(一社)優良ストック住宅推進協議会

投稿日 : 2020年01月07日

スムストックの査定方法

出典:(一社)優良ストック住宅推進協議会

ハウスメーカーが連携し既存住宅の価値を評価

キーポイント

▶大手ハウスメーカー10社が連携してスタート

▶要件を満たす既存住宅に独自の評価手法を導入

▶建物の価値を適切に評価することで流通を促進

(一社)優良ストック住宅推進協議会(スムストック)は、大手住宅メーカー10社(旭化成ホームズ、住友林業、積水化学工業、積水ハウス、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナソニック ホームズ、ミサワホーム、三井ホーム、ヤマダホームズ)と、住宅メーカーのグループ会社である不動産流通関連の会社が加盟する組織。会員である住宅メーカーが過去に供給した住宅が既存住宅市場で流通される際に、一定の要件を満たしている物件を認定し、独自に開発したスムストック査定によって価格査定を行っている。

認定のための要件は、①「住宅履歴データ」が整備されている住宅、②「50年以上にわたって長期点検・補修制度」を守り続けることができる住宅、③一定の耐震性能を有している住宅(新耐震基準)、という3つ。この要件を満たしている既存住宅については、スムストック査定による価格査定が行われる。スムストック査定では、住宅をスケルトン(構造躯体)とインフィル(内装)に分けて建物の価値を評価する。スケルトン部分の流通耐用年数を50年、インフィル部分を15年として、経年に応じて評価価値が下がっていく。ただし、インフィル部分にはリフォームなどの実施状況に応じて、価値が高くなる場合もある。

新築時価の45%が査定額に反映

同協議会によると、2018年度(18年7月~19年6月)のスムストックの成約件数は1800件で前年比3%増加、累積成約数は1万362棟と1万棟突破を見込む。

今後は、会員が建設したストックの流通数に占める仲介数(流通捕捉率)を、現在の約15%から20%に引き上げていきたい考えで、3年以内には達成を目指している。

18年12月までに成約に至った建物の経過年数は17.6年で、建物の成約時の平均価格は1064万円であった。新築時の建物の平均価格は2361万円であり、新築時価格の約45%が査定額に反映されていることになる。

また、築年数別では、築21年以上の物件が約37%を占め、建物平均価格は546万円。築31年以上でも333万円となった。一般的な査定方法ではゼロと評価されてしまう建物の価格に500万円超の価値が付与されている。

このほか、成約物件の平均築年数は17.6年、延床面積は128.55㎡となっている。

同協議会では、スムストック査定・仲介等を行うスムストック住宅販売士の育成にも取り組んでおり、18年末時点で6290人、前年から477人増やしている。

これからどうなる?
新制度で認知が進み、本格普及か

(一社)優良ストック住宅推進協議会は、2018年7月から、スムストック住宅販売士と同内容の研修を受けた者を登録する「スムストック住宅販売士試験合格者制度」を開始している。スムストックの査定や販売は行わないが、スムストックのPRを行う。制度合格者は2019年1月現在で231名。認知が課題とされているだけに、新制度の合格者をさらに増やせば、スムストックの普及が進みそうだ。

Housing Tribune編集部(創樹社)提供