アイデア次第で宝の山 | 地域を楽しくするための空き家活用

投稿日 : 2019年09月14日

エンジョイワークスが神奈川県葉山町の古い蔵をリノベーションしたホテル「The Bath and Bed Hayama」

空き家の割合は13.6%

総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家戸数は5年前より26万戸増加し、846万戸になりました。戸数に占める割合は13.6%です。

こうした状況に対し、国は空き家の適切な管理や利活用の促進策などを盛り込んだ「空家等対策の推進に関する特別措置法」を2015年に施行。自治体とも連携しながら、空き家対策を進めようとしています。

クラウドファンディングなどを活用し空き家を再生

空き家問題が深刻化する一方で、空き家を有効活用することで、地域に活力をもたらそうという動きがあります。

例えば、神奈川県鎌倉市のエンジョイワークスでは、遊休資産化した空き家などを様々な形で活用しています。

2017年12月に不動産特定共同事業法が改正され、新たに小規模不動産特定共同事業という枠組みが創設されました。エンジョイワークスでは、この小規模不動産特定共同事業の許可を全国で初めて取得。不動産特定共同事業のスキームも活用しながら、まちづくり“参加型”クラウドファンディングサービス「ハロー!RENOVATION」を展開しています。

神奈川県葉山町の古い蔵を1日1組限定の「泊まれる蔵」にリノベーションしたホテル「The Bath and Bed Hayama」では、様々な宿づくりへの参加の仕掛けを用意し、投資型クラウドファンディングを実施しました。募集スタートし、わずか1日で目標募集額の600万円を達成しています。

同じく葉山町にあるシェアハウス「ハーブと発酵研究所」は、築年不詳の戸建をエンジョイワークスの社員でリノベーションしたシェアハウス。入居者とエンジョイワークスでハーブを育て、発酵食品を作り、それをツールとして人や地域とつながるような活動をしている。

エンジョイワークス以外にも、全国各地で地域を楽しくするための資源として空き家を活用しようという動きが活発になってきています。

また、空き家を売りたい人と買いたい人をウェブ上でマッチングするプラットフォームを提案する企業も登場してきています。

さらに、最近ではアドレスホッパーなどに向けて、定額制で自由に住宅を住み替えることができるサービスを提供する企業も出てきています。こうしたサービスのために、空き家を活用しようという動きもあります。

建築基準法の改正で戸建住宅の用途変更が容易に

2019年6月25日に施行された建築基準法の一部を改正する法律によって、戸建住宅を飲食店やシェアハウス、簡易宿所などに用途変更する際の規制が緩和されました。空き家となった戸建住宅を再び住宅として活用するだけでなく、他の用途に転用することが容易になったのです。

空き家のなかには活用が難しい建物が多いことも事実。しかし、アイデア次第で宝の山となる可能性も秘めています。より柔軟な発想で空き家を見直すことで、新たなビジネスチャンスが生まれることも期待できそうです。