お引越しもソーシャルディスタンス!アプリで完結するサービス『イエスマン』

投稿日 : 2020年10月22日/更新日 : 2023年06月05日

引越しといえば新たな生活が期待できる一方で諸々の費用がかかり、少しでも安く抑えたいと誰もが考えると思いますが、「仲介手数料ゼロ」の物件にフォーカスして物件探しができるアプリが2020年に登場しました。
しかも契約まで「来店不要で完結」でき、ウィズコロナの生活においてもピッタリです。今回は、そんな新生活サポートアプリの『イエスマン』をご紹介します。

イエスマンが仲介手数料ゼロを実現する仕組み


出典:新生活トータルサポートアプリ『イエスマン』

自社媒介で物件登録数も好調

今回ご紹介するアプリ『イエスマン』は仲介会社を通すことなく、物件探しから契約までを実現します。自社で媒介できる物件をアプリを通じて「仲介手数料ゼロ」という形で情報提供しているのです。

実際に、アプリの会員登録をして確認してみると、物件情報の「管理会社」の項目には、イエスマンの運営会社である「Along with 株式会社」の名前が記載されています。

このイエスマン、現在は首都圏の物件を中心に取り扱っていますが、登録物件数は50,000件を超え、空室物件数も25,000件を超えています。首都圏で引越しを考えているユーザーの選択可能数としては好調なのではないでしょうか。

有料会員サービスの提供(無料トライアル期間終了後)

イエスマンでは仲介会社を経由しない(自社媒介)であることは書いたとおりですが、仲介手数料を受け取らない代わりにユーザーに対し「有料会員サービス」があります。利用料は月額660円(税込)です。

家賃に対する仲介手数料にもよりますが、20,000円が相場である仲介手数料が無料になったとして、2年半ほど経過すればむしろ仲介手数料のほうが安くなるのでは?と思うかもしれませんが、660円の中に、以下のサービスが含まれているようです。(2020年10月時点)

ベネフィット・ワン

まずは、ベネフィット・ワン社が提供する会員制優待サービス「ベネフィット・ステーション」です。全国140万件以上のサービスが優待価格で受けられるサービスで、飲食店や宿泊施設、介護・育児、e-ラーニング、フィットネスなど、幅広いジャンルで利用できます。(2020円10月時点)

ベネフィット・ワン公式サイト

JBR

続いては、JBR社の提供する「カギ・水・ガラス」のトラブルを解決する駆けつけサービスです。登録しておけば、「24時間365日出張費・作業費0円」で利用できます。

急なトラブルが発生しがちだけどどこに問い合わせたらいいか分からない、問い合わせたら高額請求された等の社会問題も起こっている中で、ユーザーに対して月額費以上の安心を提供できているのではないでしょうか。

JBR公式サイト

管理会社向けのシステムも提供

イエスマンを運営する Along with 株式会社 について、「オーナーズサロン」というサービスも提供しています。こちらは、物件オーナー向け情報をオンライン・ペーパーレスで実現できるものです。

また、所有物件の状態や収支の状況を物件オーナーが Web またはアプリで管理できるサービスも提供されています。

はんこレスで来店不要の接客サービス

コロナで高まる非対面接客需要

こちらのグラフはLIFULL HOME’Sが行った、「新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査」です。

住み替えや建て替えを検討している方に対して、新型コロナウィルス感染症の影響調査を行った結果、20%ものユーザーが不動産会社への訪問を自粛したと回答しています。(N = 20,016)


出典:LIFULL HOME’S調査<新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査参照>

また、同じく住み替えや建て替えを延期・中止した方に、不動産会社とのやり取りから内見・重要事項説明・契約までをすべてオンライン対応できる不動産会社があれば継続したかを聞いたところ、「延期する/した方」で4割超、「中止する/中止した方」で3割超が継続したという回答結果となりました。


出典:LIFULL HOME’S調査<新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査参照>

これらのグラフから全てオンラインで不動産契約が完結できるサービスがユーザーに与える価値は高いものだと見て取れます。

菅政権による「脱はんこ」も追い風に?

緊急事態宣言下で、政府は企業に対する在宅勤務を促進していました。しかし、多くの企業の役職者は書類の捺印のために出社を余儀なくされた、という話題を皆さんも多く目にしたのではないでしょうか。

これを機にはんこの必要性を見直す動きが出ています。5月以降、メルカリヤフーGMO など名だたる企業が印鑑を廃止、電子契約導入に向けたことを表明しています。

さらに、菅内閣の発足から1週間ほど経った 2020年9月25日、規制改革担当大臣である河野太郎氏は「正当な理由がない行政手続きについては、『はんこをやめろ』ということを押し通そうと思う」という発言もありました。

ユーザーの立場からすると契約書の捺印を従来どおりやるかオンライン対応で選択できるのであれば、行政の推し進める方向のものを希望する判断も多いのではないでしょうか。

まとめ

この記事では、「仲介手数料ゼロ」「来店不要で契約」できるアプリを紹介しました。

コロナに限らずかかる費用は抑えたい、不要不急の対面は極力避けたいという消費者のニーズは高まっています。

それと同時に、不動産事業者はこういった消費者のニーズに合わせた新規サービスの展開や営業方法の変化が求めれていることは言うまでもありません。すぐに大きな変更をせずとも、今できる施策をまずは始めてみるとよいでしょう。

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この記事の監修者
小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。