ダブルケア

投稿日 : 2019年12月18日

ダブルケアの状況

子育てと介護の同時発生で生活に負担

キーポイント

▶子育てと介護の負担が同時に発生

▶タブルケア行う人は約25万人

▶今後、大きな社会的課題に

 
「ダブルケア」とは、子育てと親などの介護が同時期に発生する状況のこと。晩婚化・晩産化、兄弟・親族などの関係の希薄化などを背景に、育児期にある世帯が親の介護も同時に担うという状況が問題となってきているのである。

内閣府の「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」(2018年)では、ダブルケアを行う者の人口は、女性約17万人、男性約8万人の計約25万人と推計している。

ソニー生命が行った「ダブルケアに関する調査2018」によると、ダブルケアに直面している人は16.3%、ダブルケアを経験したことがある人は29.1%。また、ダブルケアの経験率は男女とも年齢が上がるにつれて高くなり、50代は男性が33.1%、女性が41.1%となっている。今後、この割合はさらに高まっていく可能性がある。

超少子化と超高齢化が同時に進む日本において、今後、ダブルケアは大きな社会的な課題となることが予測されている。

子育て・介護のサービスや政策の見直しも

これまでは仕事と子育て、仕事と介護などの両立が問題視されてきたが、これからは子育て・介護・仕事の両立が問題となる。

内閣府の前出の調査によるとダブルケアを行う人は行政に対して「保育施設の量的拡充」や「育児・介護の費用負担の軽減」、「介護保険が利用できる介護サービスの量的拡充」などを求めている。また、勤め先には「子育てのために一定期間休める仕組み」を求めている。

行政の施策や支援策だけでなく、働き方も含めた社会そのものを見直す必要があると言っていいだろう。ソニー生命の調査では「各家庭だけでは立ち行かなくなり、介護サービス、育児サービスはもとより、子育て支援策、高齢者介護政策も見直しを迫られることになる」と指摘している。

これからどうなる?
就業への影響で男女に大きな差

内閣府の調査では、ダブルケアに直面することで「労務量や労働時間を減らした」人は男性で約2割、女性で約4割であり、そのうち離職して無職になった人は男性で2.6%、女性で17.5%となっている。ダブルケアを行うことになった場合の就業への影響は女性の方が大きい。子育てだけ、介護だけというケースに比べダブルケアの負担は大きく、働き方改革もこうした視点からの見直しが必要そうだ。

 
Housing Tribune編集部(創樹社)提供