スマートロック本格普及へ|高機能化と低価格化で大量導入進む

投稿日 : 2019年10月08日

スマートフォンで遠隔から鍵の開閉ができるなど、新たな鍵のあり方として注目が集まっているスマートロック。これまでも、不動産テックなどから提案が行われてきましたが、導入は一部の法人や個人に限られているというのが実情でした。

しかし、ここにきて“スマートロック2.0”とも言える新たな提案が活発化しています。利便性の向上や、従来の課題を解決する商品が出てきたことで、いよいよスマートロックが本格普及期を迎えようとしています。

月額300円で利用できるもの登場

例えば、賃貸住宅管理の使用に最適化した商品が登場しています。従来も、賃貸住宅の管理を行うために、不動産管理会社がスマートロックを導入するケースはありました。しかし、空室時から入居するタイミングと、入居者が退去して空室になるタイミングで、部屋ごとに設定を再度行わなくてはならず手間がかかるという問題があったのです。

新たに発売されたスマートロックは不動産管理会社などが、システムを通じて「空室時」と「入居時」の二つのモードを切り替えるだけで、複数の部屋の鍵管理を一括して行えます。

こうしたスマートロックを、ライナフと美和ロック、Qrioが相次いで発売しています。ライナフと美和ロックが共同開発したものは、三井不動産レジデンシャルリース、三菱地所ハウスネットの東京都内の分譲マンションでの導入が確定しており、2020年夏までに1万台の大量導入を目指しています。

一方で、スマートロックは安価なものでも1万円強、高機能なものでは5万円以上するものもあり、本格普及に向けたコストダウンが求められていました。

CANDY HOUSE JAPANはスマートロック「SESAME mini」を発売、本体価格は9980円と1万円を切る価格を実現しました。

また、ビットキーでは、月額300円のスマートロック「bitlock LITE」の販売を開始しています。初期費用なしで利用できるという点が特徴です。

スマートロックの普及でセルフ内覧も本格化

低価格なスマートロックの登場で、「セルフ内覧」が本格化する兆しも出てきました。セルフ内覧とは、スマートロックを活用し内覧者のみで部屋を確認できる新たな内覧手法です。

仲介会社は内覧希望者に一時的なスマートロックの施開錠の権限を与えることで、内覧希望者は自分のスマートフォン等から施開錠し内覧を行えます。

一般的に賃貸住宅の物件内覧を行う際、仲介会社が管理会社に鍵を取りに行く必要がありますが、セルフ内覧ならこうした手間は必要ありません。さらに、内覧者はスマートフォンから予約を行い、自分の好きな時に内覧できるため、仲介会社は内覧者に同行する必要もないのです。

賃貸仲介会社・賃貸仲介システムの開発を行う不動産テックのイタンジは、セルフ内覧の普及に向けて「bitlock LITE」の大量導入に踏み切っています。同社は業界で初めてセルフ内覧物件に特化した新たな賃貸住宅のポータルサイト「OHEYAGO(オヘヤゴー)」をオープンしています。このサイトへの物件掲載等を条件に、不動産管理会社に対しスマートロックを10万台無償提供する取り組みを行っています。

高機能化と低価格化で、ここにきて大量導入が進むスマートロック。賃貸管理や暮らしを大きく変える可能性が秘められているだけに、今後もその動向から目が離せません。

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