3人に1人が高齢者に | 超高齢社会で求められる住まい提案とは

投稿日 : 2019年10月06日

3人に1人が高齢者に

総務省の調べによると、65歳以上の高齢者の人口(2019年9月15日現在)は、前年から32万人増加し、3588万人となりました。総人口に占める割合は28.4%となり、いずれも過去最高を更新しています。

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も増加し、2025年には30%となる見込みです。第2次ベビーブームに生まれた世代が65歳以上になる2040年には、35.3%となり、日本は超高齢社会を迎えます。

(参考:総務省資料より https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1211.html)

住み続け派、それとも住み替え派

内閣府が全国の60歳以上を対象に実施した調査によると、現在の住まいの住居形態として、「持家(一戸建て)」とした回答者は81.4%を占めています。分譲マンションまで含めると、持家率は88.2%に達しているのです。

つまり、高齢者の多くが持家を保有しているということです。今後、高齢者の多くが、そのまま持家に住み続けるのか、それとも他の住まいに住み替えるのかという選択を迫れることになるでしょう。その際に適切な提案やアドバイスを住宅関連事業者に求める機会も増えるはずです。

そのままで住み続けという選択をした高齢者にとっては、現在の住まいに関する不安が残ります。前出の内閣府の調査では、住まいに関して不安を感じているという回答者は、26.3%となっていますが、年齢が上がるに従ってその割合は高くなる傾向にあります。

将来、介護になったことなどを想定すると、現在の住まいに対して不安を感じる高齢者は少なくないでしょう。国土交通省では、「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」(https://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000202.html)というものを策定しています。

このガイドラインでは、「長く健康に暮らせる住まい」、「自立して自分らしく暮らせる住まい」、「介護期になっても暮らせる住まい」、「次世代に継承できる良質な住まい」といったテーマを具体化するための改修のポイントなどを取りまとめています。

一方、住み替えるという選択をした場合、利便性のよい駅前立地のマンションや、将来介護が必要になった場合も安心なサービス付き高齢者住宅など、多様な選択肢が考えられます。将来のことや経済状況などを考慮しながら、最適な“終の棲家”を検討する必要があります。

また、高齢者の住み替えを支援する制度もあります。一般社団法人移住・住みかえ支援機構では、「マイホーム借上げ制度」というものを実施しています。これは、50歳以上のシニアを対象として、同機構がマイホームを借上げ、それを若い子育て世帯などに貸し出すものです。空家時も賃料が保証されるため、安心して自宅を貸し出すことができるのです。

この制度を上手く活用することで、賃料収入を得ながら、新しい住まいに移住することもできます。

住宅事業者にとっては、持家を保有する高齢者に対して、こうした支援制度などを紹介しながら、最適なソリューションを提案することが求められそうです。