお金のことです。不動産業の営業において、取引相手に代金が支払えなくなった場合に、弁済金となります。

この制度は、宅建業者と取引相手の両方を守る目的があり、宅地建物取引業法により義務付けられています。

 

供託金の支払い金額

営業を開始するために法務局に支払う供託金の金額は、以下となります。

  • 主たる事務所(本店)の場合…1,000万円
  • 他の事務所(支店)…1店舗ごとに500万円

供託金での弁済が発生した場合、弁済上限額は供託金の金額と同額です。

そのため、納めた供託金額を上回る弁済を要する場合、不足分は宅建業者が支払うことになります。

 

供託手続きの方法

都道府県知事から「宅建免許通知」が郵送されてきたら、供託手続きが可能です。手続きは、不動産事務所を開設する地域を管轄する法務局やその支局・出張所にて行います。

営業保証金の金銭供託用の供託書に必要事項を記載し、供託金とともに提出します。供託するものは、現金以外にも有価証券や振替国債でも可能です。

その後、供託書を都道府県知事に提出し、完了となります。供託書の提出期限は、宅建免許取得日から3ヵ月以内と決められているので、手続きは速やかに行う必要があります。

また、2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合は、国土交通大臣への申請が必要となるので、注意しましょう。

 

◆供託書の記載事項

  • 宅地建物取引業者の住所・氏名または法人名・代表者の資格・氏名
  • 宅地建物取引業者の免許番号
  • 供託金額(訂正不可のため要注意)
  • 代理人による供託の場合、代理人の住所・資格・氏名 など

 

「弁済業務保証分担金」制度で初期費用大幅減額

宅建業者として開業するには、多額の供託金を用意する必要があります。しかし保証協会に入会すれば、「弁済業務保証分担金」制度を利用でき、供託金の代わりに保証協会に入り「弁済業務保証分担金」を納めることで、開業の初期費用を大幅に減額することができます。

 

◆「弁済業務保証分担金」の金額

  • 主たる事務所(本店)の場合…60万円
  • 他の事務所(支店)…1店舗ごとに30万円

 

ただし、保証協会に入会すると、入会金や年会費または月会費が別途かかりますので、ご注意ください。

 

4大保証協会

日本の代表的な保証協会は、以下の4団体となります。

  • 公益社団法人「全国宅地建物取引業協会連合会」(宅建協会)
  • 公益社団法人「全日本不動産協会」(全日)
  • 一般社団法人「不動産流通経営協会」(FRK)
  • 一般社団法人「全国住宅産業協会」(全住協)

それぞれの団体の間に大きな大差はなく、会社規模などで住み分けられているのが現状です。

 

初期費用の役割をきちんと理解する

宅建業者として開業するのに必須の初期費用が営業保証金=供託金です。

万が一のための保証金ですので、利用する機会がない方がいいものですが、いざというときのために仕組みをきちんと理解しておきましょう。