「土地」と「建物」別々にローンを受けられるか|つなぎ融資の利用の流れ

投稿日 : 2019年11月29日/更新日 : 2023年02月03日

住宅を購入する際、土地と建物を別々に購入する場合があります。その場合、住宅ローンはどのように受けることになるのでしょうか。

その答えは「つなぎ融資」です。

今回は、この「つなぎ融資」についての概要としくみ、利用の流れをまとめました。また、つなぎ融資で住宅ローン控除は受けられるのかについてもご説明します。

土地と建物を別々に購入する場合とは

新築の住宅購入には、大きく分けて「建売住宅」と「注文住宅」があります。

建売住宅の場合なら土地と住宅をセットで購入できますが、注文住宅はそうはいきません。注文住宅の場合には、まず土地を購入してからでなければ、住宅の建築工事を請け負ってもらえないのです。

そのため、注文住宅では、土地と建物を別々に購入します。

「注文住宅」入居までの流れ

注文住宅の場合、土地や建物の購入から入居まで、どのような流れで行うのでしょうか。

 

  1. 土地の見学をし、条件を確認します。
  2. 建設業者を探し始めます。
  3. 土地の敷地・地盤調査をします。
  4. 土地購入を決断したら、重要事項説明を受けます。
  5. 土地購入の申し込みをします。
  6. 土地の売買契約を締結し、手付金を支払います(手付金の相場は、土地購入価格の5~10%程度)。
  7. 土地代金の残高を支払います。現金払いか、またはローンで決済します。
  8. 建物の建築について建築業者と打ち合わせをします(見積り・図面などで検討)。
  9. 建築工事の請負契約を締結し、着手金を支払います。
  10. 建築確認申請をし、建築予定の建物が建築基準法等に適合しているか審査を受けます。
  11. 建物の施工を開始します。
  12. 建物が完成次第、建物代金の残高を支払います。多くの場合、ローンで決済します。
  13. 入居が可能になります。

 

上記のように、注文住宅購入までに用意しなければいけない代金として、

①土地の手付金

②土地の決済金

③建物工事の着手金

④建物工事の決済金

があり、主に4回の支払いが発生します。

現金を用意できない場合には、ローンを利用することになります。

 

「つなぎ融資」の概要と支払い方法

 つなぎ融資とは

前節でご紹介した通り、注文住宅で土地と建物を別々に購入すると、ローンも別々に受けることになります。

それでは多重債務となり、本来なら融資を受けるのは難しいでしょう。

そんなケースに利用できるのが、「つなぎ融資」です。

通常、住宅ローンの融資が実行されるのは、建物が完成した後です。しかし、つなぎ融資なら、正式な融資が実行されるまでに、一時的な融資を複数回受けることが可能なのです。

 

 「つなぎ融資」返済のタイミング

つなぎ融資は、正式な住宅ローンの融資を受けてから返済を開始します。

そのため、つなぎ融資で借り入れた分も住宅ローンに合算して返済していく仕組みとなります。

言わば、「融資の前借り」サービスのようなものです。

ただし、利息の支払いは正式な融資が開始する前から始まります。また、手数料もかかりますので、準備が必要です。

 

つなぎ融資で住宅ローン控除は受けられるのか

土地と建物を別々に購入し、先行する土地購入において住宅ローンを受けた場合には、住宅ローン控除は受けられません。

住宅ローン控除は、あくまで住宅購入への支援です。

そのため、住宅と土地をまとめて購入して融資を受けた場合であれば、減税措置が受けられます。一方、土地購入単独では、住宅ローン控除は適用されないのです。

しかし、つなぎ融資の場合は、住宅購入への融資の「前借りサービス」と判断されます。そのため、住宅ローン控除を受けることが可能です。

 

つなぎ融資はマイホームへの足掛かり

ローンをどのような形で受けるかは、住宅購入を検討するお客様にとって悩みの種です。しかし、つなぎ融資を利用すれば、無理なく夢のマイホームへの可能性が開けるのです。

つなぎ融資は特に、注文住宅を検討するお客様や、手付金・着手金の手配に悩むお客様にとって、とても有益なサービスです。不動産の営業で案内できるカードのひとつとして、知識を持っておくといいでしょう。

 

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