上昇する住宅価格|平均年収は低下し、借入金は増加傾向に

投稿日 : 2019年10月11日

上昇する住宅価格|平均年収は低下し、借入金は増加傾向に住宅を新築した人の取得費や借入金が前年度に続き過去最高になったことが、(一社)住宅生産団体連合会がまとめた「戸建注文住宅の顧客実態調査」(2018年度)で分かりました。

借入金に対する年収倍率は過去最高の4.65倍

この調査は、主要都市圏における戸建注文住宅の顧客実態を調べたもの。調査結果によると、新たに注文住宅を取得した人の建築費の平均は3605万円で、昨年度より70万円増加しています。住宅取得費の合計は4918万円で、昨年度より29万円増加しています。

その一方で延床面積の平均は、昨年度よりも0.5㎡狭い128.1㎡となっており、㎡当たりの建築単価は28.1万円でした。昨年度より0.6万円の増加です。建築単価は2015年度以降、一貫して上昇しています。

年収の平均は、874万円で前年度より21万円の下降となり2年連続のダウンで、下げ幅が拡大している状況です。

つまり、住宅の取得費は上昇を続け、住宅を取得する世帯の年収は減少しているというわけです。

その結果、住宅取得のための借り入れ額は4069万円となり、過去最高だった前年度を38万円上回り、2年連続の4000万円台を記録しています。逆に、自己資金は前年を16万円下回り1356万円で再び減少に転じています。

借入金に対する年収倍率は4.65倍で前年より0.15ポイント上昇して過去最高の割合となっています。

プレハブ住宅の工事費上昇が顕著に

(独)住宅金融支援機構の調べによると、2010年1月の㎡当たりの工事費予定額を100として、2019年6月の工事予定額を見ていくと、分譲マンション128.2(2010年1月期の約1.3倍)、貸家120.1(同約1.2倍)、持家112.6(同約1.1倍)、分譲戸建98.3(同約0.98倍)となっています。分譲戸建を除き、概ね工事予定額が上昇傾向にあることが分かります。

次に持家戸建の1㎡当たりの工事費予定額を工法別に調べていくと、プレハブ住宅の工事費の上昇が顕著になっていることが分かります。2019年6月の㎡当たり工事費予定額を2010年1月を100とする指数で見ていくと、プレハブ工法120.1(同約1.2倍)、2×4工法114.5(同約1.1倍)、木造在来工法112.9(同約1.1倍)という状況です。

プレハブ工法の単価指数は、2014年8月から110の水準を超え、さらに2018年4月には120を超えています。資材や人件費の高騰に加えて、環境性能の向上などによる付加価値によって、工事費が上昇していると考えられます。

2019年10月から消費税率が10%に上昇したことで、住宅の取得費がさらに上昇する懸念もあり、今後、販売価格の低減に向けたさらなる取り組みが求められそうです。