申込証拠金と手付金の違い|まぎらわしい2つの特徴と注意点を整理

投稿日 : 2019年09月16日

不動産業界では、決済の前に支払うお金として「申込証拠金」と「手付金」が知られています。

交渉成立につなげていくためには、どの場面で必要なお金なのか、どういった役割があるのか、解約の場合の対応等についての理解が欠かせません。

今回は、不動産ビジネスで重要な「申込証拠金」と「手付金」について詳しく解説します。

「申込証拠金」と「手付金」は別物

「申込証拠金」と「手付金」はそれぞれの役割や意味合いは、まったく違います。

そのため、この2つの違いを理解してお客様に説明できていないと、大きなトラブルに発展しかねません。

「申込証拠金」と「手付金」は別物と理解しておきましょう。

「申込証拠金」とは

申込証拠金とは、不動産購入希望者が購入意思の強さを売主様にアピールするために、売主様側の仲介業者に預けるお金です。売主様が他の購入希望者より自分を優先してくれるように、申込証拠金を使うのです。

申込証拠金の相場は、物件の購入価格にかかわらず2~10万円程度です。

<ここがポイント>

  • 必ず支払わなければいけないものではない。
  • 売主様が契約を約束するものではない。あくまで購入希望者が本気度のアピールのために「一時的に預ける」だけのお金。
  • 交渉が成立した場合:①契約前に一度買主様様に返金する。または、②印紙代など契約時にかかる費用に充てられる。
  • 購入をキャンセルする場合:全額返金される決まり。

「申込証拠金」の注意点

  • 売主様側に申込証拠金を支払ったら、証拠として書面で「預り証」を発行してもらいましょう。
  • 申込証拠金が示す購入意思の「有効期間」を書面で確認しておきましょう。
  • 購入申込みをキャンセルした場合には、売主様から購入希望者に全額返金してもらう旨を、書面で確認しておきましょう。
  • 申込証拠金は、キャンセル時には必ず返金しなくてはいけないお金です。万が一、預り証に「キャンセル時返金不可」と記載があっても、売主様に申し出て必ず返金してもらいましょう。

「手付金」とは

手付金とは、売買契約が成立したときに、契約成立の証として買主様様が売主様に支払うお金です。そのため、手付金は購入代金の一部となります。

手付金の相場は、物件の購入価格の5%から20%程度です。

<ここがポイント>

  • 手付金を支払った際には、すでに契約が成立しているので、その後のキャンセルは「解約」となる。
  • 買主様様から解約を希望した場合、手付金は解約金となり、買主様様に戻らない。(解約手付)
  • 売主様から解約を希望した場合には、手付金の2倍の額を買主様様に支払う。(手付倍返し)

「手付金」の注意点

手付金は解約時に戻ってこない旨を、買主様様に対して契約前に充分説明しておく必要があります。

「申込証拠金」と「手付金」の違い

「申込証拠金」と「手付金」の違いを以下のようにまとめました。

項目 申込証拠金 手付金
目的 購入申し込みの意思表示として、買主から売主に支払う。
購入代金の一部にはならない。
契約の証として買主から売主に支払う。
購入代金の一部になる。
支払時期 契約前 売買契約締結時
金額目安 1~10万円程度(法的な制限なし) 物件価格の5~20%程度(物件価格の20%を超える手付金は法律で禁じられている)
法的拘束力 なし あり

不動産業者には“説明責任”がある

申込証拠金や手付金をめぐるトラブルは、不動産業者の説明不足によって起こることがほとんどです。そのため、お客様に充分説明する義務があるのです。

お客様からの信頼を得て交渉を成功に導くために2つについての理解と説明義務の自覚を持ち、しっかりと説明責任を果たしましょう。

まとめ

お客様にとって契約にまつわるお金の情報は気になるところです。

しっかりと違いを理解して、説明、対応できるようにしておきましょう。

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kobayashi この記事の監修者:小倉 大将
「いえーる 住宅研究所」編集長
学生インターン期間を経て、新卒一期生としてiYell株式会社に入社。開発マネジメント部門・メディア事業部門を経験し、入社2年目にして「いえーる 住宅研究所」の編集長に異例の抜擢を果たす。現在、同メディアを不動産業界のDX推進の一翼を担う媒体とすることをミッションに、日々業務に励む。
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