今後の住宅購入で「木造派」が過去最低
今後、住宅を建てたり買ったりする場合に「木造住宅」を選ぶ人は73.6%と、前回調査(2011年)よりも7.1ポイント減った事が、内閣府の実施した「森林と生活に関する世論調査」で分かりました。
7月の住宅着工は持ち家と戸建分譲が好調
消費税率の8%から10%への引き上げを10月に控え、住宅マーケットにも徐々に影響が出はじめています。
国土交通省が発表した2019年7月の新設住宅着工戸数によると、対前年同月比4.1%減の7万9232戸となりました。しかし、持ち家は同3.3%増の2万6282戸となり、10カ月連続で増加を続けています。
分譲住宅についても同5.1%増の2万1942戸で2カ月連続での増加でした。その内訳は、一戸建て住宅が8.9%増の1万3074戸で2カ月連続の増加、マンションが1.1%減の8600戸と再び減少に転じています。
この結果を見ると、とくに戸建住宅については、持ち家、分譲ともに市場環境は決して悪くないという印象を受けますが、10月の消費税率の引き上げを前に楽観視はできないというのが実情です。
(一社)住宅生産団体連合会では、住宅会社の経営者を対象とした景況感調査を四半期ごとに実施してます。2019年の4~6月の景況指数は、全体の受注戸数がマイナス86ポイントとなり、4期ぶりにマイナスに転じました。つまり、多くの経営者が経営環境は悪化しつつあると判断しているのです。
住宅別に景況指数をみていくと、戸建注文住宅は、受注戸数がマイナス93ポイント、受注金額がマイナス69ポイントと、いずれもマイナス評価になりました。
その理由については、「前回増税時ほど極端ではなく若干の反動減。一棟単価の高まりで受注金額は微減」、「増税による落ち込みも予想したが、結果的にそれほどでもない」、「10%増税以降にメリットの出る方々の動きはこれから」といったコメントがあがっています。
こうしたコメントを見る限り、消費税率が5%から8%に引き上げられたほどの駆け込み需要と反動減はないものの、消費者の動きが少し鈍くなってきていると予測できます。
住まいの購入計画について、あなたの考え方に最も近いものは?
(参考:https://www.rsc-web.jp/pre/img/190819.pdf))
国では、今回の消費税率の引き上げに伴う、住宅取得に関する減税措置や次世代住宅ポイント、すまい給付金といった手厚い支援策を用意しています。そのため、増税後に住宅を取得した方が経済的なメリットが大きくなるケースもあります。
不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)は、消費税10%増税を踏まえた購入意欲や増税後の支援策の認知度を調査し、その結果を公表しました。
それによると、消費増税が住まいの購入計画に「影響を与える」と答えた566人に、購入時期の意向を聞いたところ、「増税前に購入」は36.7%にとどまり、「増税後の支援策と比較して検討」(迷う)は50.4%と、慎重派の割合が上回っています。
その一方で、「手厚い支援策があるため、増税後に購入する方が実質的に得するケースもある」ということの理解度は34.4%に留まっています。また、支援策を知った後の購入計画を知る前と比較すると、「増税後に購入」の割合が4.1ポイント上昇し、11.5%に伸びています。
増税後に住宅需要を喚起させるためにも、住宅取得に関する支援策を消費者に訴求することが重要になりそうです。
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