賃貸管理システムとは|導入のメリットと選び方

投稿日 : 2021年09月08日/更新日 : 2023年06月03日

物件購入

賃貸管理会社の仕事は入居者との家賃のやり取りばかりではなく、事務作業も非常に大変です。

どうにか効率化をしたいとExcelやAccessなどを駆使してみても、「誰もが簡単に利用できない」「データの入力ミスまでは削減できない」という欠点もあります。

そのような賃貸管理会社の問題を解決するツールが賃貸管理システムです。

今回は、賃貸管理システムの魅力と、メリット・デメリットを解説します。

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賃貸管理システムとは

賃貸管理システムは、自社で管理している賃貸物件の情報を一元的に管理できる、または賃貸に関わる煩雑な事務作業をサポートするシステムのことです。

1台のパソコンだけでなく、複数の店舗で情報を共有できるため、効率的な情報管理や情報の引き出しが可能です。

賃貸管理システム導入のメリット

賃貸マンション

次に、賃貸管理システムを導入するメリットを紹介していきます。

■賃貸管理システム導入のメリット

  1. 賃貸管理の効率化
  2. 広告訴求率UP
  3. 契約の獲得につながる

賃貸管理の効率化

賃貸管理システムを導入することで、煩雑な管理業務を簡略化できるのが最大のメリットです。

社員は下記のように非常に煩雑な仕事を多く抱えており、効率的な仕事が難しい現実があります。

  • 入居時の書類作成
  • 入出金管理
  • 更新手続き
  • オーナーへの収支報告書の作成

入出金管理1つ取ってみても、月末月初では家賃の管理以外にも工事業者への立て替え払い、備品の購入、経費精算など、入出金のやり取りが集中してしまいます。

ExcelやAccessで管理することはできるかもしれませんが、それでも戸数が多くなれば対応しきれません。関数の入力ミスで計算結果が全く異なると、かえって修正に時間がかかることもあります。

このような「物件ごとに賃貸管理会社が必ず行う仕事」を賃貸管理システムに任せることで、効率的な管理業務が実現します。

本当に行うべき新規営業の時間を確保することができ、営業成績のアップにも貢献できます。

広告訴求率UP

賃貸管理システムは、簡単な登録手続きで多くのポータルサイトに最新情報を掲載できるようになります。

従来の広告掲載はデータの出稿から広告の掲載を手作業で行っており、情報が古いまま残されたり広告を差し替えられなかったりといった問題点がありました。

煩雑な作業をシステムに任せることができれば、過去のデータから最適解の広告をお客様にぶつけられます。人件費を増やすことなく広告の訴求率がアップするでしょう。

契約の獲得につながる

賃貸管理システムの機能を使うことで、契約の獲得率アップも期待できます。

たとえば「コメントの自動作成機能」では、掲載物件の情報と反響をデータとして蓄積できます。反響が高まりやすいコメント自動的に生成してくれることで、営業マンが頭を悩ませるよりも効率的で当たりハズレのないコメントの作成が可能です。

自動的に効率の良い登録作業ができるということは、営業マンの稼働時間を増やすことなく掲載数を増やせます。見込み客の目に時入りやすいことで契約の獲得効果が期待できるでしょう。

賃貸管理システムの選び方

賃貸管理システムを選ぶ際は、下記のポイントを意識してみてください。

■賃貸管理システムの選び方

  • クラウド型・オンプレミス型か
  • サポートは充実しているか
  • 付帯機能の充実度

クラウド型、オンプレミス型か

賃貸管理システムには大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」があります。

最近はクラウド型のサービスが増加傾向です。月額料金のみで大幅な設備投資も必要なく、導入を決めたら短期間で利用できるなどの魅力があります。また買い替えが不要で、サービスを提供する会社によって常に最新の状態にアップデートされるのもメリットです。

万が一の災害などでパソコン自体が壊れてしまっても、データはクラウドで保存されていることで無事という点も魅力的です。ただし、自社で自由にカスタマイズしにくいという欠点もあります。

一方、自社サーバーを使ってインストールする「オンプレミス」と呼ばれる従来のタイプもあります。初期費用は高くなりがちですが、自分たちの会社の現状に合わせて自由にカスタマイズできる点がメリットです。

さらにクラウド型と違って継続的な月額料金が発生しないため、長い目で見ると総合的なコストを抑えられます。

サポートは充実しているか

賃貸管理システムはお客様と対面・電話でやりとりする営業マンがすぐに商談に利用できます。お客様とのやりとりで回答を明示したいとき、操作方法が分からないということもあるでしょう。

お客様をお待たせしないためにも、すぐに問い合わせができるシステムが望ましいといえます。

特に土日のサポート体制は重要です。土日に営業する賃貸管理業者は、曜日に関係なくメールや電話で回答をもらえるのかを確認しましょう。

付帯機能の充実度

賃貸管理システムを導入する際、いかにして煩雑な業務を簡略化できるかが最大の懸念点でしょう。

たとえば「データの連動機能」は一度入力したデータを他のデータにも連動することで、入力作業は最小限で一気に大量のデータを更新することが可能になります。

もし連動機能がない、もしくは使いにくいとExcelなどの無料ソフトと比較した優位性が失われます。

あるいは「入居者への連絡を効率化させたい」という場合なら、入居者向けアプリを利用できる賃貸管理システムがおすすめです。

アプリ上で連絡が完結するため、物件ごとにお知らせを掲示板に貼り出すような手間や人件費が必要なくなります。

賃貸管理ソフトについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
【リンク】賃貸管理ソフトの上手な選び方|おすすめソフト7選

まとめ

今回は、賃貸管理システムの魅力と、メリット・デメリットを解説しました。

賃貸管理の業務は営業から事務作業まで多岐に渡り、ベテラン社員のマンパワーでは限界があります。かといって人を増やしても教育が行き届かず、人件費だけが増えてしまうケースもあるでしょう。

賃貸管理システムであればAIが自動的に広告を作ってくれるなど、誰でも効果的な仕事ができるようになります。

空いた時間を営業に回すことで、さらなる顧客獲得も期待できます。

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この記事の監修者
小林 紀雄
住宅ローンの窓口株式会社代表取締役・iYell株式会社取締役兼執行役員
2008年にハウスメーカーに入社し営業に従事。2010年からSBIモーゲージ株式会社(現アルヒ株式会社)に入社し、累計1,500件以上の融資実績を残し、複数の支店の支店長としてマネジメントを歴任。2016年にiYell株式会社を共同創業し、採用や住宅ローン事業開発を主導。2020年に取締役に就任し、住宅ローンテック事業の事業責任者としてクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を推進し事業成長に寄与。