金融機関によって大きく異なる住宅ローン!各金融機関の特徴とおすすめの人を比較しました

投稿日 : 2019年10月26日/更新日 : 2023年02月07日

AdobeStock_136331491

ひと口に金融機関と言っても種類はさまざま


住宅ローンを取り扱う金融機関には、都市銀行・地方銀行・信託銀行・信用金庫・信用組合・ノンバンク・ネットバンク・モーゲージバンクなど、いろいろな種類があります。また、労働金庫やJAバンクでも住宅ローンの取り扱いがあります。

これだけの金融機関があると、どこに申し込めば良いのか迷ってしまいそうです。

そこで今回は、住宅ローンの融資を行う各金融機関の特徴をまとめて見ましたので、お客様の属性に合わせたご提案の参考にしてください。

 

金融機関 9種類をご紹介

(1)都市銀行

大手都市銀行は、多くの人が「銀行」と聞いてまず思い浮かべる金融機関です。企業規模が大きいためにローン商品も豊富です。住宅ローン専門のローンセンターがあり、手続きや審査が速いのも利点です。

  • 都市銀行がおすすめの人:年収や自己資金などの「属性」が高い人

(2)地方銀行

地方銀行は、名称のとおり「地元に強い」のが一番の特徴です。地元に根ざす金融機関として、窓口対応などサービス面で高い評価を受けています。住宅ローン融資については都市銀行よりも金利が高く、審査に時間を要する傾向があります。

  • 地方銀行がおすすめの人:地元企業の代表者や従業者

(3)信託銀行

信託銀行は通常の金融業務に加え、利用者の財産運用を行う「信託業務」を主な業務としています。

  • 信託銀行がおすすめの人:地主や収益ビルオーナー、相続対策、資産運用が目的の人

(4)信用金庫

信用金庫は会員の出資による協同組織の非営利法人です。営利目的よりも会員や利用者の利益が最優先されます。無担保住宅ローンなどの独自商品も多くみられます。

  • 信用金庫がおすすめの人:銀行では融資が難しい中小企業経営者や自営業者

(5)信用組合

信用組合は組合員の出資によって運営され協同組織の非営利法人です。原則として取引は組合員相手です。住宅ローン融資については、組合員であれば柔軟な対応が期待できます。

  • 信用組合がおすすめの人:信用組合の組合員である中小企業経営者や個人事業主

(6)ノンバンク

ノンバンクでは預金業務は行わず融資業務のみを専門としています。他の金融機関と比べて金利は高いですが、担保次第では属性が低くても融資が受けられます。

  • ノンバンクがおすすめの人:給与を低く設定している個人事業主、過去に延滞履歴がある人

(7)ネットバンク

ネットバンクでは実店舗を持たずに、インターネット上で業務を行っています。店舗運営費や人件費の削減により金利が低く設定されているのが最大のメリットですが、事務手続きが面倒なのがデメリットです。複雑な案件になると審査に時間がかかり、非承認になりやすい傾向があります。

  • ネットバンクがおすすめの人:とにかく金利を抑えたい人

(8)モーゲージバンク

モーゲージバンクは住宅ローン専門の金融機関で、住宅ローンを証券化して調達した資金を原資として融資を行っています。住宅金融支援機構の「フラット35」はモーゲージバンクの取扱数が最大です。

  • モーゲージバンクがおすすめの人:既存借り入れがない給与所得者で、フラット35を希望する人

(9)労働金庫・JAバンク

労働金庫は労働組合や生活協同組合、JAバンクは農業協同組合の組合員に対して有利な融資条件を設定している金融機関です。組合員であれば審査もゆるめで、好条件な融資になります。

  • 労働金庫・JAバンクがおすすめの人:労働組合、生活協同組合、農業協同組合の組合員

 

まとめ

各金融機関により違いはあるものの、おおまかな特徴をまとめると以下のとおりです。

  • 都市銀行・地方銀行・信託銀行は属性重視
  • 信用金庫・信用組合・労働金庫・JAバンクは地元企業や組合員に有利
  • ノンバンクは担保次第で検討の余地あり
  • ネットバンクは金利の低さが魅力
  • モーゲージバンクは一般企業のサラリーマン向け

それぞれの金融機関の特徴を見極め、適切な金融機関の住宅ローンをご紹介しましょう。

不動産営業実務マニュアルに興味がある方は下記の記事をご覧ください。

不動産営業実務マニュアル

不動産業務実務の基本に興味がある方は下記の記事をご覧ください。

不動産営業実務の基本

不動産業務実務の基本関連記事