プレハブ住宅

投稿日 : 2020年01月04日

プレハブ住宅の着工戸数と新設住宅着工に占める割合

出典:国土交通省

住宅産業のリーダーとしての真価を発揮

キーポイント

▶プレハブシェアは14%台で推移

▶性能向上、環境対応などで住宅産業を牽引

▶深刻化する職人不足に工業化手法が期待

プレハブ住宅が我が国の住宅産業に果たしてきた役割は非常に大きなものがある。工業化手法を取り入れ、施工現場の作業の多くを工場であらかじめ制作するという工法は、戦後の住宅産業の近代化に大きく貢献した。

住宅不足の時代にはその担い手として期待が集まり、量が充足した後は性能や品質の向上の先端を切り開いてきた。

ここ10年のプレハブ住宅の着工は、2009年にリーマンショックによる景気悪化を受けて大きく減少したものの、その後は東日本大震災の復興需要などもあり増加傾向が続いた。16年は経済の回復や住宅ローンの低金利を受けて14万8528戸まで増加したが、以降は2年連続で前年を下回っている。

一方、新設住宅着工戸数に占めるプレハブ住宅の割合は、減少傾向が続いている。

99年には15.3%であったシェアは減少を続け、06には12.4%にまで落ち込んだ。しかし、世界的な経済悪化を受けて新設住宅着工戸数全体が一気に100万戸台にまで減少するなか、プレハブ住宅は戸数こそ減らしたものの減少幅が小さかったことからシェアを伸ばし、09年には16.0%にまで高まった。

その後、15%台で推移してきたが、ここ3年は前年を下回り、18年は14.0%となっている。

戸建ZEH供給率は37%など業界をリードする取り組み

住宅産業を取り巻く環境が大きく変わりつつある。住宅市場は量から質へと移り、フローからストックへと軸足を移しつつある。また、環境問題など社会的な役割も従来以上に強く求められている。

こうしたなかでプレハブ住宅メーカーにはあらためてリーダーシップ発揮の期待がかかっている。

プレハブ住宅メーカーが集まる(一社)プレハブ建築協会は「住生活向上推進プラン」を策定、良質な住宅ストックの普及促進や環境配慮を通じた住生活の向上などを掲げた。

特に重要性が増している環境分野については11年度に環境行動計画「エコアクション2020」をスタートさせて取り組み加速させている。18年度実績では注文住宅のZEH供給率は37.1%、強化外皮基準を満たす戸建住宅の供給率48.1%など(17年度実績)積極的な取り組みが進んでいる。

これからどうなる?
職人不足深刻化のなか工場生産の強みを生かせるか

そもそもプレハブ住宅は戦後の住宅不足のなかで大量の住宅が求められたなかで誕生した。現場施工に頼らず、工場生産比率を高めることで、安定した品質の住宅を、大量に安く供給できるシステムの構築が進められた。今、職人不足が深刻化するなかで、在来軸組構法においてもパネル化など工業化システムの導入が図られつつある。今、あらためて工業化の生産システムへの注目が高まっている。

Housing Tribune編集部(創樹社)提供