家屋解体に関する手続きと利用できる補助金・制度まとめ
家屋の解体工事の際にはどのような手続きが必要なのか
住宅ローンはある一定額以上まとまったお金があれば、元金を前倒しで返済することができます。
これを繰り上げ返済と呼びます。
繰り上げ返済には期間短縮型と返済額軽減型の2種類があります。
期間短縮型 :月々返済額はそのままで、返済期間を短くする方法
返済額軽減型:返済期間はそのままで、月々返済額を少なくする方法
・繰り上げ返済の手数料
手数料は繰り上げ返済の金額によって変わります。
実店舗で返済手続きをする場合、金融機関により5千円~3万円ほどの手数料がかかります。
インターネット経由で返済する都市銀行やネット銀行では、手数料無料のところもあります。
・繰り上げ返済の受付下限額
受付下限額は金融機関ごとに違います。
1万円から繰り上げ返済できるところもあれば、100万円単位での繰り上げ返済しかできないところもあります。
住宅金融支援機構のフラット35では、原則として100万円からの受付ですが、同機構のインターネットサービス住・MyNoteを利用すれば、10万円からの繰り上げ返済が可能です。
・繰り上げ返済の注意点
繰り上げ返済を行う場合、返済方法ごとにそれぞれ注意が必要です。
期間短縮型で繰り上げ返済を行う場合、返済期間が残り10年を切ると住宅ローン控除が受けられなくなります。なので、もともと短い返済期間でローンを組んでいる場合は要注意です。
返済額軽減型の場合には、住宅ローン控除についての心配はいりませんが、そもそも返済額軽減型を受け付けていない金融機関もあります。
返済額軽減型の繰上げ返済が可能かどうかは、事前に金融機関に確認する必要があります。
住宅取得を検討されるお客様のなかには、土地を買って、新築することを希望される方もいます。
この場合、建売住宅や中古物件のように、土地と建物を一体として取引するのではなく、土地の売買をした後に(=売主に売買代金を支払う)、新築費用を建築会社に支払うことになります。
金融機関のなかには、新築する建物ができあがってからでないと住宅ローンを融資してくれないところもあるので(以下、説明を短くするために「完工時一括融資」と言います。)、注意する必要があります。
例えば、土地の売買価格が1,500万円、新築費用が2,500万円の場合、土地の決済の際に売買代金1,500万円を売主に支払うことで(※1)、買主に土地の所有権が移ります。
その後、新築工事に着工し、建物が完工した際に、新築費用の2,500万円を建築会社に支払うことになります(※2)。
しかし、上述のように、完工時一括融資の場合、土地の決済の際には住宅ローンの融資がでないので、別で資金を用立てる必要がでてきます。
※1 説明を簡単にするために、手付金や公租公課の清算金は説明から省略しております。
※2 説明を簡単にするために、契約金、着工金、中間金などは、説明から省略しております。
このような場合に利用できるのが、つなぎ融資もしくは分割融資です。
つなぎ融資:完工時一括融資の場合に使用。住宅ローンおりるまでの一時的な融資。
分割融資 :住宅ローンが土地購入時と建物完工時等の複数回に分割で実行される。
・つなぎ融資・分割融資の利息返済
つなぎ融資は、完工時一括融資の住宅ローンを利用する場合に利用します。
住宅ローンが実行されるまでの間に必要な資金を用立てるために借りる融資です。
上述の土地の売買代金1,500万円、新築費用2,500万円の例で説明すると、1,500万円の部分をつなぎ融資で借り入れることになります。
建物完成後に実行される住宅ローンの借入額を、新築費用の2,500万円+土地の売買代金1,500万円の合計4,000万円としておくことで、4,000万円のうち1,500万円は、つなぎ融資の完済に使い、残りの2,500万円を新築費用の支払いに使うことができます。
この場合、つなぎ融資は完済してありますので、4,000万円の住宅ローンに一本化されることとなります。
分割融資の方はシンプルに、土地の売買代金決済時、新築費用の支払い時、それぞれに住宅ローンが実行されていくと覚えておくと良いでしょう。
いずれの場合でも、ローンの返済がいつから始まるのかは必ず確認しておくようにしましょう。
・つなぎ融資・分割融資の金利と手数料
つなぎ融資は通常の住宅ローンよりも金利が高く設定されます。
多くの金融機関では変動金利2~4%程度です。
また、つなぎ融資・分割融資とも、融資事務手数料が平均10万円ほどかかり割高です。
・分割融資の注意点
分割融資を受ける場合、土地の抵当権設定登記が必要になります。
また、建物がまだ出来上がっていない状態で融資実行されるため、抵当権設定登記の軽減税率の適用措置は対象外となります。つなぎ融資であれば抵当権設定は必要ありません。
今回は繰り上げ返済の方法と、注文住宅の建築時などに発生することが多いイレギュラーな融資について解説しました。
通常の流れと異なる融資や返済を行う際には、余分な費用が発生しないか、その後のローン返済計画に支障がないかをよく確認することが大切です。
ここに書いてある注意点をチェックして、適切な融資と繰り上げ返済をしましょう。
不動産営業実務マニュアルに興味がある方は下記の記事をご覧ください。
不動産業務実務の基本に興味がある方は下記の記事をご覧ください。
不動産業務実務の基本関連記事